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中小企業診断士の過去問 平成28年度(2016年) 経営法務 問17

問題

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中小企業診断士であるあなたとX株式会社の代表取締役甲氏との間の以下の会話を読んで、下記の設問に答えよ。


甲氏:「当社で開発した遺伝子検査の新技術について、α国に本社のある会社に技術ライセンスを供与する交渉をしています。当社から英文契約書案を提示する予定で、担当者がひな形を準備したのですが、こういう条項についてはどのようなことに注意すればいいですか。」

Article XX Taxes
II.All taxes,duties or levies that may be imposed by the Governments of Japan and α on any payment made to the Licensor under this Agreement shall be borne by the Licensee. In the event that the Licensee is required to( A ) such tax from the amount paid to the Licensor hereunder, and to pay the tax for the account of the Licensor, the Licensee shall provide the Licensor with certificates of cash withholding and payment.

あなた:「使用料の支払にかかる税金の負担についての条項ですね。まず支払国における知的財産の使用料に対する源泉徴収制度、次に日本・α国間の租税条約の有無を確認して、それらとの整合性をチェックする必要があります。α国で源泉徴収税を免税してもらうか、源泉徴収分を日本で外国税額控除の対象としてもらえないと、二重課税になりかねませんから。」

甲氏:「当社は外国企業への技術ライセンスが多いので、知的財産の使用料に対する所得課税の税率が低いことで有名なβ国に現地法人を設立し、そこに知的財産を集約して使用料収入の税負担を抑えるというプランの提案も受けています。」

あなた:「そうですか。そういう事業スキームを構想する場合には、専門家のアドバイスだけをうのみにせず、経営の原点に立ち返って考えた方がいいですよ。国際的な租税回避策に利用される( B )に関して、β国は注視されている国ですし、その国での独立企業としての実体がなかったり、業態に応じた事業活動上の目的や必要性等の観点から、節税以外にその国に知的財産を集約する経済合理性を説明できなかったりすると、税務当局から租税回避行為と認定されるおそれもあります。」


会話の中の空欄Bに入る語句として、最も不適切なものはどれか。
   1 .
tax haven
   2 .
tax heaven
   3 .
tax inversion
   4 .
tax shelter
( 中小企業診断士試験 第1次試験 経営法務 平成28年度(2016年) 問17 )
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この過去問の解説 (2件)

8

( B )には、国際的な租税回避策に関する単語が入ることが分かります。

各選択肢の意味は以下の通りです。

・tax haven(租税回避地、低課税地域)

・tax heaven(税金天国)

・tax inversion(資産移転)

・tax shelter(租税回避行為・節税目的商品)

よって、肢「tax heaven」が不適切です。

付箋メモを残すことが出来ます。
1

経営法務では毎年2問程度出題される、英文契約に関する問題です。

空欄A同様、空欄Bには「国際的な租税回避策に利用される」という意味の英文が入ることが説明されていますが、本問では「最も不適切なもの」を選択させる設定になっていることを見落とさないようにして下さい。

選択肢1. tax haven

租税回避地」という意味で、租税回避策として適切です。タックスヘイブンとニュースで紹介されている場面を目にする機会があるかと思います。

※他の選択肢にある「heaven」(ヘブン)と混同しないようにして下さい。

選択肢2. tax heaven

「税金天国」という意味で、不適切です。

他の選択肢にある「haven」と綴りが非常に似ていますが、「heaven」(天国)は知っている方も多いと思われます。「税金天国」だったら税金が取り放題ということになりますので、租税回避策にはなりません。

選択肢3. tax inversion

税率の低い国に親会社を設立して資産を移転することを意味しますので、租税回避策として適切です。税率の低い国に親会社を設立するため、「コーポレートインバージョン」ともいいます。

選択肢4. tax shelter

税金をシェルターの中に避難させる(=税金逃れ)、という意味からも租税回避策として適切であることはご理解頂けると思います。

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