中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
運営管理 問21

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和3年度(2021年) 問21 (訂正依頼・報告はこちら)

循環型社会形成のための事業者が取り組む施策に関する記述として、最も不適切なものはどれか。
  • 循環型サプライチェーンによって3R( リデュース・リユース・リサイクル )を推進することは、新たな製品や部品・素材を加工するためのエネルギーの削減とCO2削減に寄与すると期待されている。
  • 循環型社会形成推進基本法により、自ら生産する製品等について販売後、消費者の手に渡るまで一定の責任を負う「拡大生産者責任」の一般原則が確立された。
  • 製造段階では、使用済みの製品を回収して新しい製品の生産に活用する循環型生産システムの構築が要請されている。
  • 調達段階における企業の取り組みとして、環境負荷が少ない製品を優先的に購入するグリーン調達の推進が推奨されている。
  • 販売・流通段階では環境負荷の少ない輸配送システムの整備や販売方法の見直しに加えて、顧客を巻き込んだ販売・流通システムの構築も必要とされている。

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この過去問の解説 (3件)

01

1.正しい。

2.誤り。拡大生産者責任は、生産者が製品の生産・使用段階だけでなく、廃棄・リサイクル段階まで責任を負うという考え方です。

3.正しい。

4.正しい。

5.正しい。

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02

循環型社会とは以下の3つの条件を満たす環境への負荷が少ない社会のことです。

「廃棄分の発生そのものを抑制する」

「循環資源の循環利用」

「適正な処分」

上記を実現するために定められたのが循環型社会形成推進基本法です。

選択肢1. 循環型サプライチェーンによって3R( リデュース・リユース・リサイクル )を推進することは、新たな製品や部品・素材を加工するためのエネルギーの削減とCO2削減に寄与すると期待されている。

循環型社会形成推進基本法では循環型社会の3つの条件を以下のように定義して優先順位を定めています。

  1. 発生抑制(Reduce リデュース)
  2. 再使用(Reuse リユース)
  3. 再生利用(Recycle リサイクル)

廃棄分に対してはまず発生を抑制を試みて、次に抑制できない廃棄物は再利用を検討し、再利用ができない廃棄物は焼却等で熱回収による再生利用を行います。それらの過程でも処理できない廃棄物を適正処分することで循環型社会を実現するとされています。

本選択肢の内容は循環型社会形成推進基本法に合致しているため、本選択肢は不正解です。

選択肢2. 循環型社会形成推進基本法により、自ら生産する製品等について販売後、消費者の手に渡るまで一定の責任を負う「拡大生産者責任」の一般原則が確立された。

循環型社会形成推進基本法で「拡大生産者責任」が定められていますが、生産者の責任が消費者の手に渡るまでではなく、廃棄物の処理段階まで生産者の責任とされているため、本選択肢の内容は誤っているため本選択肢が正解です。

選択肢3. 製造段階では、使用済みの製品を回収して新しい製品の生産に活用する循環型生産システムの構築が要請されている。

3Rの再使用(Reuse)のことを指していると考えられるため、本選択肢は不正解です。

選択肢4. 調達段階における企業の取り組みとして、環境負荷が少ない製品を優先的に購入するグリーン調達の推進が推奨されている。

企業にはグリーン調達の推進も求められています。そのための施策として環境負荷が少ない製品の購入を推奨されているため、本選択肢は不正解です。

選択肢5. 販売・流通段階では環境負荷の少ない輸配送システムの整備や販売方法の見直しに加えて、顧客を巻き込んだ販売・流通システムの構築も必要とされている。

循環型社会形成とは環境負荷の少ない社会の実現を目指すものであり、環境負荷の少ない輸配送システム、販売方法の見直し、顧客を巻き込んだ販売・流通システムも必要としているため、本選択肢は不正解です。

まとめ

拡大生産者責任の責任範囲以外は循環型社会形成推進基本法に則った内容となっています。

循環型社会形成推進基本法に基づいた具体的な施策として、循環型社会形成推進基本計画定められています。循環型社会形成推進基本計画は概ね5年ごとに見直しを行っています。

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03

循環型社会形成のための事業者が取り組む施策に関する問題です。

選択肢1. 循環型サプライチェーンによって3R( リデュース・リユース・リサイクル )を推進することは、新たな製品や部品・素材を加工するためのエネルギーの削減とCO2削減に寄与すると期待されている。

適切です。

選択肢2. 循環型社会形成推進基本法により、自ら生産する製品等について販売後、消費者の手に渡るまで一定の責任を負う「拡大生産者責任」の一般原則が確立された。

不適切です。

「拡大生産者責任」では、企業が生産段階から、消費者の手に渡り廃棄するまでの段階について責任を負うとされています。

選択肢3. 製造段階では、使用済みの製品を回収して新しい製品の生産に活用する循環型生産システムの構築が要請されている。

適切です。

選択肢4. 調達段階における企業の取り組みとして、環境負荷が少ない製品を優先的に購入するグリーン調達の推進が推奨されている。

適切です。

選択肢5. 販売・流通段階では環境負荷の少ない輸配送システムの整備や販売方法の見直しに加えて、顧客を巻き込んだ販売・流通システムの構築も必要とされている。

適切です。

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