中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
運営管理 問8

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和3年度(2021年) 問8 (訂正依頼・報告はこちら)

需要量の時系列データを用いる需要予測法に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 移動平均法の予測精度は、個々の予測値の計算に用いるデータ数に依存しない。
  • 移動平均法では、期が進むにつれて個々の予測値の計算に用いるデータ数が増加する。
  • 指数平滑法では、過去の需要量にさかのぼるにつれて重みが指数的に減少する。
  • 指数平滑法では、過去の予測誤差とは独立に将来の需要量が予測される。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.誤り。移動平均法は、過去の任意の観測値(個数)を需要量の予測値として用いる需要予測法です。需要の予測は過去の実績を平均して算出するため、過去の実績のデータ数により精度が変わってきます。

2.誤り。移動平均法では、期が進むにつれて個々の予測値の計算に用いるデータ数が増加するのではなく、データ数は変わりません。

3.正しい。指数平滑法は、観測値が古くなるにつれて指数的に重みを減少させる重み付け移動平均法です。

4.誤り。指数平滑法では、過去の予測誤差を踏まえて予測誤差が最小になるように設定した平滑化定数を用いて、将来の需要量が予測されます。

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02

「需要予測法」に関する問題です。

正解は3です。

1.× 移動平均法の予測精度は、数が多いほど高まり、少ないほど低くなるため、個々の予測値の計算に用いるデータ数に依存します。

2.× 移動平均法では、移動平均を求めたい中心となるデータから前後のいくつかのデータ(項)を足して平均をとるため、

期が進むにつれて個々の予測値の計算に用いるデータ数が増加するわけではありません

3.〇 問題文の通りです。

4.× 指数平滑法は、前期の実測値と前期の予測値の差(すなわち誤差)を用いて予測するため、過去の予測誤差と独立に将来の需要量が予測されるとは言えません

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03

まず、移動平均法と指数平滑法をそれぞれ確認します。

 

移動平均法

過去の実績データをもとに将来の需要量を予測します。

過去データを単純平均した値を利用する単純移動平均法と、過去データに異なる重み付けをした加重平均値を用いる加重移動平均法という手法もあります。

 

指数平滑法

過去の実績データの中で、直近の新しいデータを重視して将来の需要量を予測する方法です。

過去のデータに戻るにしたがい、指数的に重みを減少させる加重移動平均法です。

 

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 移動平均法の予測精度は、個々の予測値の計算に用いるデータ数に依存しない。

個々の予測値の計算に用いるデータ数に依存しないとしている点が誤っています。

移動平均法は過去データの平均値を用いるため、データ数が少ないほどバラつきの影響が大きくなります

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢2. 移動平均法では、期が進むにつれて個々の予測値の計算に用いるデータ数が増加する。

期が進むにつれて個々の予測値の計算に用いるデータ数が増加することはありません

新しいデータ追加されると、古いデータを利用するのをやめて平均値を計算しなおします

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 指数平滑法では、過去の需要量にさかのぼるにつれて重みが指数的に減少する。

指数平滑法の特徴の一つとして適切な内容であるため、本選択肢が正解です。

選択肢4. 指数平滑法では、過去の予測誤差とは独立に将来の需要量が予測される。

過去の予測誤差とは独立にとなっている点が誤っています

指数平滑法では、予測誤差も用いて将来の需要量を計算します

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

公式についても理解できているかを試す問題でした。

学習する際には、公式も解説されていたら目を通すように意識しておきましょう。

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