中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
経済学・経済政策 問22

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和元年度(2019年) 問22 (訂正依頼・報告はこちら)

下図は、産業保護という観点から、輸入関税と生産補助金の効果を描いたものである。輸入関税をかける場合、この財の国内価格は Pf から Pd へと上昇する。また、生産補助金を交付する場合、この財の供給曲線は S0 から S1 へとシフトする。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

輸入関税と生産補助金による社会的余剰の比較に関する記述として、最も適切なものはどれか。
問題文の画像
  • □BCJKの分だけ、生産補助金の方が輸入関税よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。
  • □FGKHの分だけ、輸入関税の方が生産補助金よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。
  • △FIHと△GJKの分だけ、輸入関税の方が生産補助金よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。
  • △FIHの分だけ、生産補助金の方が輸入関税よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は4です。

余剰分析に関する問題です。余剰分析は政策後に価格がどうなるか、その時需要量と供給量がどこになるのかを把握することがポイントです。

本問の場合、輸入関税時の社会的総余剰はABKJIHになります。生産補助金時の社会的総余剰はABKJFになります。そして両者の差は△FIHになります。

各選択肢については、以下の通りです。

1→上記より適切ではありません。

2→上記より適切ではありません。

3→上記より適切ではありません。

4→上記より適切です。

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02

余剰分析において産業保護を考えた場合の問題です。

それぞれのケースにおける余剰を考えます。

輸入関税政策を行った場合、価格がPfからPdに変化します。社会的余剰は、図形ABKJIHとなります。

生産補助金を交付した場合は、社会的余剰は図形ABKJFとなります。

両者の差分は三角形FIHとなります。

選択肢1. □BCJKの分だけ、生産補助金の方が輸入関税よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。

解説より誤りです。

選択肢2. □FGKHの分だけ、輸入関税の方が生産補助金よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。

解説より誤りです。

選択肢3. △FIHと△GJKの分だけ、輸入関税の方が生産補助金よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。

解説より誤りです。

選択肢4. △FIHの分だけ、生産補助金の方が輸入関税よりも損失が少なく、産業保護の政策としてより効果的である。

正解です。

まとめ

余剰分析における政府の政策が及ぼす影響の違いを問う問題でした。正解できなかった場合は復習をしましょう。

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