中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
経済学・経済政策 問3
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和3年度(2021年) 問3 (訂正依頼・報告はこちら)
国内総生産( GDP )に含まれるものとして、最も適切な組み合わせを下記の解答群から選べ。
a 家族総出の大掃除
b 家族で温泉旅行
c 子供への誕生日プレゼントの購入
d 孫へのお小遣い
a 家族総出の大掃除
b 家族で温泉旅行
c 子供への誕生日プレゼントの購入
d 孫へのお小遣い
- aとb
- aとc
- bとc
- bとd
- cとd
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この過去問の解説 (3件)
01
国内総生産についての出題です。
国内総生産は新たに生み出されたモノやサービスの付加価値の総額です。
よって、付加価値が生まれていないものを除けば良いということです。
a 間違い
家族の掃除は付加価値を生みません。これによって対価の支払いが起きていません。
例えば、外部の家事代行サービスの会社に掃除を依頼して対価を受払が起きている場合はGDPに含まれます。
b 正しい
温泉旅行に行くことで、旅費交通費が受払が発生しますので、付加価値が生まれます。よって、GDPに含まれます。
c 正しい
誕生日プレゼントを購入することで対価の支払いが生じています。そこで付加価値が生まれますので、GDPに含みます。
d 間違い
お小遣いによって、付加価値は生じていません。ただし、例えば、肩叩きのお礼のお小遣いだと理論的には含まれる考えられます。しかし、実際には所得として申告するものではないのでカウントされていません。
よって、正解は3 (bとc)
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02
【基本知識
GDPに含まれるもの、含まれないものの知識を問う問題です。
GDPは「ある一定期間、国内で生産されたすべての財やサービスの付加価値の合計」と定義されます。
問題を解く際のアプローチとしては、以下の2つです。
・原則的な概念から正解を探し出す
・特殊な例外を押さえておいて、そこから解答を導く
GDPの原則的な概念は以下の3点です。
①市場で取引されている
市場で取引されないと、GDPには含まれません。例えば家事。これは市場で取引されていませんので含まれませんが、家事代行サービスになると取引されているので含まれることになります。
②生産されている
例えば中古品は一回生産されたものを売買することになりますので、GDPには含まれません。生産されていないからです。ただ、中古品の売買手数料などは新たに生み出されたサービスの対価になるので含まれます。また株のキャピタルゲイン・ロスなどは生産されていないので含まれません。また、土地の売買も生産されていないので含みません。
③最終財である
例えば最終消費財としてのパンは含まれますが、そのパンを作るための小麦などの原材料(中間生産物)は含まれません。
上記3つの原則がGDPに含まれる内容です。ただ、一部例外もあります。その概念が帰属計算というものになります。
これは、サービス取引がなかったのに、犠牲的に取引があったものとしてGDPに含むものになります。
代表的なものは、(1) 農家の自己消費など、(2)持ち家の家賃相当、(3) 金融機関の帰属サービス、(4) 医療の社会保険分などになります。
【選択肢評価】
a これは市場で取引されていませんので、GDPの計算に含まれません。
b 温泉旅行は旅行先の宿泊や移動にかかる費用などは市場で取引されていますので含まれます。
c 誕生日プレゼントは市場取引ですし、生産もされていますし、最終財ですので、含まれます。
d 孫へのお小遣いについては市場で取引されていませんので含まれません。
上記説明より、不適切です。
上記説明より、不適切です。
正解です。
上記説明より、不適切です。
上記説明より、不適切です。
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03
国内総生産( GDP )の原則は改めて確認すると、「GDPは国内で一定期間内に生産されたモノやサービスの付加価値の合計額」です。
各選択肢をそれぞれ解説します。
a 付加価値を生む行動ではないので国内総生産( GDP )に含まれないため、本選択肢は誤りです。
b 個人消費であるので国内総生産( GDP )に含まれるため、本選択肢は正しいです。
c 個人消費であるので国内総生産( GDP )に含まれるため、本選択肢は正しいです。
d 付加価値を生む行動ではないので国内総生産( GDP )に含まれないため、本選択肢は誤りです。
正しい選択肢の組みわせは、 bとc です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢が正解です。
本選択肢は不正解です。
本選択肢は不正解です。
GDPは市場で取引をされて付加価値を生む行動である原則に照らせば、正解を絞り込むことは十分可能な問題でした。
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