中小企業診断士の過去問
令和元年度(2019年)
経済学・経済政策 問21

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和元年度(2019年) 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

下図は、産業保護という観点から、輸入関税と生産補助金の効果を描いたものである。輸入関税をかける場合、この財の国内価格は Pf から Pd へと上昇する。また、生産補助金を交付する場合、この財の供給曲線は S0 から S1 へとシフトする。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

輸入関税をかけた場合、また、生産補助金を交付した場合の需要量と供給量に関する記述として、最も適切なものはどれか。
問題文の画像
  • 輸入関税をかけた場合の需要量はQ1である。
  • 輸入関税をかけた場合の供給量はQ2である。
  • 生産補助金を交付した場合の需要量はQ3である。
  • 生産補助金を交付した場合の供給量はQ4である。

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この過去問の解説 (2件)

01

正解は4です。

余剰分析に関する問題です。余剰分析は政策後に価格がどうなるか、その時需要量と供給量がどこになるのかを把握することがポイントです。

各選択肢については、以下の通りです。

1→輸入関税をかけた時の価格はPdです。点Hで交わり、需要量はQ3です。

2→輸入関税をかけた時の価格はPdです。点Kで交わり、供給量はQ4です。

3→生産補助金を交付した場合の価格はPfのまま変わりません。点Fで交わり、需要量はQ1です。

4→適切です。生産補助金を交付した場合の価格はPfのまま変わりません。点Jで交わり、供給量はQ4です。

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02

余剰分析において、政府が政策を実施した場合の変化を問う問題です。

選択肢を確認しながら解説します。

選択肢1. 輸入関税をかけた場合の需要量はQ1である。

政府が輸入関税をかけた場合は、国内価格はPfからPdに変化します。

そうすると需要量は、Q1からQ3に変化しますので誤りです。

選択肢2. 輸入関税をかけた場合の供給量はQ2である。

政府が輸入関税をかけた場合は、国内価格はPfからPdに変化します。

そうすると供給量は、Q2からQ4に変化しますので誤りです。

選択肢3. 生産補助金を交付した場合の需要量はQ3である。

政府が生産補助金を交付した場合は、供給曲線はS0からS1に変化します。

この場合、価格はPfのままですので、需要量はQ1のまま変わりません。

したがって誤りです。

選択肢4. 生産補助金を交付した場合の供給量はQ4である。

政府が生産補助金を交付した場合は、供給曲線はS0からS1に変化します。

この場合、価格はPfのままですので供給量はS1上の点Jとなり、供給量はQ4となります。

したがって正解です。

まとめ

余剰分析における需要量と供給量を判断する問題でした。基本的な内容ですので、しっかり復習しておきましょう。

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