中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
経営情報システム 問18

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 平成30年度(2018年) 問18 (訂正依頼・報告はこちら)

ソフトウェア開発では、仕様の曖昧さなどが原因で工数オーバーとなるケースが散見される。開発規模の見積もりに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • CoBRA法では、開発工数は開発規模に比例することを仮定するとともに、さまざまな変動要因によって工数増加が発生することを加味している。
  • LOC法では、画面や帳票の数をもとに開発規模を計算するため、仕様書が完成する前の要件定義段階での見積もりは難しい。
  • 標準タスク法は、ソフトウェアの構造をWBS(Work Breakdown Structure)に分解し、WBSごとに工数を積み上げて開発規模を見積もる方法である。
  • ファンクション・ポイント法は、システムのファンクションごとにプログラマーのスキルを数値化した重みを付けて、プログラム・ステップ数を算出する。

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この過去問の解説 (2件)

01

1.正しい記述となります。CoBRA法(コブラ法)では、選択肢上の2つの仮定を加味して開発工程におけるコストを算出しています。

2.誤った記述となります。LOC法(プログラムステップ法)とは、プログラムのソースコードの行数を基にソフトウェアの規模を算出する方法となるため、「画面や帳票の数をもとに開発規模を計算」という記述は誤りとなります。

3.誤った記述となります。標準タスク法では、各作業の複雑度や規模に応じて設定された標準的な工数を合計することにより算出する見積もり方法となります。WBSとはプロジェクト全体を細かい作業に分解した構成図のことであり、標準タスク法では使用しません。

4.誤った記述となります。ファンクション・ポイント法(FP法)は、ソフトウェアの機能を分解し、それぞれの機能の複雑度を数値化して重み付けした上で工数の見積もりを行う手法となります。

したがって、正答は1となります。

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02

ソフトウェア開発における見積もり方法を問う問題です。絞り込める要素に乏しく、各見積もり方法の特徴を理解していないと正答することは難しいと考えられます。

選択肢1. CoBRA法では、開発工数は開発規模に比例することを仮定するとともに、さまざまな変動要因によって工数増加が発生することを加味している。

正解の選択肢となります。

選択肢2. LOC法では、画面や帳票の数をもとに開発規模を計算するため、仕様書が完成する前の要件定義段階での見積もりは難しい。

LOC法は「Lines Of Code method」の略で、ソースコードの行数を用いて見積もりを行う方法です。行数=Lines、と理解すると分かりやすくなると思います。

選択肢3. 標準タスク法は、ソフトウェアの構造をWBS(Work Breakdown Structure)に分解し、WBSごとに工数を積み上げて開発規模を見積もる方法である。

標準タスク法は、作業工程をWBSに分解します。タスク=作業、と理解すると分かりやすくなると思います。

選択肢4. ファンクション・ポイント法は、システムのファンクションごとにプログラマーのスキルを数値化した重みを付けて、プログラム・ステップ数を算出する。

プログラマーのスキルではなく、システムのファンクションごとに数値化した重みを付けて、ファンクション数を算出する。ファンクション=機能、と理解すると分かりやすくなると思います。

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