二級ボイラー技士の過去問
令和4年4月公表
ボイラーの取扱いに関する知識 問11
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問題
二級ボイラー技士試験 令和4年4月公表 ボイラーの取扱いに関する知識 問11 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについて、誤っているものは次のうちどれか。
- 運転前に、ポンプ内及びポンプ前後の配管内の空気を十分に抜く。
- 起動は、吐出し弁を全閉、吸込み弁を全開にした状態でポンプ駆動用電動機を起動し、ポンプの回転と水圧が正常になったら吐出し弁を徐々に開き、全開にする。
- 運転中は、ポンプの吐出し圧力、流量及び負荷電流が適正であることを確認する。
- メカニカルシール式の軸については、運転中、軸冷却のため、少量の水が連続して滴下していることを確認する。
- 運転を停止するときは、吐出し弁を徐々に閉め、全閉にしてからポンプ駆動用電動機を止める。
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この過去問の解説 (3件)
01
【同一テーマでの出題回数】★★★★(H27/4~R3/10)
【正解】誤りは、4番です。
1.正しいです。
☛運転前では、エア抜きを十分行います。管内にエアが残っていると給水の圧力をあげても、適正な流量を確保できないためです。
2.正しいです。
☛起動は、順番が重要です。
ⅰ.吐出し弁の全閉
ⅱ.吸込み弁の全開
ⅲ.給水ポンプを起動
ⅳ.正常にポンプが動きはじめ流量の適正水圧確認
ⅴ.吐出し弁を徐々に開放
3.正しいです。
☛運転中は、吐出し圧力、流量、負荷電流の適正を確認します。さらに、「ポンプの振動、異音、偏心などの異常の有無及び軸受の過熱、油漏れなどの有無」にも留意します。
4.誤りです。
☛正しくは、「メカニカルシール式の軸については、水漏れがないことを確認する。」です。給水系統装置関連では、シール(漏れ防止)のチェックが必須です。シールの基本は漏れのないようにすることで、「メカニカルシール式」がこれにあたります。ところが「グランドパッキンシール式」は、軸冷却のため使用された水を外部へ水滴として出すため、「滴下のあることを良しとする」ところに大きな違いがあるためよく出題されています。
5.正しいです。
☛運転停止は、吐出し弁を少しずつ締め、全閉後ポンプの運転を停止します。
【その他ディフューザーポンプについて】
☛ボイラーで使われる給水ポンプは、羽根車の回転による遠心力を使って水を送りだす「遠心ポンプ」が主流です。
☛遠心ポンプは、案内羽根のある「ディフューザポンプ」と小形ボイラー向けに案内羽根のない「渦巻ポンプ」や「渦流ポンプ」があります。
☛ディフューザポンプは、吸込み口→羽根車→案内羽根→吐出し口という水の流れによって水の速度が案内羽根によって圧力に変換され、また多段構成が可能なため高圧ボイラーにも使用できます。
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02
給水に関わるディフューザーポンプについての問題です。
正しいです。
管内にエアが残っていると適切な給水の流量を確保されず、清缶剤とのバランスも崩れてしまいます。
正しいです。
記述されている正しい順序を守ることによって、配管内への空気の混入を防ぐことができ、安定した圧力で給水を行うことができます。
正しいです。
記述されている通り、ポンプの吐出し圧力、流量及び負荷電流が適正であることを確認し、他にも異音や振動など、異常がないか確認することが重要です。
誤りです。
メカニカルシール式の軸については、水漏れがないことを確認します。
一方、グランドパッキンシール式は、軸冷却のため外部にへ少量の水滴が連続して出ていることを確認します。
正しいです。
記述の通り、運転を停止は、まず吐出し弁を徐々に閉め、全閉にした後にポンプ駆動用電動機を止めます。
ボイラーの給水に関わる重要な要項です。
実際のボイラー業務にも深く関係する為、しっかり把握しておきましょう。
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03
この問題では、ボイラーに給水するディフューザポンプの取扱いについての正しい知識が問われています。ポンプの運転前の準備、起動方法、運転中の確認事項、停止手順、およびメカニカルシール式軸の特性について理解しておくことが重要です。それでは、各選択肢を詳しく見ていきましょう。
この記述は正しいです。空気抜きはポンプの運転前に重要な手順です。
この記述は正しいです。この方法でポンプを起動することで、ポンプへの負荷を適切に管理します。
この記述は正しいです。適切な運転状態を維持するためにこれらの点を監視することが重要です。
この記述は誤りです。メカニカルシール式の軸では、水漏れがないことを確認するのが適切です。
この記述は正しいです。この手順によりポンプを安全に停止させます。
ディフューザポンプの取扱いにおいては、運転前の準備、起動手順、運転中の監視、および停止手順が重要です。特に、メカニカルシール式軸の特性についての正しい理解が必要です。
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