二級ボイラー技士の過去問
令和2年10月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問19

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問題

二級ボイラー技士試験 令和2年10月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問19 (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。
  • 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
  • 起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。
  • 運転中は、ポンプの吐出し圧力、流量及び負荷電流が適正であることを確認する。
  • グランドパッキンシール式の軸については、運転中、水漏れがないことを確認する。
  • 運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止める。

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この過去問の解説 (3件)

01

正答は「4」です。

設問は、ボイラに給水するディフューザポンプの取扱いについて問われています。

以下に、選択肢ごとに説明します。

 1.運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜き、ポンプ内部を補給水で満たす必要があります。

 2.起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行い、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にします。
   ウォータハンマを防ぐために、このような操作を行います。

 3.運転中は、ポンプの吐出し圧力、流量及び負荷電流が適正であることを確認します。

 4.グランドパッキンシール式の軸については、運転中、滴る程度に水漏れがあることを確認します。
   グランドパッキンから水を少しだけ漏らす理由は、この水がポンプ軸の冷却水となるからです。
   そのため、水が漏れないようにしてしまうと、ポンプの軸が摩擦熱によって焼き付いて、動かなくなってしまいます。

 5.運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉操作し、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止めます。

以上の説明により、選択肢4が誤っていることがわかります。

正答は「4」です。

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02

正解は「4」です。

ボイラー給水ポンプ(BFP)に関する問題です。

ボイラー給水ポンプは蒸気圧力以上の圧力で給水を行う必要がありますので,多段羽根を使用しているディフューザポンプが多く採用されています。

1.正しいです。

ポンプ内およびポンプ前後の配管内に空気溜まりがある状態で起動すると,ハンマリングを起こして配管を振動させ,最悪の場合,配管の破損につながる恐れがあります。

2.正しいです。

吐出弁を全開の状態でポンプを起動すると,配管の空気溜まりでハンマリングを起こして配管を振動させ,最悪の場合,配管の破損につながる恐れがあります。

ハンマリングを防止するために,吐出弁を全閉で起動し,徐々に開けていく必要があります。

また,吸込弁が全閉で運転すると水の供給が無くなり,ポンプ内が空の状態で運転する事となり,軸等の摺動部に摩擦熱が生じ,破損につながる恐れがあります。

3.正しいです。

異常のあるポンプを運転し続けると,不意に停止する場合があります。また,最悪の場合,ポンプが破損し,高温高圧の水や部品が飛散する事故につながる恐れがあります。そのため,吐出し圧力,流量及び負荷電流が適正であることを確認しておきます。

4.誤りです。(誤:水漏れがない➡正:少量の水漏れがある)

グランドパッキンを設けている場合,ポンプケーシングとシャフトの摺動面の過熱を防止するため,少量の水を漏らしておく必要があります。

5.正しいです。

起動時と同様にハンマリングを防止するために,吐出弁を閉めてポンプを停止させます。

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03

正解は4です。

1. 正しい。運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜きます(エア抜き)。

2. 正しい。起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態で行います。

3. 正しい。ポンプの吐出し圧力、流量及び負荷電流を確認することで、配管内の詰まり、ポンプの異常をある程度捉えることができます。

4. 誤り。グランドパッキンシール式の軸については、滴下する程度の水漏れが生じているのが正常です。水漏れがなければ、軸が冷却されずに焼きついてしまう可能性があるからです。逆に、水漏れが多すぎる場合は、増し締めにより漏れ量を調整します。

5. 正しい。運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止めます。

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