中小企業診断士の過去問
平成30年度(2018年)
経営情報システム 問20

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経営情報システム 平成30年度(2018年) 問20 (訂正依頼・報告はこちら)

下図は、ある中小企業A社のプロジェクト管理に関する現行の業務の一部をUMLのクラス図として描いたものである。【属性に関する前提】と【凡例】を参考にしつつ、この図の解釈として最も適切なものを下記から選べ。

【属性に関する前提】
・「担当可能な役割」の値は、「主任」あるいは「アシスタント」のいずれかである。
・「主任の担当時間」の値は、各プロジェクトに投入する主任の担当時間数である。
・「アシスタントの担当時間」の値は、各プロジェクトに各アシスタントが投入する担当時間数である。


長方形はクラスを表す。長方形の上段はクラス名、中段は属性名、下段は操作名を記述する。なお、属性名および操作名は省略できる。
クラス間を結ぶ線はクラス間の関連を表し、この線の中央に関連名を記述する。

ただし、関連が属性を持つ場合には、関連を表す線から点線を引いて関連クラスを設ける。凡例では関連2が関連クラスに該当する。
また、関連を表す線の両方の終端近くには、それぞれの相手に対するクラス間の多重度の範囲を表す。ここで、多重度とは、一方のクラスの1つのオブジェクトに対して接続されている、他方のクラスのオブジェクトの個数を示すものである。多重度の範囲は、下限をn、上限をmとする場合は「n..m」という形式で表す。例えば、接続が必ず1つの場合は「1」、接続が存在しないかあるいは1つの場合は「0..1」、接続がゼロ以上の場合は「0..*」などのように表す。
問題文の画像
  • 各社員は、役割の兼務が認められ、あるプロジェクトでは主任を担当し、また別のプロジェクトではアシスタントを担当できる。
  • 各プロジェクトでは、担当するアシスタントは1人以上である。
  • 各プロジェクトでは、担当する主任は必ず1人である。
  • 各プロジェクトでは、担当する主任は1人であるか、あるいは担当するアシスタントは1人以上であるかのいずれかである。

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この過去問の解説 (2件)

01

UMLは統一モデリング言語の一つで、UMLのクラス図とはシステムの構造・関係性を視覚的に表現するための図になります。

設問上のクラス図では、社員と担当するプロジェクトの関係が描かれています。選択肢は全てプロジェクトで担当する主任、アシスタントの人数に関する記述であるため、クラス図上の多重度が手掛かりとなります。

当該図を見てみると、「主任の担当」について「社員」の多重度の範囲は「1」となっています。他方で、「アシスタントの担当」について「社員の多重度の範囲は「0以上」となっています。したがって、各プロジェクトで担当する主任は各1人となる一方でアシスタントは0人以上、即ち0人である可能性もあるということが分かります。

したがって、正答は3となります。

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02

UMLのクラス図に関する問題です。

与件文に選択肢を絞り込める記述があり、選択肢間を見比べると同じことを述べている選択肢が複数あることから、違和感のある選択肢を除外して消去法で正解を絞り込むという方法が良さそうです。

選択肢1. 各社員は、役割の兼務が認められ、あるプロジェクトでは主任を担当し、また別のプロジェクトではアシスタントを担当できる。

役割の兼務は認められていません

与件文の前提で「担当可能な役割」の値は、「主任」あるいは「アシスタント」のいずれかであると設定されており、クラス図が分からなくても不適切な選択肢として除外することができます。

選択肢2. 各プロジェクトでは、担当するアシスタントは1人以上である。

アシスタントは0人以上です。

選択肢3. 各プロジェクトでは、担当する主任は必ず1人である。

正解の選択肢となります。

選択肢4. 各プロジェクトでは、担当する主任は1人であるか、あるいは担当するアシスタントは1人以上であるかのいずれかである。

別の選択肢から、担当するアシスタントは0人以上です。

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