二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問18

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「2」です。

設問は、ボイラ水の吹出しについて問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.炉筒煙管ボイラの吹出しは、ボイラを運転する前、運転を停止したとき又は負荷が低いときに行います。

 2.鋳鉄製蒸気ボイラの吹出しは、運転中に行ってはなりません。
   鋳鉄製ボイラは温度変化に弱く、脆いため、吹出しによって不足したボイラ水を、冷たい補給水によって給水してしまうと、本体の膨張・収縮が歪となり、破損する危険性があるためです。

 3.水冷壁の吹出しは、いかなる場合でも運転中に行ってはなりません。
   水冷壁に水がなくなり、焼損させてしまうからです。

 4.1人で2基以上のボイラの吹出しを同時に行ってはなりません。
   どちらかのボイラに注意が向かなくなり、ボイラ水位を安全低水面以下にしてしまう恐れがあります。

 5.直列に設けられている2個の吹出し弁を閉じるときは、第二吹出し弁(漸開弁)を先に閉じ、次に第一吹出し弁(急開弁)を閉じます。

以上の説明により、選択肢2が誤っていることがわかります。

正答は「2」です。

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02

正解は「2」です。

吹出しに関する問題です。

吹出しは,濃縮されたボイラー水中の蒸発残留物を排出する目的で行います。

1.正しいです。

吹出しは圧力のある飽和水を排出するため,ボイラー停止中または低負荷時に行います。

最大負荷付近では行わないようにしましょう。

2.誤りです。(誤:運転中に➡正:しばらく停止してから)

吹出しを行うとボイラー内の水量が減るため,給水を多くする事になります。給水は低温であるため,高温のボイラーでは不同膨張が発生し破損に繋がります。鋳鉄製ボイラーは強度が弱いため,停止中に吹出しを行う必要があります。

3.正しいです。

運転中に水冷壁の吹出しを行うと,水冷壁が空となり異常過熱され噴破する恐れがあります。また,水冷壁で吸収される熱が炉壁に伝わり,炉壁の焼損にも繋がります。

4.正しいです。

1人で2基以上のボイラーの吹出しを同時に行うと,誤操作を引き起こしたり,飽和水吹出し中の安全管理が損なわれる可能性があります。1人1基ごとに吹出し操作を行いましょう。

5.正しいです。

ボイラーに近いほうから第一(1次側)・第二(2次側)となります。第一吹出し弁には急開弁,第二吹出し弁には漸開弁が使用されています。

吹出し操作は,先に急開弁を全開とし,その後,漸開弁を調整開としてブロー量を調整します。

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03

正解は2です。

ボイラー水の吹出し(ブロー)に関する問題です。

1. 正しい。炉筒煙管ボイラーの吹出しは、ボイラーを運転する前、運転を停止したとき又は負荷が低いときに行います。

2. 誤り。鋳鉄製蒸気ボイラーの吹出しは運転中には行いません。吹出しを行うと補給水によりボイラーが急冷され、ボイラーが割れる可能性があるためです。

3. 正しい。熱負荷の高い水冷壁の吹出しを運転中に行うことは、水冷壁の焼損につながります。

4. 正しい。ヒューマンエラーの可能性が上がるためです。

5. 正しい。第二吹出し弁(漸開弁)を先に閉じ、次に第一吹出し弁(急開弁)を閉じます。

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