二級ボイラー技士 過去問
令和6年10月公表
問16 (ボイラーの取扱いに関する知識 問6)

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問題

二級ボイラー技士試験 令和6年10月公表 問16(ボイラーの取扱いに関する知識 問6) (訂正依頼・報告はこちら)

ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整並びに試験について、適切でないものは次のうちどれか。
  • 吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、いったんボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを緩めて吹出し圧力を上昇させる。
  • 過熱器用安全弁は、ボイラー本体の安全弁より先に吹き出すよう調整する。
  • エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する。
  • 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、各ボイラーの安全弁は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する。
  • 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う。

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この過去問の解説 (2件)

01

ボイラーのばね安全弁及び逃がし弁の調整並びに試験についての問題です。

 

《安全弁の調整方法》

1.分解前の設定圧力(動作圧力)を示すボルトの位置にマークをつけます。

2.組立後に1.でつけたマークの位置にボルトを合わせ圧力を上昇させます。

3.吹出し圧力(動作)および吹止り圧力(閉止)を確認します。

4.吹出し圧力が設定より低い場合は,設定圧力の80%程度まで圧力を下げ,ボルトを締めて設定圧力で動作するように調整します。

5.吹出し圧力が設定より高い場合は,直ちに設定圧力の80%程度まで圧力を下げ,ボルトを緩めて設定圧力で動作するように調整します。

 

《安全弁の設置》

1.2個以上の安全弁が設置されている場合,1個は最高使用圧力以下で動作するように調整し,その他の安全弁は最高使用圧力の3%増以下で動作するように調整します。

2.過熱器,本体・ドラム,エコノマイザに安全弁が設置されている場合は,過熱器→本体・ドラム(最高使用圧力以下)→エコノマイザ(最高使用圧力より高くなる)の順番で動作するように調整します。

3.最高使用圧力が異なるボイラーが連絡している場合は,当該ボイラーの中で一番低い圧力を基準に安全弁の設定圧力を調整します。

選択肢1. 吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、いったんボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを緩めて吹出し圧力を上昇させる。

誤った記述です。

 

吹出し圧力が設定より低い場合は,設定圧力の80%程度まで圧力を下げ,

ボルトを締めて設定圧力で動作するように調整します。

緩めると設定圧力は低下します。

選択肢2. 過熱器用安全弁は、ボイラー本体の安全弁より先に吹き出すよう調整する。

正しい記述です。

 

過熱器➡本体・ドラム(最高使用圧力以下)➡エコノマイザ(最高使用圧力より高くなる)

の順番で動作するように調整しています。

選択肢3. エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する。

正しい記述です。

 

過熱器➡本体・ドラム(最高使用圧力以下)➡エコノマイザ(最高使用圧力より高くなる)

の順番で動作するように調整します。

よって,エコノマイザは最後に動作するよう,本体の安全弁より高い圧力で調整されています。

選択肢4. 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、各ボイラーの安全弁は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する。

正しい記述です。

 

最高使用圧力が異なるボイラーが連絡している場合は,

当該ボイラーの中で一番低い圧力を基準に安全弁の設定圧力を調整します。

選択肢5. 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う。

正しい記述です。

 

最高使用圧力の75%以上の圧力で試験を行います。

まとめ

【Point】

安全弁の設定圧力の調整はナット操作で行います。

設定圧力は以下の通り変化しますので,抑えておきましょう。

締込む:設定圧力が上昇

緩める:設定圧力が低下

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02

ボイラーに用いられるばね安全弁及び逃がし弁の設定圧力や調整方法、そして試験方法に関する基礎的な知識を問うものです。特に、吹出し圧力の調整時におけるばねの締め込み方向や、過熱器用安全弁とエコノマイザの逃がし弁の設定圧力の関係など、ボイラー安全弁の運転管理で頻出となるポイントが取り上げられています。

選択肢1. 吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、いったんボイラーの圧力を設定圧力の80%程度まで下げ、調整ボルトを緩めて吹出し圧力を上昇させる。

ばね式安全弁の吹出し圧力を上昇させたい場合はばねを締め込む(調整ボルトを締める)ことでばね力を強化し、吹出し圧力を高める必要があります。しかし本記述では「調整ボルトを緩めて上昇させる」と書かれており、ばねの理屈と逆です。

 

よって、誤った記述となります。

選択肢2. 過熱器用安全弁は、ボイラー本体の安全弁より先に吹き出すよう調整する。

過熱器は蒸気の冷却が不足すると管温度が高くなりすぎる恐れがあるため、過熱器側の安全弁を少し低圧に設定し、先に蒸気を逃がして過熱器を保護するのが通常のやり方です。

 

正しい考え方です。

選択肢3. エコノマイザの逃がし弁(安全弁)は、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する。

エコノマイザは給水ポンプによって圧力が高くなる部分に設置されるため、エコノマイザの逃がし弁の設定圧力はボイラー本体の安全弁より高めにする必要があります。

 

正しい記述です

選択肢4. 最高使用圧力の異なるボイラーが連絡している場合、各ボイラーの安全弁は、最高使用圧力の最も低いボイラーを基準に調整する。

連絡管でつながっていれば圧力は同一系統として上昇するため、もっとも低圧仕様のボイラーを基準に安全弁を設定しなければ、安全弁が吹かずに低圧ボイラーが危険にさらされる可能性があります。

 

正しい考え方です。

選択肢5. 安全弁の手動試験は、最高使用圧力の75%以上の圧力で行う。

安全弁の手動レバー試験では、ある程度のボイラー圧力(通常75~80%以上)を確保しないと、弁座やばねへの負担が大きくなったり正確な動作を確認できなかったりします。

 

正しい記述です。

まとめ

正しくない記述は「吹出し圧力が設定圧力よりも低い場合は、調整ボルトを緩めて吹出し圧力を上昇させる」という部分です。

 

実際には吹出し圧力を上げる際は、調整ボルトを締め込みばね力を強化する方向に調整します。その他の選択肢は安全弁の一般的な運用・試験方法として正しい内容となっています。

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