二級ボイラー技士の過去問
令和5年10月公表
ボイラーの構造に関する知識 問7
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問題
二級ボイラー技士試験 令和5年10月公表 ボイラーの構造に関する知識 問7 (訂正依頼・報告はこちら)
ボイラーのエコノマイザについて、適切でないものは次のうちどれか。
- エコノマイザには、一般に鋼管形が用いられる。
- エコノマイザ管には、平滑管やひれ付き管が用いられる。
- エコノマイザ管は、エコノマイザに使用される伝熱管である。
- エコノマイザを設置すると、ガス温度が低下するため、煙突によって生じる通風力が増加する。
- エコノマイザは、燃料の性状によっては低温腐食を起こすことがある。
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この過去問の解説 (3件)
01
この問題では、ボイラーのエコノマイザの特性、構造、およびそれに伴う影響についての理解が試されています。エコノマイザの一般的な材質、管の種類、伝熱管としての役割、および設置に伴う通風抵抗や腐食リスクに関する知識が重要です。それでは、各選択肢を詳しく見ていきましょう。
この文章は正しいです。エコノマイザには一般的に鋼管形が用いられ、これにより効率的な熱交換が可能となります。
この文章は正しいです。エコノマイザ管には、熱伝達の効率を高めるために平滑管やひれ付き管が使用されます。
この文章は正しいです。エコノマイザ管は、エコノマイザ内で使用される伝熱管であり、煙道ガスの熱を給水に伝達する役割を担います。
この文章は誤りです。エコノマイザを設置すると、煙道ガスの温度が低下しますが、これは煙突によって生じる通風力を増加させるのではなく、むしろ通風抵抗が多少増加するため、通風力を強化する必要があります。
この文章は正しいです。エコノマイザは、燃料の性状によって低温腐食を起こすことがあります。特に硫黄分が多い燃料の場合、腐食リスクが高まります。
エコノマイザの設置によるボイラーの効率向上と、それに伴う通風力の調整や腐食リスクについて理解することが重要です。エコノマイザの材質と管の種類、およびその機能と影響に関する正確な知識が、この問題の正答を導き出す鍵となります。また、エコノマイザの設置が煙突によって生じる通風力に与える影響を正しく理解することも必要です。
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02
この問題では、ボイラーのエコノマイザに関する特性や機能、そしてその設置による影響についての理解が求められています。
エコノマイザは煙道ガスの熱を利用してボイラーの給水を予熱し、エネルギー効率を向上させる装置です。
適切
解説:エコノマイザには高い熱伝導性と耐久性を持つ鋼管が一般的に使用されます。
これにより、煙道ガスからの熱を効率的に給水に伝えることができます。
適切
解説:平滑管やひれ付き管は、伝熱面積を増やし、熱交換の効率を向上させるためにエコノマイザ内で用いられます。
適切
解説:エコノマイザ管は、煙道ガスの熱を給水に直接伝達するための伝熱管です。
これはエコノマイザの基本的な構成要素の一つです。
不適切
解説:エコノマイザを設置すると、煙道ガスの温度は低下しますが、これが直接通風力の増加につながるわけではありません。
実際には、ガスの温度低下により煙突効果が減少し、場合によっては通風力を補うために追加の手段が必要になることがあります。
適切
解説:特定の燃料、特に硫黄分が多い燃料を使用する場合、エコノマイザでの低温腐食のリスクがあります。
これは、低温で煙道ガス中の水蒸気が凝縮し、硫黄酸化物が酸を形成しやすくなるためです。
エコノマイザの設置はボイラーの熱効率を向上させる有効な手段ですが、設計や運用においては腐食リスクや煙突効果の変化など、さまざまな要因を考慮する必要があります。
適切な材料選定、設置位置、そして運用条件の設定がエコノマイザの性能を最大化し、長期的な運用における問題を最小限に抑える鍵となります。
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03
この問題はエコノマイザについて問われています。
エコノマイザは簡単に説明すると、ガス熱を利用してボイラー水を温める事によって効率化を図る設備となります。
正しい記述です。
特に鋼管は熱伝導率が高いので、効率良く温める事ができます。
正しい記述です。
平滑管やひれ付き管を用いる事で広範囲に熱を伝える事ができるので、効率化につながります。
正しい記述です。
説明文のままですが、エコノマイザ管は正にエコノマイザ専用の伝熱管となります。
誤った記述です。
エコノマイザに限らず、風が通る設備内に何か別の設備があると遮断されますが、その通りで、生じる通風力が「増加する」のではなく「減少」します。
正しい記述です。
重油などの成分である、硫黄が露点以下になると低温腐食が生じます。
エコノマイザを使用する事で、熱を吸収するので、低温腐食につながります。
エコノマイザを使用すると、効率化など図る事が出来ますが、低温腐食の発生など問題も多いです。そのため、使用に関してはメリット・デメリットをしっかり把握する事が大切といえます。
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