問題
a PTS法で算定された標準時間を組立作業を行う作業者の習熟度に応じて調整するために、作業者の組立職場での就業年数を調査した。
b 設備による加工時間を別途付与するために、設備で試加工を実施して加工時間を計測した。
c 標準時間を見積もるための基礎資料を整備するために、既存製品の組立作業に対して時間分析を実施した。
d 試作品を組み立てるための模擬ラインを敷設して、製品組立の標準作業を決定した。
【基礎知識】
生産プロセス等を効率化させていくためには生産にかかる作業にどれぐらいの時間がかかるかといったことを測定していく必要があります。
このように標準時間を設定することを作業測定と言います。
標準時間とは「標準的なスキルを持つ作業者が、決められた作業条件のもとで、決められた方法と設備を用いて作業を行うのに必要な時間」です。この時間をベースに改善を進めていきます。
標準時間を設定する方法には以下のものがあります。
ストップウォッチ法:実際に作業しているところをストップウォッチで時間を図る方法です。ただし、作業者の熟練度合いにより差が出ますので、レイティング係数という補正係数をかけて標準時間を求めます。
PTS法:人の作業を基本動作に分解して積み上げる方法です。その基本動作ごとに標準時間がありますので、レイティング係数等を考える必要がありません。
標準時間資料法:作業時間のデータを分類・整理して、時間と変動要因との関係を数式、図、表などにまとめたものを用いて標準時間を設定する方法のことです。
実績資料法:過去の実績から、似た業務の時間をベースに見積もる方法です。
経験見積法:熟練者が過去の経験をもとに見積もる方法です。
標準時間には作業をする時間のみならず、準備に要する時間等もありますので、そういった時間も考慮する必要があります。
【選択肢評価】
a レイティングのことになります。PTS法はレイティングを考慮しなくてもいいので誤り。
b 作業以外の準備、設備にかかる時間です。別途試しに計測する必要があります。正しい。
c 標準時間資料法の説明になります。誤り
d PTS法では標準作業を設定する必要があります。正しい。
上記説明より、不適切です。
上記説明より、不適切です。
上記説明より、不適切です。
正解です。