中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
中小企業経営・中小企業政策 問5

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和2年度(2020年) 問5 (訂正依頼・報告はこちら)

経済産業省「企業活動基本調査」に基づき、売上高に占める研究開発費の割合(研究開発費比率)の推移を、1994年度から2016年度の期間について、企業規模別、業種別に見た場合の記述として、最も適切なものはどれか。
なお、経済産業省「企業活動基本調査」は、従業者数50人以上かつ資本金又は出資金3,000万円以上の法人企業を調査対象としている。
  • 製造業、非製造業とも、大企業が中小企業の研究開発費比率を上回っている。
  • 製造業、非製造業とも、中小企業が大企業の研究開発費比率を上回っている。
  • 製造業では大企業が中小企業の研究開発費比率を上回り、非製造業では中小企業が大企業の研究開発費比率を上回っている。
  • 製造業では中小企業が大企業の研究開発費比率を上回り、非製造業では大企業が中小企業の研究開発費比率を上回っている。

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この過去問の解説 (3件)

01

日本の国際的な競争力が低下する中で、研究開発によってイノベーティブな技術を開発することは必須で、フットワークの軽い中小企業がイノベーションを起こして日本経済を牽引することが期待されています。

ただし、一方でそのために必要な人件費やその他の資源への投資を考えると研究開発に十分な投資を行えないことが課題の一つです。

2016年の企業規模別、業種別の売上高研究開発費率を見ると、

大企業製造業  5.66%

中小企業製造  0.98%

大企業非製造  0.77%

中小企業非製造 0.14%

となります。

上記より正解は1

2014年中小企業白書 P.354参照

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02

企業活動基本調査に関する記述として、最も適切なものを選びます。

経済産業省企業活動基本調査は、企業の活動の実態を明らかにし、企業に関する施策の基礎資料を得ることを目的に、統計法(平成19年法律第53号)に基づく基幹統計として、毎年実施している。(経済産業省HPより)

売上高に占める研究開発費の割合(研究開発費比率)の推移

大企業製造業  5.66%

中小企業製造  0.98%

大企業非製造  0.77%

中小企業非製造 0.14%

よって、選択肢1が最も適切であると判断できます。

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03

2019年中小企業白書の第3-1-65図を参考に解説します。

 

統計をとっている期間を通して売上高対研究開発費は以下の順位に固定されています。

1.大企業(製造業)

2.中小企業(製造業)

3.大企業(非製造業)

4.中小企業(非製造業)

選択肢1. 製造業、非製造業とも、大企業が中小企業の研究開発費比率を上回っている。

本選択肢が正解です。

選択肢2. 製造業、非製造業とも、中小企業が大企業の研究開発費比率を上回っている。

どちらも大企業が上回っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢3. 製造業では大企業が中小企業の研究開発費比率を上回り、非製造業では中小企業が大企業の研究開発費比率を上回っている。

非製造業でも大企業が上回っているため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. 製造業では中小企業が大企業の研究開発費比率を上回り、非製造業では大企業が中小企業の研究開発費比率を上回っている。

製造業でも大企業が上回っているため、本選択肢は不正解です。

まとめ

参考にした図の内容を把握していなくても、研究開発には多額の資金が必要であるため大企業が優位であり、業種としては製造業は非製造業よりも研究開発に多額の投資を行うと想像することは難しくないため、そのようにして正解を絞り込むことも可能でした。

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