二級ボイラー技士 過去問
令和6年4月公表
問6 (ボイラーの構造に関する知識 問6)

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

二級ボイラー技士試験 令和6年4月公表 問6(ボイラーの構造に関する知識 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーの水面測定装置について、適切でないものは次のうちどれか。
  • 貫流ボイラーを除く蒸気ボイラーには、原則として、2個以上のガラス水面計を見やすい位置に取り付ける。
  • ガラス水面計は、可視範囲の最下部がボイラーの安全低水面より上方になるように取り付ける。
  • ガラス水面計は、ボイラー本体又は蒸気ドラムに直接取り付けるか、若しくは水柱管を設けこれに取り付ける。
  • 丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる。
  • 平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると水部は光が通って黒色に見え、蒸気部は光が反射されて白色に光って見える。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

この問題ではボイラーの水面測定装置について問われています。

水面測定装置について理解する事も大切ですが、ある程度出題されるポイントは限られているので、今回は水面計の位置を確認していきます。

選択肢1. 貫流ボイラーを除く蒸気ボイラーには、原則として、2個以上のガラス水面計を見やすい位置に取り付ける。

正しい記述です。

問題によっては「3個」などと出題される場合もあるので、2個以上という言葉には注意してください。

選択肢2. ガラス水面計は、可視範囲の最下部がボイラーの安全低水面より上方になるように取り付ける。

ガラス水面計は、可視範囲の最下部がボイラーの安全低水面より上方ではなく、安全低水面と同じ高さになるように取り付けるよう定められています。

選択肢3. ガラス水面計は、ボイラー本体又は蒸気ドラムに直接取り付けるか、若しくは水柱管を設けこれに取り付ける。

正しい記述です。

水柱管は内部にボイラー水と蒸気が入っているので、こちらで水位を確認するものとなります。

 

選択肢4. 丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる。

正しい記述です。

問題文の「1MPa以下」という言葉も、問題によっては「以上」や数値を変えて出題される事もあるので気を付けておきましょう。

選択肢5. 平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると水部は光が通って黒色に見え、蒸気部は光が反射されて白色に光って見える。

正しい記述です。

「平形反射式水面計」に似たもので「平面透視式水面計」は水部が緑色で蒸気部が赤色となります。こちらも覚えておきましょう。

まとめ

仮に安全低水面より上方に取り付けると、正しい水面を測る事ができなくなるので、この点はしっかり押さえておきましょう。

参考になった数88

02

水面測定装置(水面計)についての問題です。

 

水面計の取付については「ボイラー構造規格 第四章 附属品」で定められています。

選択肢1. 貫流ボイラーを除く蒸気ボイラーには、原則として、2個以上のガラス水面計を見やすい位置に取り付ける。

正しい記述です。

 

水面計は原則として2個以上必要になります。

選択肢2. ガラス水面計は、可視範囲の最下部がボイラーの安全低水面より上方になるように取り付ける。

誤った記述です。

 

安全低水面と同じ高さに取り付けるように定められています。

ガラス水面計の可視範囲外は危険と認識しておきましょう。

選択肢3. ガラス水面計は、ボイラー本体又は蒸気ドラムに直接取り付けるか、若しくは水柱管を設けこれに取り付ける。

正しい記述です。

 

本体・ドラムに直接取り付けても良いです。

水柱管に連絡し取付ける事も可能です。

計器にてドラムレベルを測定する場合は水柱管が設置されている事が多いです。

選択肢4. 丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる。

正しい記述です。

 

丸形ガラス水面計は低圧(1.0Mpa等)で使用されています。

選択肢5. 平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると水部は光が通って黒色に見え、蒸気部は光が反射されて白色に光って見える。

正しい記述です。

 

平形反射式水面計は水:黒・蒸気:白に見えます。

二色水面計は水:青(緑)・蒸気:赤に見えます。

まとめ

ボイラーの水面測定装置に関係する法律は以下の通りです。

 

《ボイラー構造規格 第六十級条 ガラス水面計》

1.蒸気ボイラー(貫流ボイラーを除く)には,本体又は水柱管にガラス水面計を2個以上取り付けなければならない。

  次の蒸気ボイラーについては,その内1個はガラス水面計でなくても良い。

  (1)胴の内径が750mm以下の蒸気ボイラー

  (2)遠隔指示水面測定装置を2個取り付けた蒸気ボイラー

2.ガラス水面計は,そのガラス管の最下部が蒸気ボイラーの安全低水面を指示する位置に取り付けなければならない。

3.蒸気ボイラー用水面計のガラスは,日本産業規格B8211に適合したもの又はこれと同等以上の機械的性質を有するものでなければならない。

4.ガラス水面計は随時,掃除及び点検を行うことができる構造としなければならない。

参考になった数4

03

ボイラーの安全運転を保つには、適切な水位管理が不可欠です。とくに蒸気ボイラーの場合、水位が過度に低下すると過熱による損傷や危険な事態を招くおそれがあるため、水面測定装置の正しい取り付け方法や種類の特徴をよく理解しておく必要があります。

 

今回の問題は、水面測定装置に関する知識を問うものです。

選択肢1. 貫流ボイラーを除く蒸気ボイラーには、原則として、2個以上のガラス水面計を見やすい位置に取り付ける。

ボイラー構造規格により、貫流ボイラーを除く蒸気ボイラーではガラス水面計を2個以上備えることが原則です。さらに、そのうち1個はガラス水面計でない装置(遠隔指示など)に置き換える例外もありますが、基本は2個以上と定められています。
 

正しい 記述です。

選択肢2. ガラス水面計は、可視範囲の最下部がボイラーの安全低水面より上方になるように取り付ける。

ガラス水面計の取り付け位置は「可視範囲の最下部が安全低水面(ボイラーの使用中に維持すべき最低水面)と同じ高さ、又はごくわずかに下方になるよう」にするのが基本です。

 

もし最下部が安全低水面より上方にあれば、実際に水面が最低ラインを下回って危険な状態でも、水面計には水がまだ見えてしまい、低水位を正しく把握できません。
 

 誤り です。

選択肢3. ガラス水面計は、ボイラー本体又は蒸気ドラムに直接取り付けるか、若しくは水柱管を設けこれに取り付ける。

水面計の取り付け方法として、ボイラー本体やドラムに直接取り付ける方法と、水柱管を介して取り付ける方法が定められています。水柱管を使うことで清掃や点検を容易にし、またドレンなどの配管構造を確保しやすくなります。
 

正しい 記述です。

選択肢4. 丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる。

丸形ガラス水面計は構造上、高圧に対応しづらく、主に1MPa以下など比較的低圧のボイラーに使われることが一般的です。
 

正しい 記述です。

選択肢5. 平形反射式水面計は、ガラスの前面から見ると水部は光が通って黒色に見え、蒸気部は光が反射されて白色に光って見える。

反射式水面計では、ガラス内面に溝が刻まれ、蒸気部と水部で反射の仕方が変わるため、蒸気部が白色、水部が黒色に見えます。透過式二色水面計とは異なる仕組みですが、平形反射式の特徴としては問題文のとおりになります。
 

正しい 記述です。

まとめ

条文や規格を丸暗記するだけでなく、なぜそのような規定になっているか(安全のための理由)を理解しながら学習すると、知識が定着しやすくなります。

参考になった数2