中小企業診断士の過去問
平成29年度(2017年)
経営情報システム 問20

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 平成29年度(2017年) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

システム化の構想や計画、あるいはIT投資評価などを行う際に必要となる概念やフレームワークなどに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • EA(Enterprise Architecture)とは、組織全体の意思決定の階層を、戦略的計画、マネジメントコントロール、オペレーショナルコントロールの3つに分けて、システム化の構想をするものである。
  • ITポートフォリオとは、リスクやベネフィットを考慮しながらIT投資の対象を特性に応じて分類し、資源配分の最適化を図ろうとするものである。
  • SLA(Service Level Agreement)とは、ITサービスを提供する事業者とITサービスを利用する企業間の契約で、ITサービスを提供する事業者が知り得た経営上あるいは業務上の知識や情報の秘密を漏えいしないための秘密保持契約をいう。
  • WBS(Work Breakdown Structure)とは、現行の業務フロー分析を行い、システム化の範囲を定めるために用いる手法である。

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この過去問の解説 (2件)

01

項番1:不適切です。
EAは効率的な組織構造を実現するための考え方を指します。

項番2:適切です。
記述の通りです。

項番3:不適切です。
記載の内容はNDAを指します。

項番4:不適切です。
WBSはプロジェクト遂行に必要な作業項目を表現したものです。

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02

システム化の評価やフレームワークについての問題です。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. EA(Enterprise Architecture)とは、組織全体の意思決定の階層を、戦略的計画、マネジメントコントロール、オペレーショナルコントロールの3つに分けて、システム化の構想をするものである。
  • 大企業や政府機関などといった大規模な組織業務プロセスや情報システムの標準化・組織の最適化をすすめることで、効率の良い組織の運営を図るための方法論やそのような組織構造を実現化する設計思想・基本理念が、EA(Enterprise Architecture)です。
  • そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. ITポートフォリオとは、リスクやベネフィットを考慮しながらIT投資の対象を特性に応じて分類し、資源配分の最適化を図ろうとするものである。
  • ITポートフォリオの説明として適しているため、本選択肢が正解です。

選択肢3. SLA(Service Level Agreement)とは、ITサービスを提供する事業者とITサービスを利用する企業間の契約で、ITサービスを提供する事業者が知り得た経営上あるいは業務上の知識や情報の秘密を漏えいしないための秘密保持契約をいう。
  • SLA(Service Level Agreement)は、ITサービスを提供する事業者とITサービスを利用する企業間の契約である点は正しいですが、提供するサービスの範囲や保証する水準を規定して、その規定に合意することを明文化したものです。そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. WBS(Work Breakdown Structure)とは、現行の業務フロー分析を行い、システム化の範囲を定めるために用いる手法である。
  • WBS(Work Breakdown Structure)とは、作業分解図ともいい、プロジェクトマネジメントで利用される計画手法の一つです。
  • プロジェクトの目標達成に必要な作業を細かい単位に分割して、階層構造などで管理する手法のことであるため、本選択肢は不正解です。

まとめ

戦略的計画、マネジメントコントロール、オペレーショナルコントロールに分けるのは、経営情報システム(Management Information System;MIS)の考え方です。

秘密保持契約はNDA(Non-Disclosure Agreement)とも呼ばれます。

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