中小企業診断士 過去問
令和2年度(2020年)
問14 (経済学・経済政策 問14)
問題文
この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

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問題
中小企業診断士試験 令和2年度(2020年) 問14(経済学・経済政策 問14) (訂正依頼・報告はこちら)
この図に関する記述として、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

- 生産量がQ1のとき、点Eの場合と比べて、消費者余剰が三角形EFGの分だけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。
- 生産量がQ1のとき、点Eの場合と比べて、生産者余剰は四角形P1FJP0の分だけ多くなるが、総余剰では三角形EFJだけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。
- 生産量がQ2のとき、点Eの場合と比べて、消費者余剰は四角形P0EIP2の分だけ多くなるが、総余剰では三角形EHIだけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。
- 生産量がQ2のとき、点Eの場合と比べて、生産者余剰が四角形P0EGP2の分だけ少なくなるので、資源配分は非効率的になる。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は3です。
各選択肢については、以下のとおりです。
1→生産量がQ1のとき、点Eの場合と比べて、消費者余剰が四角形P1FEP0の分だけ少なくなります。
2→生産量がQ1のとき、点Eの場合と比べて、生産者余剰は四角形P1FJP0の分だけ多くなり、三角形JEGの分だけ少なくなりますが、総余剰では三角形FEGの分だけ少なくなります。
3→適切です。生産量がQ2のとき、点Eの場合と比べて、消費者余剰は四角形P0EIP2の分だけ多くなりますが、総余剰では三角形EHIの分だけ少なくなります。
4→生産量がQ2のとき、点Eの場合と比べて、生産者余剰が(四角形P0EGP2+三角形GHI)の分だけ少なくなります。
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02
余剰分析に関する問題です。
選択肢の内容毎に検討していきます。
①生産量がQ1のとき、消費者が支払ってもよいと考える価格はP1となることから、この点における消費者余剰は三角形AFP1になります。生産量Q0のときの消費者余剰は三角形AEP0ですから、四角形P1FEP0の分だけ少なくなります。
②生産量がQ1のとき、生産者余剰は、生産量Q0のときの生産者余剰である三角形P0EBに対して四角形P1FJP0の分だけ増えるとともに、三角形JEGの分だけ少なくなります。また総余剰は三角形EFGの分だけ少なくなります。
③生産量がQ2のとき、生産量Q0の場合と比べて、消費者余剰は四角形P0EIP2の分だけ多くなるが、総余剰では三角形EHIだけ少なくなるので、資源配分は非効率的になります。
④生産量がQ2のとき、生産量Q0の場合と比べて、生産者余剰が四角形P0EGP2+ 三角形GHIの分だけ少なくなるので、資源配分は非効率的になります。
冒頭の説明より誤りです。
冒頭の説明より誤りです。
正解です。
冒頭の説明より誤りです。
余剰分析に関する問題でした。グラフの見方に慣れておきましょう。
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03
余剰分析に関する問題です。
本問は生産量がQ2のときの余剰分析が込み入っており、消去法での正答を狙うことになります。(対して、生産量がQ1のときの余剰分析は対応しやすいです)
各選択肢の記述が、生産量Q0のもとでの資源配分と生産量がQ1またはQ2のときとの資源配分の比較になっているため、先に生産量Q0のもとでの資源配分を求めておきます。
・消費者余剰
△AP0E(黄色の部分)
・生産者余剰
△P0BE(緑色の部分)
・総余剰
△ABE(消費者余剰+生産者余剰)
生産量がQ1のときの消費者余剰は、次のようになります。(生産者余剰は本選択肢では関係ないため、割愛します)
消費者余剰は、△AP1Fとなります。
点E(生産量Q0)のもとでの消費者余剰はAP0Eですので、消費者余剰が四角形P1P0EFの分だけ少なくなるため不適切な選択肢です。
※点E(生産量Q0)とQ1のときの消費者余剰の差分が分かれば、生産量がQ1のときの消費者余剰が三角形ではないことが余剰分析をしなくてもイメージできるため、これだけでも正誤判断が可能です。
生産量がQ1のときの生産者余剰は、次のようになります。
生産者余剰は、□P1BGFとなります。
点E(生産量Q0)のもとでの生産者余剰は△P0BEですので、生産者余剰は□P1P0JF-△JGEの分だけ小さくなるため不適切な選択肢です。
また、総余剰では△FGEだけ少なくなるため、こちらも不適切です。
※点E(生産量Q0)とQ1のときの生産者余剰の差分が分かれば、生産量がQ1のときの生産者余剰が多くなることはない(与件文でも「Q0以外の生産量では、資源配分は非効率的になる」と述べられている)ことが余剰分析をしなくてもイメージできるため、これだけでも正誤判断が可能です。
※また、本選択肢では誤りが2ヶ所あります。総余剰の差分だけで正誤判断する方が早く結論を出せるため、結果的には本選択肢の正誤判断をすべて正確に行なう必要はないことになります。
生産量がQ2のときの余剰分析は、次のようになります。
消費者余剰は、△AP2Iとなります。
点E(生産量Q0)のもとでの消費者余剰はAP0Eですので、消費者余剰は□四角形P0EIP2の分だけ多くなります。
本選択肢では生産量がQ2のときの総余剰が求められており、生産量がQ2のときに供給曲線Sと交わる点Hと、生産量がQ2のときの価格であるP2と交わる点Iを含む△EIH分の総余剰が少なくなるため正解の選択肢となります。(なお、生産者余剰の範囲は△P2BG-△GIHとなります)
生産量がQ2のときの余剰分析は、次のようになります。
生産者余剰は、△P2BGとなります。
点E(生産量Q0)のもとでの生産者余剰は△P0BEですので、生産者余剰は□P0P2EG+△GIHの分だけ少なくなるため不適切な選択肢です。
※他の選択肢で述べていますが、生産量がQ2のときの生産者余剰は生産量がQ2のときに供給曲線Sと交わる点Hと、生産量がQ2のときの価格であるP2と交わる点Iを含む△GIH分が少なくなります。
【補足】
冒頭の解説でも述べていますが、本問は生産量がQ2のときの余剰分析が込み入っています。
生産量がQ1のときの余剰分析で正しく正誤判断して選択肢を2つに絞り、生産量がQ2のときの余剰分析で消去法で正答を狙うという流れになりますが、それなりの時間を消費させられることになります。
時間がかかり、対応が難しいと判断した場合は、出来るだけその判断を早めに行ない、先に他の問題を処理しましょう。
その上で、時間がどの程度残っているか次第で、正答を狙うか捨て問扱いにするかを判断してください。
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