二級ボイラー技士の過去問
令和4年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問8
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問題
二級ボイラー技士試験 令和4年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーに使用するブルドン管圧力計に関するAからDまでの記述で、誤っているもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
A 圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
B 耐熱用のブルドン管圧力計は、周囲の温度が高いところでも使用できるので、ブルドン管に高温の蒸気や水が入っても差し支えない。
C 圧力計は、ブルドン管とダイヤフラムを組み合わせたもので、ブルドン管が圧力によって伸縮することを利用している。
D 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付ける。
A 圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。
B 耐熱用のブルドン管圧力計は、周囲の温度が高いところでも使用できるので、ブルドン管に高温の蒸気や水が入っても差し支えない。
C 圧力計は、ブルドン管とダイヤフラムを組み合わせたもので、ブルドン管が圧力によって伸縮することを利用している。
D 圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付ける。
- A,B,D
- A,C
- A,D
- B,C
- B,C,D
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この過去問の解説 (3件)
01
今回の出題は、圧力計の設置を中心とした問題です。圧力計は設置した場所の圧力を直接目で見ることができる計器です。圧力計はボイラー本体、加熱蒸気の出口、燃料油やガスの配管、給水配管など圧力の知りたい場所のどこにでも設置できます。ドラムや配管から圧力計を取付ける取出しとバルブを設け、そこに圧力計を取付ける方法が、一般的です。
圧力計の構造は目盛板とブルドン管という検出器があり、ブルドン管の先端の動きをギアを介して指針に伝えられ、圧力値が読み取れます。
A 「 圧力計は、原則として、胴又は蒸気ドラムの一番高い位置に取り付ける。」
正しいです。
ドラムの途中が見やすいということでそこに圧力計を取付けると、圧力計が取り付けた位置以上にドラムの液面が上昇したときに、上昇分の水の重さが圧力計に加えられ、ドラムの圧力と誤差が生じます。ドラムの一番高い所に付けると、そこまで登らなければなりませんが、正確なドラムの圧力を知るためには苦労も必要です。
B 「 耐熱用のブルドン管圧力計は、周囲の温度が高いところでも使用できるので、ブルドン管に高温の蒸気や水が入っても差し支えない。」
誤りです。
ブルドン管の中に蒸気が入ると熱でブルドン管が変形し、圧力の指示に狂いが生じます。
蒸気がブルドン管内に入らないようにするには、水で満たされたサイホン管を圧力計取出しに設け、サイホン間の出口に圧力計を取付けることで、蒸気の侵入を防げます。
C 「 圧力計は、ブルドン管とダイヤフラムを組み合わせたもので、ブルドン管が圧力によって伸縮することを利用している。」
誤りです。
ドラムの圧力を測定する場所では、ブルドン管とダイヤフラムの組合せた圧力計はありません。圧力計は、ブルドン管内部に流体が入り込み、圧力によって伸縮することを利用して圧力が指示できます。
なお、ダイヤフラム式の圧力計もあって、ダイヤフラムとブルドン管内部に封入液を充満させ、ダイヤフラムが流体圧力で変形してブルドン管に伝え、圧力を指示します。腐蝕流体が圧力計内部に侵入できないようにする場合に使用します。ただし、測定圧力が高い所では使えないため、ボイラーのような高い圧力では使用できません。
D 「圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付ける。」
正しいです。
「JIS B 8201 陸用鋼製ボイラー構造」という規格に圧力計の取付けについて次のように書かれています。「コックはハンドルを垂直な蒸気管と同一方向に置いたとき、開いているものとする。」コックは、コックの軸方向とハンドル方向が同じなら弁は開、90度向きなら閉という構造だからです。
また、次のようにも書かれています。バルブを使用するときは、一見してそれが開いているかどうか知ることができるようにする。要はバルブに開閉の表示板を設け、バルブに固定すれば良いでしょう。
A,Dは正しいため、誤ったもののみとなりません。
Aは正しいため、誤ったもののみとなりません。
A,Dは正しいため、誤ったもののみとなりません。
B,Cともに誤っているため、誤ったもののみです。
Dは正しいため、誤ったもののみとなりません。
ボイラーの付属品には、多くの種類があるため、どの付属品でも出題頻度は数年に1回の割合です。しかし、必ず、付属品からの出題はあります。付属品のポイントだけは覚えておく必要があるでしょう。
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02
【同一テーマでの出題回数】★★★(H27/4~R4/4公表分)
ボイラーの運転に際し、重要な監視項目の一つに圧力が挙げられます。
測定する装置として「圧力計」がまずは思い浮かびますが、現在主流となっているのがブルドン管圧力計です。
名称の「ブルドン」は考案者の名前に由来すると言われ、仕組みとしては片端を閉じた扁平状の金属パイプの開放端にかけた測定圧力に即した金属パイプの曲率変化で圧力を視覚化するものです。
以下問題文の真偽を個々に解説すると次の様になります。
A☛正しい文章です。
B☛誤った文章です。
「ブルドン管に高温の蒸気や水が入っても差し支えない。」は誤りで、指示誤差の拡大につながります。
C☛誤った文章です。
「ブルドン管とダイヤフラムを組み合わせ」は、「ブルドン管式やダイヤフラム式があり、ブルドン管式は、」が正解例です。
〇D☛正しい文章です。
AとDは正しい文章であり、求める組み合わせではありません。
Aは正しい文章のため、求める組み合わせではありません。
A・Dとも正しい文章のため、求める組み合わせではありません。
B・Cとも誤りで、求める組み合わせとなります。
Dは正しい文章のため、求める組み合わせではありません。
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03
この問題では、ボイラーに使用されるブルドン管圧力計の特性と適用方法についての理解が問われています。
ブルドン管圧力計は、ボイラーの圧力を正確に測定し、安全運転を確保するために重要な装置です。
ブルドン管は圧力による伸縮を利用して圧力を測定しますが、高温の蒸気や水が入ると精度に影響が出るため、適切な取り付けと保護が必要です。
A:この文章は正しいです。
圧力計は、圧力を正確に測定するために、原則として、胴や蒸気ドラムの一番高い位置に取り付けられることが多いです。
これは、圧力計がボイラーの圧力変動を適切に捉えるために必要な配置です。
B:この文章は誤りです。
耐熱用のブルドン管圧力計であっても、高温の蒸気や水が直接ブルドン管に入ると精度が低下する可能性があります。
通常、サイホン管を使用してブルドン管への蒸気の侵入を防ぎます。
C:この文章は誤りです。
圧力計はブルドン管式のものとダイヤフラム式のものがありますが、ブルドン管とダイヤフラムを組み合わせた構造ではありません。
D:この文章は正しいです。
圧力計のコックは、ハンドルが管軸と直角方向になったときに閉じるように取り付けられます。
以上より、正解は「 B,C」という選択肢です。
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