中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
中小企業経営・中小企業政策 問6
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和2年度(2020年) 問6 (訂正依頼・報告はこちら)
次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。
中小企業庁がCRD協会の法人データベース(CRDデータ)を活用して行った分析によれば、中小企業の売上高、営業利益、総資産、純資産の分布状況(2016年度)を見た場合、①中小企業の中でも大きなばらつきがある。
また、CRDデータに基づき、2007年度から2016年度の期間について、中小企
業の営業利益の推移を見た場合、リーマンショック後、②赤字企業の割合は漸減傾向にある。
なお、CRDデータは、全国の信用保証協会と金融機関を中心とした会員から匿名形式で提供されており、中小企業の財務情報、非財務・属性データ、デフォルト情報を基に構築されている。
文中の下線部①について、CRDデータに基づき、中小企業の売上高、営業利益、総資産、純資産の分布状況(2016年度)を見た場合の記述として、最も適切なものはどれか。
中小企業庁がCRD協会の法人データベース(CRDデータ)を活用して行った分析によれば、中小企業の売上高、営業利益、総資産、純資産の分布状況(2016年度)を見た場合、①中小企業の中でも大きなばらつきがある。
また、CRDデータに基づき、2007年度から2016年度の期間について、中小企
業の営業利益の推移を見た場合、リーマンショック後、②赤字企業の割合は漸減傾向にある。
なお、CRDデータは、全国の信用保証協会と金融機関を中心とした会員から匿名形式で提供されており、中小企業の財務情報、非財務・属性データ、デフォルト情報を基に構築されている。
文中の下線部①について、CRDデータに基づき、中小企業の売上高、営業利益、総資産、純資産の分布状況(2016年度)を見た場合の記述として、最も適切なものはどれか。
- 売上高、営業利益、総資産、純資産とも、中央値が平均値を上回っている。
- 売上高、営業利益、総資産、純資産とも、中央値が平均値を下回っている。
- 売上高、営業利益では中央値が平均値を上回っており、総資産、純資産では中央値が平均値を下回っている。
- 総資産、純資産では中央値が平均値を上回っており、売上高、営業利益では中央値が平均値を下回っている。
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この過去問の解説 (3件)
01
2019年版 中小企業白書 第3章 財務データのパートからの出題です。
平均値は全体の数値の平均
中央値は全体のサンプル数のちょうどど真ん中に位置する値です。
以下、カッコは各単位を表します。
売上高(千万円) 平均値 48.1 中央値 9.9
売上高10億円以上の企業が全体9%弱存在し平均を引き上げています。
営業利益(100万円) 平均値 14.6 中央値 1.1
営業利益70万円超の企業が全体の4.4%強存在します。
総資産(100万円) 平均値 461.6 中央値 69.6
総資産5億円超の企業が全体の15%弱存在します。
純資産(100万円) 平均値 146.6 中央値 6.9
純資産2億円超の企業が全体の10%強存在します。
上記のように全体の平均を大きく押し上げる中小企業が存在するため、平均値は中央値よりも上回っています。
詳しい分布図は、2019年版白書3章1節を参照してください。
よって、正解は、2
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02
CRDデータに関する記述として、最も適切なものを選びます。
このデータは2019年版中小企業白書第3章 財務データから見た中小企業の実態 から見ることができます。以下のURLで見ることができます。
https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2019/PDF/chusho/03Hakusyo_part1_chap3_web.pdf
中小企業の売上高、営業利益、総資産、純資産の分布状況(2016年度)は
売上高:平均値 48.1 中央値 9.9
営業利益:平均値 14.6 中央値 1.1
総資産:平均値 461.6 中央値 69.6
純資産:平均値 146.6 中央値 6.9
と、すべての項目で中央値が平均値を下回っています。
よって、選択肢2が最も適切であると判断できます。
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03
中央値とは複数のデータを数値の大きさの順に並べたとき、その順番の真ん中にくる値のことです。
平均値とは複数のデータの値を合計して、データの数で割った値のことです。
2019年版中小企業白書の第1-3-1~4図を参考に解説します。
本問で問われている中央値と平均値を表にまとめます。
一目でわかるようにすべての項目で、中央値が平均値を下回っています。
本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本問で問われていた調査結果や図を把握していなくても、中央値と平均値の求め方や特性から正解を判断することも可能でした。
中央値はあくまでもすべての数値の真ん中の値です。
対して平均値はすべての数値を合算した後に、データの個数で割るため、極端に数値が大きいデータがあると平均値は極端に大きくなります。
一部の大企業の各項目の値が大きいため、平均値が大きくなる結果になります。
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