中小企業診断士の過去問
令和元年度（2019年）
運営管理 問37

正解は3です。

物流センターは通過型センター(TC)センターと在庫型センター(DC)に分けられます。
TC(トランスファーセンター)：在庫は持たずセンター内で店別仕分けや流通加工を行います。
DC(ディストリビューションセンター)：在庫を持ち、保管する形態です。

更に通過型(TC)は、ベンダー(卸売業)が店別のピッキングを済ませセンターに納入するベンダー仕分け型とセンターで店別ピッキングや検品を行うセンター仕分け型に分かれます。

カテゴリー納品とは、センター内で同じ商品カテゴリーをまとめて梱包し、店舗に配送する手法です。DC型はあらかじめセンター内の配置をカテゴリー毎にすることで対応しやすいですが、TC型は仕分けの手間があるため、DC型に比べて対応しにくいです。
DC型のデメリットとしては、在庫保管のためのコストの大きさがあります。

1→注文商品を事前に納品先別に仕分けした状態で納品するタイプがベンダー仕分け型、仕分けしていない状態で納品するタイプがセンター仕分け型です。ベンダー仕分け型の方が数が少ないです。よって誤りです。

2→選択肢の物流センターを経由しない場合に仕入先の数だけ荷受が発生したとは、全ての仕入れ先から小売店に輸送が行われる状況を指します。この場合、TC、DCいずれにしてもセンターを経由すれば複数の仕入先からの商品をまとめてからの輸送が可能となります。よって誤りです。

3→カテゴリー納品により、売場に商品毎にまとまって納入がされるため、バラバラに納入される場合と比べて、仕分けの手間など省けます。よって補充作業が軽減されます。よって正解です。

4→物流センターでは、常温だけではなく低温や冷凍などの管理が可能なセンターも多いです。よって誤りです。

【基礎知識】

物流センターについての問題です。

多くのメーカーからの仕入れを行うチェーン小売りにおいては、メーカーから直接販売店に商品を送ってもらうと、配送費が高く、また何台ものトラックが各販売店に届くことになり、非常に非効率となってしまいます。

そこで物流センターを設け、そこに商品を集約して、各店舗に届けることになります。

物流センターは大きく2つのタイプがあります。

DC型（ディスとリビューションセンター）：在庫型物流センター。入荷して保管し、必要に応じて配送を行う。

TC型（トランスファーセンター）：通過型物流センター。荷物を積みかえて配送のみ行うセンター。

中でも検品を行わずに積み替えのみを行うものをクロスドッキングといいます。

要は物流センターでメーカーからの商品を集め、店舗ごとに整理して発送されるというのが基本機能です。コンビニなどの配送においては、冷凍などの商品に対応するセンターもあります。