中小企業診断士の過去問
令和2年度(2020年)
中小企業経営・中小企業政策 問7

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和2年度(2020年) 問7 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

中小企業庁がCRD協会の法人データベース(CRDデータ)を活用して行った分析によれば、中小企業の売上高、営業利益、総資産、純資産の分布状況(2016年度)を見た場合、中小企業の中でも大きなばらつきがある
また、CRDデータに基づき、2007年度から2016年度の期間について、中小企
業の営業利益の推移を見た場合、リーマンショック後、赤字企業の割合は漸減傾向にある
なお、CRDデータは、全国の信用保証協会と金融機関を中心とした会員から匿名形式で提供されており、中小企業の財務情報、非財務・属性データ、デフォルト情報を基に構築されている。

文中の下線部②について、CRDデータに基づき、2007年度から2016年度の期間について、営業利益が赤字である中小企業の割合(赤字企業割合)の推移を見た場合の記述として、最も適切なものはどれか。
  • 2009年度の赤字企業割合は約50%に達したが、2016年度には約25%にまで低下している。
  • 2009年度の赤字企業割合は約50%に達したが、2016年度には約35%にまで低下している。
  • 2009年度の赤字企業割合は約70%に達したが、2016年度には約35%にまで低下している。
  • 2009年度の赤字企業割合は約70%に達したが、2016年度には約50%にまで低下している。

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この過去問の解説 (3件)

01

2019年中小企業白書 第3章 財務データからみた中小企業の実態の3節からの出題です。

「2008年に発生したリーマンショックの影響により、2009 年度の赤字企業は一時的 に約 50%近い水準まで増加したものの、その後 は景気回復を背景に赤字企業の割合は緩やかに減 少し、2016 年は 35.3%にまで低下している。」

このあたりはその年の白書の重要ポイントとして押さえておけば回答できる問題ですが、中小企業全体の7割が赤字と考えると、「さすがにそこまでは、」という感覚(とはいえ、5割でも十分大きな数字ですが。。)と、回復度合いとして、25、35、50と選択肢がある中で、35が2回出てくる設問がちょっとくさいかな?と思うことで、当てずっぽうでも1/2くらいの確率までは絞り込めるかもしれません。

基本は、白書の重要ポイントはしっかり数字まで押さえておきましょう、です。

よって、正解は2

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02

2019年中小企業白書の第1-3-5図を参考に解説します。

 

本問で問われている2009年の赤字企業の割合は約50%に達していますが、2016年には約35%にまで低下しています。

選択肢1. 2009年度の赤字企業割合は約50%に達したが、2016年度には約25%にまで低下している。

2016年の赤字企業の割合は約35%であるため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 2009年度の赤字企業割合は約50%に達したが、2016年度には約35%にまで低下している。

本選択肢が正解です。

選択肢3. 2009年度の赤字企業割合は約70%に達したが、2016年度には約35%にまで低下している。

2009年の赤字企業割合は約50%であるため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. 2009年度の赤字企業割合は約70%に達したが、2016年度には約50%にまで低下している。

2009年の赤字企業割合は約70%で、2016年は約50%であるため、本選択肢は不正解です。

まとめ

2008年のリーマンショックの影響で赤字企業が約50%にまで増加しています。

その後の景気回復にしたがって赤字企業の割合は約35%にまで低下しています。

リーマンショック後の数値を変化は問われる傾向にあるため、中小企業白書や小規模企業白書はチェックしましょう。

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03

CRDデータに関する記述として、最も適切なものを選びます。

このデータは2019年版中小企業白書第3章 財務データから見た中小企業の実態 から見ることができます。以下のURLで見ることができます。

https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/2019/PDF/chusho/03Hakusyo_part1_chap3_web.pdf

営業利益が赤字である中小企業の割合(赤字企業割合)の推移は、

「2009 年度の赤字企業は一時的に約 50%近い水準まで増加したものの、その後は景気回復を背景に赤字企業の割合は緩やかに減少し、2016 年は35.3%にまで低下している」

と記載されています。

よって、選択肢2が最も適切であると判断できます。

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