中小企業診断士の過去問
令和3年度(2021年)
中小企業経営・中小企業政策 問16
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和3年度(2021年) 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
総務省「平成29年就業構造基本調査」に基づき、従業者規模別に高齢者の雇用実態を見た場合の記述として、最も適切なものはどれか。
なお、従業者規模は、1~4人、5~19人、20~49人、50~299人、300人以上で比較する。
なお、従業者規模は、1~4人、5~19人、20~49人、50~299人、300人以上で比較する。
- 従業者規模が小さい企業ほど、全従業者に占める60歳以上の従業者割合、60歳以上の従業者について正規での雇用割合とも高い。
- 従業者規模が小さい企業ほど、全従業者に占める60歳以上の従業者割合、60歳以上の従業者について正規での雇用割合とも低い。
- 従業者規模が小さい企業ほど、全従業者に占める60歳以上の従業者割合が高く、60歳以上の従業者について正規での雇用割合が低い。
- 従業者規模が小さい企業ほど、全従業者に占める60歳以上の従業者割合が低く、60歳以上の従業者について正規での雇用割合が高い。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
答え:1
2020年版の小規模企業白書の、第2-3-16図と第2-3-17図を参照してください。(中小企業白書ではありません!!)
第2-3-16図より、全従業者に占める60歳以上の従業者割合は、従業員が1~4人の企業で 29.3%となっていて、規模区分で最多となっています。なお、従業員が300人以上の企業ではおよそ 10%にとどまっています。従業員規模が小さくなるほど、従業者に占める高齢者の割合が高くなる傾向にあります。
第2-3-17図より、60歳以上の従業者のうち正規の雇用者が占める割合は、従業員が1~4人の企業で 51.2%となっていて、規模区分で最多となっています。なお、従業員が300人以上の企業ではおよそ 20%にとどまっています。従業員規模が小さくなるほど、高齢の従業者に占める正規雇用者の割合が高くなる傾向にあります。
参考になった数3
この解説の修正を提案する
02
従業者規模別に高齢者の雇用実態について、従業者規模が小さい企業ほど、全従業者に占める60歳以上の従業者割合、60歳以上の従業者について正規での雇用割合とも高いという結果が出ております。
以上より、選択肢1が適切です。
参考になった数2
この解説の修正を提案する
03
従業者規模別に高齢者の雇用実態に関する問題です。
本問では、「全従業者に占める60歳以上の従業者割合」「60歳以上の従業者について正規での雇用割合」の2つが問われています。
また、全ての選択肢が「従業者規模が小さい企業ほど」という書き出しとなっています。
中小企業においては、全従業者に占める高齢者の従業者割合が大企業よりも高いというイメージをお持ちであると思います。
雇用する側としては、できるだけ若年者を採用したいというニーズが強く、高齢者は敬遠されて従業者規模の小さい企業が受け皿になることが多いです。
したがって、「全従業者に占める60歳以上の従業者割合」が低いという選択肢を除外することができ、この観点から選択肢を4→2択に絞り込むことができます。
正解の選択肢となります。
不適切な選択肢です。
不適切な選択肢です。
不適切な選択肢です。
【補足】
本問の出題元については、2020年版白書2-3-16図と17図をご参照ください。
なお、本問では「割合」が問われている点にも注意が必要です。
極端にいえば、従業者が4人の企業で正規雇用が1人しかいなくても、正規雇用の割合は25%になります。正規雇用が2人になると、正規雇用の割合が一気に50%に跳ね上がります。
従業者が300人の企業で正規雇用の割合を25%とすれば75人が正規雇用となりますが、正規雇用を1人増やして76人にしても、正規雇用の割合は25.3%にしかなりません。
分母の大きさが全然違うため、どちらも正規雇用を1人増やすことは同じなのに、このような極端な差が生まれます。つまり、従業者規模が小さい企業ほど「割合」でみれば全従業者に占める正規雇用割合が高くなってしまうのです。
参考までに、2020年版の小規模企業白書によると、従業者が300人以上の企業で正規雇用の割合は20%弱となっています。(勿論、業種により正規雇用の割合は異なります)
参考になった数1
この解説の修正を提案する
前の問題(問15(2))へ
令和3年度(2021年)問題一覧
次の問題(問17)へ