中小企業診断士 過去問
令和元年度(2019年)
問167 (経営情報システム 問7)
問題文
そのような場合のシステム構成に関する記述として、最も適切なものはどれか。
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問題
中小企業診断士試験 令和元年度(2019年) 問167(経営情報システム 問7) (訂正依頼・報告はこちら)
そのような場合のシステム構成に関する記述として、最も適切なものはどれか。
- クライアントサーバシステムのクライアントで、データの処理や保管などの多くの機能を担うように構成したシステムをシンクライアントシステムという。
- システムを2系統用意し、常に同じ処理を行わせ、その結果を相互に照合・比較することで高い信頼性を実現できるようにしたシステムをミラーリングシステムという。
- ネットワーク上で対等な関係にあるコンピュータを相互に直接接続し、データを送受信するように構成したシステムをグリッドコンピューティングシステムという。
- 複数のコンピュータを相互に接続し、あたかも1台の高性能なコンピュータのごとく利用できるように構成したシステムをクラスタリングシステムという。
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この過去問の解説 (3件)
01
情報システムの構成技術についての知識を問われています。
各選択肢に出てきた項目についての補足説明です。
シンクライアントシステムとは、サーバーを2つ用意してそれぞれデータの処理と保管を実行してクライアントには処理の結果を表示させるだけに機能を限定しているシステムです。
クライアントに結果の表示だけではなく、処理も行わせるシステムのことをファット(太った)クライアントシステム、対してクライアントの機能を限定したシステムのことをシン(痩せた)クライアントシステムと呼称します。
ミラーリングシステムとはHDDやSSDなどのストレージやデータベースを二重化することで、障害が起きた際にも稼働し続けられるように信頼性を高めるシステムのことです。
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02
正解は4です。
各選択肢については、以下のとおりです。
1→ファットクライアントシステムのことです。シンクライアントシステムでは、必要最小限の機能のみをクライアントが担い、多くの機能はサーバ側で担います。これにより、サーバによる一元管理を実現し、管理・運用コストを抑えることができます。
2→デュアルシステムのことです。ミラーリングシステムは、同じ内容を2か所に保持させることで、一方が故障してもシステム全体を安定稼働させることができます。
3→P2P(Peer To Peer)システムのことです。グリッドコンピューティングシステムとは、インターネットを介して複数のコンピュータを疎結合し、全体として大規模高性能システムとして利用する仕組みです。
4→適切です。クラスタリングシステムとは、企業内の複数のコンピュータを密結合し、あたかも1台の高性能なコンピュータとして利用する仕組みです。
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03
システム構成に関する問題です。用語の意味合いから選択肢を絞り込めるため、ぜひ正答したいところです。
本選択肢はファットクライアントシステムの説明のため、不適切な選択肢です。
※シン(Thin=薄い)クライアントシステムは限られた機能だけを担い、ファット(太い、厚い)クライアントシステムの対概念となります。
「システムを2系統」という記述からデュアルシステムの説明のため、不適切な選択肢です。
※ミラーリングシステムとは、一方のハードディスクに不具合が発生した場合に、もう一方のハードディスクが業務を続けられるようにハードディスクを二重化することをいいます。
グリッドコンピューティングシステムは、ネットワーク上にあるコンピュータが対等な関係である必要はないため、不適切な選択肢です。
(解説のまとめを参照してください)
※ネットワーク上にあるコンピュータのスペックの優劣は問いません。グリッドコンピューティングシステムとは、ネットワーク上の複数のコンピュータを相互に接続して、1台の高性能な仮想コンピュータに仕立て上げて大規模な処理を実行することをいいます。
複数のコンピュータを相互に接続し、あたかも1台の高性能なコンピュータのごとく利用できるように構成したシステムをクラスタリングシステムというため正解の選択肢となります。(解説のまとめを参照してください)
【補足】
グリッドコンピューティングシステムとクラスタリングシステムは似ていますが、ネットワークの範囲と結合度、目的、コンピュータの性能に違いがあります。
・グリッドコンピューティング
地理的に離れた、様々な性能のコンピュータをインターネットなどで接続する
スーパーコンピュータ並みの計算能力を得ることを目的とする
・クラスタリングシステム
地理的に近い、同じ性能のコンピュータをLANで接続する
高可用性やシステム拡張を目的とする
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