賃貸不動産経営管理士の過去問
平成29年度（2017年）
問30

正解は1と３です。
（公式発表によりますと、「公式テキストの文章に依拠して問題文を作成したが、テキストの文章の内容に正確を欠く部分があり、明らかに不適切な選択肢１のほか、選択肢３も不適切なものとして取り扱うこととした。」とあります。）

1 .不適切です。
給湯設備における「局所式」は、給湯の必要箇所にそれぞれの給湯器を設置する方式です。建物の屋上や地下の機械室に熱源機器と貯湯タンクを設け、建物各所へ配管して給湯する方式なのは、「中央（セントラル）式」です。

2 .適切です。
増圧直結方式は水道管からの水圧に加えて加圧ポンプで水圧を高めて給水する方式です。4階以上のフロアに水道管の水圧のみで給水できない場合に選択します。また、条件によって異なりますが、規模としては10階から15階建てまでの建物くらいには対応可能です。

3 .不適切です。
ボールタップや電極棒は水位を調整するためのものであり、それらが故障すると、給水ポンプが常時作動する状態もあれば、作動せずに停止することもあります。「常に給水ポンプが作動し」という記述が、給水ポンプが停止することもあるため、不適切と言えます。

4 .適切です。
塩ビ管のその他の長所としては経済性もあります。他の管材に比べ、ほとんどのサイズで価格が安価です。また、軽量で施工が簡単なため運送費、施工費、維持費、管理費などを総合的にみると最も経済的な管材といえます。

正解は1です。※3も正解として扱われました。

1、不適切です。
局所式は、給湯の必要箇所にそれぞれ給湯器を設置する方式で、瞬間湯沸かし器などです。
建物の屋上や地下の機械室に熱源機器と貯湯タンクを設け、建物各所へ配管して給湯する方式は、住棟セントラル給湯方式です。

2、適切です。
増圧直結方式は、増圧ポンプを使い、各住戸へ直接給水する方式です。中規模までのマンションやビルが対象です。

3、不適切です。
ボールタップや電極棒は水槽内の水位を調整する為の物です。それらが故障すると給水ポンプが常時作動する状態になることもあれば、電極棒の故障の場合は、給水ポンプが作動せずに停止することもあります。
「常に」給水ポンプが作動し。と言う部分が不適切という事になります。

4、適切です。
塩ビ管は、塩化ビニルで出来ているので、鋼管より強靭性、耐衝撃性、耐火性で劣りますが、軽量で耐食性に優れています。専用部分内の配管や排水管などに用いられています。

不適切なものは『給湯設備における局所式は、建物の屋上や地下の機械室に熱源機器と貯湯タンクを設け、建物各所へ配管して給湯する方式である。』と『給水設備の水槽内にあるボールタップや電極棒が故障すると、水がオーバーフローとなり放水状態に陥って、常に給水ポンプが作動し、騒音の発生だけでなく、余分な電気代がかかることがある。（出題ミス）』です。