二級ボイラー技士 過去問
令和6年4月公表
問9 (ボイラーの構造に関する知識 問9)

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問題

二級ボイラー技士試験 令和6年4月公表 問9(ボイラーの構造に関する知識 問9) (訂正依頼・報告はこちら)

低圧ボイラーの自動制御における制御量とそれに対する操作量との一般的な組合せとして、適切でないものは次のうちどれか。
  • 蒸気圧力 …………… 燃料量及び燃焼用空気量
  • 蒸気温度 …………… 過熱低減器の注水量又は伝熱量
  • ボイラー水位 ……… 蒸気量
  • 炉内圧力 …………… 排出ガス量
  • 空燃比 ……………… 燃料量及び燃焼用空気量

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この過去問の解説 (3件)

01

ボイラーの自動制御における制御量とそれに対する操作量についての問題です。

特に操作量について、それぞれの項目を確認しておきましょう。

選択肢1. 蒸気圧力 …………… 燃料量及び燃焼用空気量

適切な組み合わせです。

選択肢2. 蒸気温度 …………… 過熱低減器の注水量又は伝熱量

適切な組み合わせです。

選択肢3. ボイラー水位 ……… 蒸気量

ボイラー水位は蒸気量ではなく、給水量に対して操作量となります。

選択肢4. 炉内圧力 …………… 排出ガス量

適切な組み合わせです。

選択肢5. 空燃比 ……………… 燃料量及び燃焼用空気量

適切な組み合わせです。

まとめ

この問題は他の選択肢の特に「右辺に関わる操作量」に関して一通り覚えておく必要があります。

ボイラー水位に関しては、水の量なので給水量と理解しておきましょう。

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02

低圧ボイラーの自動制御では、ボイラーの運転を安定させるために「どの指標を監視し、どの操作を行うのか」という点が重要です。

 

たとえば、蒸気圧力を一定に保つためには燃料や燃焼用空気を制御しますし、ボイラー水位を一定に保つには給水量を制御します。問題は、制御量と操作量の典型的な組み合わせを理解しているかを確認する内容です。

選択肢1. 蒸気圧力 …………… 燃料量及び燃焼用空気量

「蒸気圧力」については、主に燃料量や燃焼用空気量を増減することで調整します。燃料が増えれば火力が強くなり、その分蒸気圧力も上昇するため、両者は連動して制御されます。

選択肢2. 蒸気温度 …………… 過熱低減器の注水量又は伝熱量

「蒸気温度」については、過熱器での熱のやり取りを制御することで調整します。過熱低減器に注水して温度を下げたり、炉内のすすを除去して伝熱量を最適化したりするのが典型的な方法です。

選択肢3. ボイラー水位 ……… 蒸気量

「ボイラー水位」は、本来給水量を操作して調整します。蒸気の取り出し量(蒸気流量)を直接操作するわけではありませんので、ここを蒸気量で制御とするのは誤りです。
 

選択肢4. 炉内圧力 …………… 排出ガス量

「炉内圧力」については、排ガスの量を調節することで変化させます。炉内が陽圧になりすぎたり、負圧が強くなりすぎたりしないように制御する仕組みです。

選択肢5. 空燃比 ……………… 燃料量及び燃焼用空気量

「空燃比(燃料と燃焼用空気の混合比)」は、その名のとおり燃料量と燃焼用空気量によって定まるので、これを適切にコントロールしなければ燃焼効率や排ガス成分に悪影響が出ます。

まとめ

ボイラーでは、どの制御量に対してどんな操作量で対応するかが整理されていれば、実務だけでなく試験問題にも対処しやすくなります。とりわけボイラー水位は「給水量を増減」するのが基本ですので、もし「蒸気量を操作して水位を調整する」という記述があったら、不自然だと見抜けるようにしておきましょう。

 

また、蒸気圧力や空燃比など、他の制御項目との組み合わせも典型的なパターンを確実に覚えておくと安心です。

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03

低圧ボイラーの自動制御についての問題です。

選択肢1. 蒸気圧力 …………… 燃料量及び燃焼用空気量

正しい記述です。

 

燃料を増減させると蒸気圧力も増減します。

燃料の増減に応じて燃焼用空気も増減します。

選択肢2. 蒸気温度 …………… 過熱低減器の注水量又は伝熱量

正しい記述です。

 

蒸気温度の調整は,過熱低減器(スプレー)や過熱器に付着したすす・クリンカを落とす事で,伝熱量が変化し蒸気温度も変動します。

選択肢3. ボイラー水位 ……… 蒸気量

誤った記述です。

 

ボイラー水位の調整は給水流量で制御します。

選択肢4. 炉内圧力 …………… 排出ガス量

正しい記述です。

 

排出ガス量により炉内圧力は変動します。

選択肢5. 空燃比 ……………… 燃料量及び燃焼用空気量

正しい記述です。

 

空燃比とは燃料と燃焼用空気の比の事で,

燃料量及び燃焼用空気量により変化します。

まとめ

蒸気発生量が変動しても,それに追従して給水流量も変動すればドラムレベルは一定に保たれます。

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