中小企業診断士の過去問
平成27年度(2015年)
運営管理 問11

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 平成27年度(2015年) 問11 (訂正依頼・報告はこちら)

1個当たりの在庫保管費(円/個)、1回当たりの発注費(円/回)、安全余裕および総需要量が経済的発注量に及ぼす影響に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 安全余裕が増加すると経済的発注量は減少する。
  • 在庫保管費(円/個)が増加すると経済的発注量は増加する。
  • 総需要量が減少すると経済的発注量は増加する。
  • 発注費(円/回)が減少すると経済的発注量は減少する。

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この過去問の解説 (2件)

01

経済的発注量に関する問題です。
経済的発注量とは、一定期間内の総在庫費用を最小にする1回あたりの発注量のことです。

つまり、

総発注費用=総在庫費用・・・①

となるときの発注量です。

しかしこれだけですと分かりづらいためもう少し分解が必要です。

・総発注費用=1回あたりの発注費用×発注回数・・・②
(発注回数=総需要量÷1回あたりの発注量)

・総在庫費用=一定期間内の平均在庫×1個当たりの在庫維持費用・・・③
(一定期間内の平均在庫=1回あたりの発注量÷2)

②と③を①の式に当てはめます。

1回あたりの発注費用×総需要量÷1回あたりの発注量=1回あたりの発注量÷2×1個あたりの在庫維持費用・・・④

ここまでできた式を1回あたりの発注量について解くと

1回あたりの発注量(経済的発注量)=√2×1回あたりの発注費×総需要÷1個あたりの在庫維持費用・・・⑤

となります。

ここまで分解すると正解は項番4であることが分かります。
分子である発注費が減少すると経済的発注量は減少します。

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02

経済的発注量(EOQ)の知識を問う問題です。

経済的発注量は頻出領域であり、毎年のように出題されます。

計算式の穴埋め問題や、今回のように文章問題で出題されるなど、様々なバリエーションでの出題履歴があります。

言い換えると、それだけ過去問題も豊富にありますので、必ず正答できるようにトレーニングを繰り返してください。

なお、今回は文意から正誤判断できる選択肢も複数あり、難易度は標準的なレベルと言えます。

選択肢1. 安全余裕が増加すると経済的発注量は減少する。

安全余裕が増加しても、経済的発注量は減少しません

もっと言うと、EOQを構成する要素の1つに平均在庫がありますが、安全余裕は平均在庫に含まれていないため、EOQとは直接関係がありません。

選択肢2. 在庫保管費(円/個)が増加すると経済的発注量は増加する。

在庫保管費(円/個)が増加すると、経済的発注量は減少します

選択肢3. 総需要量が減少すると経済的発注量は増加する。

総需要量が減少すると、経済的発注量は減少します

選択肢4. 発注費(円/回)が減少すると経済的発注量は減少する。

正解の選択肢となります。

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