二級ボイラー技士 過去問
令和6年4月公表
問15 (ボイラーの取扱いに関する知識 問5)

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問題

二級ボイラー技士試験 令和6年4月公表 問15(ボイラーの取扱いに関する知識 問5) (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーの水面測定装置の取扱いについて、適切でないものは次のうちどれ か。
  • 運転開始時の水面計の機能試験は、点火前に残圧がない場合は、たき始めて蒸気圧力が上がり始めたときに行う。
  • 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。
  • 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。
  • 差圧式の遠方水面計では、途中に漏れがあると著しい誤差が生じるので、漏れを完全に防止する。
  • 水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向にする。

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この過去問の解説 (3件)

01

ボイラーの水面測定装置の取扱いについて問われています。

一通り内容を把握する事が重要ですが、今回は「ドレンコック」を取り扱いに注目してみます。

選択肢1. 運転開始時の水面計の機能試験は、点火前に残圧がない場合は、たき始めて蒸気圧力が上がり始めたときに行う。

正しい記述です。

圧力が足りていないと、水面計の水が出てこないので機能試験ができません。

選択肢2. 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。

正しい記述です。

下がり勾配にすると、内部にゴミなどが溜まりやすくなり不具合がでる可能性があります。

選択肢3. 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。

正しい記述です。

毎日行わないと、スラッジやゴミなどが詰まり機能しなくなる恐れがあります。

選択肢4. 差圧式の遠方水面計では、途中に漏れがあると著しい誤差が生じるので、漏れを完全に防止する。

正しい記述です。

特に遠方水面計は漏れがあると誤差が激しくなるので、漏れがないか注意する必要があります。

選択肢5. 水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向にする。

水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向ではなく、直角方向にする必要があります。

まとめ

原則として、ドレンコックを開くときは、管軸と直角方向の時に開くようになっています。

学科試験よりも先に実務講習を受けていると、携わっていたかと思いますので、こちらも確認しておきましょう。

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02

ボイラーの水面測定装置は、水位を正確に把握するために欠かせない重要な附属品です。とくに連絡管の勾配、水柱管の吹出し、遠方水面計の漏れチェックなどは、日常点検や運転開始前に確実に行う必要があります。

選択肢1. 運転開始時の水面計の機能試験は、点火前に残圧がない場合は、たき始めて蒸気圧力が上がり始めたときに行う。

運転開始時の水面計の機能試験は、原則として圧力がある状態で行うほうが安全で、実際に給水や吹出しなどの操作も確認できます。点火前に残圧がまったくない場合には、たき始めて蒸気圧力が上がり始めた段階で機能試験を行うのが一般的です。

 

したがって、これは適切な方法といえます。

選択肢2. 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。

水柱管とボイラー本体を結ぶ連絡管は、通常ゴミやスラッジが滞留しないように、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配にするのが望ましいです。これにより管内部の閉そくが起こりにくく、水位表示が安定します。

 

このため、この記述も適切です。

選択肢3. 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。

水面測定装置の精度を維持するためには、スラッジの排出は欠かせません。とくに水柱管下部に吹出し管を備えている場合、そこから定期的に(たとえば毎日1回)吹出しを行うことで、スラッジや堆積物を効果的に除去できます。

 

よって、これも適切な取り扱いです。

選択肢4. 差圧式の遠方水面計では、途中に漏れがあると著しい誤差が生じるので、漏れを完全に防止する。

差圧式の遠方水面計は、蒸気側と水側の差圧を検出して水位を指示する仕組みです。配管や接続部などで漏れがあると正確な差圧が得られず、計測に大きな誤差が出ます。そのため、漏れを確実に防ぐ必要があります。

 

これは適切な注意事項です。

選択肢5. 水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向にする。

水面計のドレンコックを開く場合は、ハンドルを管軸(配管の軸線)と直角の方向に回して開閉します。ところが、この記述では「ハンドルを管軸と同一方向にする」と説明されています。

 

これは誤りであり、通常のドレンコックの操作方法とは異なります。実際のボイラー取扱いでは、ハンドルが配管軸と直角方向になった状態が「開」の位置になるものが一般的です。

まとめ

ボイラー運転時の水面測定装置は、日常の安全運転の要です。ドレンコックや連絡管の扱いを誤ると、水位の誤表示やトラブルの原因になりかねません。

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03

ボイラーの水面測定装置の取扱いについての問題です。

 

日常管理が重要な設備になります。

選択肢1. 運転開始時の水面計の機能試験は、点火前に残圧がない場合は、たき始めて蒸気圧力が上がり始めたときに行う。

正しい記述です。

 

水面計の機能試験は圧力がある状態で行います。

残圧がある場合は点火してない状態でも実施できるため,点火前に機能試験を行っておきましょう。

選択肢2. 水柱管の水側連絡管の取付けは、ボイラー本体から水柱管に向かって上がり勾配とする。

正しい記述です。

 

水柱管の水側連絡管は,ドレン溜まりによる水面の誤表示を防止するため,

ボイラーから水柱管に向かって上がり勾配にしておきます。

選択肢3. 水側連絡管のスラッジを排出するため、水柱管下部の吹出し管により、毎日1回吹出しを行う。

正しい記述です。

 

ドラムおよび本体内部の水は濃縮されスラッジが堆積していきますので,

1日に1回は吹出しを行い,スラッジを排出する必要があります。

選択肢4. 差圧式の遠方水面計では、途中に漏れがあると著しい誤差が生じるので、漏れを完全に防止する。

正しい記述です。

 

差圧式,即ち圧力で水面を測定する計測器については漏れがあると圧力が正しく測定できませんので,

漏れを完全に防止する必要があります。

選択肢5. 水面計のドレンコックを開くときは、ハンドルを管軸と同一方向にする。

誤った記述です。

 

コックの位置が弁軸に対して直角の場合は「」となります。

コックの位置が弁軸に対して同一方向の場合は「」となります。

 

よって同一方向ではなく,直角方向となります。

まとめ

【Point】

ボイラーの水面測定装置は安定運転に欠かせないものです。

ハンドルの方向で開・閉がわかるようにしていますので把握しておきましょう。

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