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中小企業診断士の過去問 令和4年度(2022年) 経済学・経済政策 問15(2)

問題

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利潤最大化を達成するための最適生産について考えるためには、総収入と総費用の関係を見ることが重要である。下図には、総収入曲線TRと総費用曲線TCが描かれている。
この図に基づいて、下記の設問に答えよ。

利潤に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  Q1の生産量では、価格が限界費用を上回っており、生産を増やせば利潤が増加する。
b  Q0の生産量では、総収入曲線の傾きと、総費用曲線の接線の傾きが等しくなっており、利潤最大化と最適生産が実現している。
c  Q2の生産量では、限界費用が価格を上回っており、生産を減らせば利潤が増加する。
問題文の画像
   1 .
a:正  b:正  c:正
   2 .
a:正  b:正  c:誤
   3 .
a:正  b:誤  c:正
   4 .
a:誤  b:正  c:正
   5 .
a:誤  b:正  c:誤
( 中小企業診断士試験 第1次試験 経済学・経済政策 令和4年度(2022年) 問15(2) )
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この過去問の解説 (3件)

5

(基本知識)

まず、総費用曲線TCから見ていきます。

総費用は短期的に固定費用+可変費用となります。例えば工場で商品を作る場合、まず工場を建てて、機械を導入する必要がありますので、固定費用が発生します。これは生産量が0であっても発生する費用になります。そして、製品を1単位作るのに、原材料費や光熱費などがかかります。これを可変費用といい、生産がなければ発生しない費用になります。そして、生産量で総費用を割ったものを平均費用といいます。

仮に固定費用を10、可変費用を1とすると、

生産量1のとき、総費用は10+1で11、平均費用は11÷1=11となります。

生産量2のとき、総費用は10+2で12、平均費用は12÷2=6となります。

生産量3のとき、総費用は10+3で13、平均費用は13÷3=4.3333となります。

生産量が少ないと1生産量当たりの固定費が高くなるため、平均費用が高くなることがわかります。生産量を増やしていくと少しづつ固定費用が分散され、平均費用は減少していきます。

ここでグラフを見てください。平均費用は総費用÷生産量になりますので、TC上のある点と原点を結ぶ線の傾きになるのがお分かりいただけると思います。

この傾きは当初少しずつ減少し、ある点を境にまた増加していくことがわかります。これは、工場の生産キャパがいっぱいになると、また新たな工場を作り、費用が増加してしまうため、固定費用が増加するためです。総費用曲線は逆S字となります。

総費用曲線のある点における限界費用とは、その点で生産量を1単位増やしたときに増加する費用のことで、接線の傾きに等しくなります。

総収入曲線は生産量を増やすほど増加していきますので、右上がりで原点を通る曲線になります。この時、総収入曲線の傾きは財の価格のことになります。

この総収入曲線と総費用曲線の差が利益になります。TCが上に来ているときは赤字となっており、利益が最大になるのは、TRとTCの差が一番大きいところ、つまり、TR曲線に平行な線がTC曲線と接する点になります。そしてこの時、TR曲線の傾きと限界費用は一致することがわかります。

(選択肢評価)

a 限界費用はTCの接線、価格はTRの傾きとなりますので、Q1では記載の状況と一致しますので正しい。

b 記載のとおり正しい。

c Q2ではTRがTCを上回っており、赤字になっていないため、利益は出ていますが、利益=TR-TCとなり、Q0から利益が減少していますので、正しい。

選択肢1. a:正  b:正  c:正

正解です。

選択肢2. a:正  b:正  c:誤

上記説明より、「a:正  b:正  c:正」となります。

選択肢3. a:正  b:誤  c:正

上記説明より、「a:正  b:正  c:正」となります。

選択肢4. a:誤  b:正  c:正

上記説明より、「a:正  b:正  c:正」となります。

選択肢5. a:誤  b:正  c:誤

上記説明より、「a:正  b:正  c:正」となります。

付箋メモを残すことが出来ます。
3

総費用曲線と限界費用との関係に関する問題です。

総費用曲線上の各点上の接線の傾きは、限界費用と一致します。図の点Q0に着目します。この点の接線が記載されていますが、この接線の傾きが限界費用を表すことになります。またこの接線の傾きは、総収入曲線の傾きと等しくなっています。この傾きは限界収入を表します。以上から点Q0において限界収入と限界費用が一致することになるので、収支が一致することになります。

これより右側に行くと総費用曲線の接線の傾きが大きく(限界費用が大きく)なり、これより左側に行くと総費用曲線の接線の傾きが小さく(限界費用が小さく)なりますので、Q0が利潤最大化を図れる点ということになります。

以上の内容から選択肢の内容を検討します。

a:上記の内容から正しい

b:上記の内容から正しい

c:上記の内容から正しい

したがって正解は、「a:正 b:正 c:正」となります。

選択肢1. a:正  b:正  c:正

正解です。

選択肢2. a:正  b:正  c:誤

正解は、「a:正 b:正 c:正」となるので誤りです。

選択肢3. a:正  b:誤  c:正

正解は、「a:正 b:正 c:正」となるので誤りです。

選択肢4. a:誤  b:正  c:正

正解は、「a:正 b:正 c:正」となるので誤りです。

選択肢5. a:誤  b:正  c:誤

正解は、「a:正 b:正 c:正」となるので誤りです。

まとめ

総収入曲線と総費用曲線に関する問題でした。ミクロ経済学の基本ですのでしっかり理解しておきましょう。

1

利潤最大化に関する問題です。

総収入曲線TRと総費用曲線TCの関係性で利潤が最大化されるのは、総収入曲線TRと同じ傾きの曲線が総費用曲線TCと接する点です。

よっては今回Q0の生産量が利潤を最大化する生産量となります。

a:適切です。Q1からQ0まで生産量を増やせば利潤は増加します。

b:適切です。

c:適切です。Q2からQ0まで生産量を減らせば利潤は増加します。

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