中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
運営管理 問32

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 運営管理 令和5年度(2023年) 問32 (訂正依頼・報告はこちら)

以下は、酒販店の店主と中小企業診断士(以下「診断士」という。)との間で行われた売場づくりに関する会話である。この会話を読んで、下記の設問に答えよ。

店主 :「売場を改善して客単価を上げたいのですが、今の売場をどのように変えるのが良いでしょうか。」
診断士:「それでは、まず、売場における商品配置について考えてみましょう。インストア・マーチャンダイジングの考え方によると、計画購買されやすい商品を( A )に配置することで、来店した顧客の買上点数増加につながりやすくなります。また、( B )を促すように商品配置をすることが、買上点数を増やすためには効果的です。」
店主 :「( B ) は、おつまみなどをお酒と一緒に買ってもらうようなことですね。」
診断士:「お客様が商品を選ぶ際に、もう1品買ってもらうためには、商品のグルーピングも重要です。特にバラエティ・シーキングされやすい商品カテゴリーは、同じ売場にまとめて陳列することで複数の商品を同時に買ってもらえる機会が増えると考えられます。」
店主:「それでは、さっそく売場を変えてみたいと思います。」

会話の中の下線部に関する記述の正誤の組み合わせとして、最も適切なものを下記の解答群から選べ。

a  バラエティ・シーキングされやすい商品カテゴリーは、当該カテゴリーの品揃え商品数を増やすと総合的な品揃えとなる。
b  バラエティ・シーキングされやすい商品カテゴリーに含まれる商品は、相互に代替性がない。
c  バラエティ・シーキングされやすい商品カテゴリーは、品揃えしている商品カテゴリー間の相対的な比較で決まる。
  • a:正  b:正  c:誤
  • a:正  b:誤  c:正
  • a:誤  b:正  c:正
  • a:誤  b:正  c:誤
  • a:誤  b:誤  c:正

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この過去問の解説 (1件)

01

インストア・マーチャンダイジングとは、各商品を売場の最適な配置をして販売促進を図る戦略のことです。

 

バラエティ・シーキングとはブランド間の知覚差異が大きく、関与の低い商品を購買するときに見られる購買行動です。

具体的には、お菓子や飲料などの比較的価格は低く、購入して不満足だった場合でもリスクが小さいが、商品間の差が明確にある商品を購入するときです。

 

各選択肢をそれぞれ解説します。

 

a

総合的な品揃えを目指すにはカテゴリーの広さを広げなくてはなりません

カテゴリー内の品揃えを増やすと専門的品揃えの充実ということになります。

そのため本選択肢は誤っています。

 

b

バラエティ・シーキングされやすいカテゴリーとは、多数の商品を比較して購買の意思決定を行うことが多いカテゴリーということです。

おつまみという商品カテゴリーの中で、一つの商品を購買すると他の商品は購買されないという具合です。

相互に代替性が存在することになるため、本選択肢は誤っています。

 

c

特定のカテゴリーでは新奇性を求めて多くの商品の中から比較して購買する一方で、別のカテゴリーでは特定のブランドに対するロイヤリティが高いのでバラエティー性は求められないといった特徴が、カテゴリー毎にあります。

バラエティ・シーキングされやすいカテゴリーかどうかは、各カテゴリー間の相対的な比較によって決定されるため、本選択肢は正しいです。

 

正しい選択肢の組みわせは、 a:誤 b:誤 c:正 です。

選択肢1. a:正  b:正  c:誤

本選択肢は不正解です。

選択肢2. a:正  b:誤  c:正

本選択肢は不正解です。

選択肢3. a:誤  b:正  c:正

本選択肢は不正解です。

選択肢4. a:誤  b:正  c:誤

本選択肢は不正解です。

選択肢5. a:誤  b:誤  c:正

本選択肢が正解です。

まとめ

詳細は知識を問われる選択肢もありましたが、比較的正誤判断がしやすい選択肢もありました。

判断できる選択肢から手をつけて、正解を絞り込めば正答も可能な問題でした。

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