中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問25

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問25 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

飲食業の創業を予定しているX氏(現在、飲食業とは別業種に勤務中)から、「創業資金を借り入れたい」との相談を受けた中小企業診断士のY氏は、「新創業融資制度」を紹介することとした。
以下は、X氏とY氏との会話である。

X氏:「新創業融資制度ですか。初めて聞きました。それは、どのような融資なのでしょうか。」
Y氏:「この制度における対象者は、これから創業する方や税務申告を2期終えていない方です。Xさんは対象に含まれますね。( A )、( B )で融資を受けることができます。」
X氏:「そうですか。私が、この融資を受けるための要件を教えてください。」
Y氏:「自己資金に関する要件があります。具体的には、創業時において、創業資金総額の( C )の自己資金が確認できることが必要です。自己資金とは、事業に使用される予定の資金です。」
X氏:「創業に向けて貯金をしてきたので、この要件はクリアできると思います。」

会話の中の空欄AとBに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • A:事業計画などの審査を通じ  B:無担保・経営者保証
  • A:事業計画などの審査を通じ  B:無担保・無保証人
  • A:商工会・商工会議所の推薦により  B:無担保・経営者保証
  • A:商工会・商工会議所の推薦により  B:無担保・無保証人

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この過去問の解説 (2件)

01

新創業融資制度についての問題です。

過去にも出題履歴があり、今回は平易な内容が問われていることから確実に正答しなければなりません。本問は、空欄Bから選択肢を2つに絞り込みたいところです。

以下、日本政策金融公庫からの引用となります。

「新創業融資制度」(https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/04_shinsogyo_m.html

空欄Aの前文で「対象者の要件」が述べられており、日本政策金融公庫のホームページでは(注1)として、「新たに営もうとする事業について、適正な事業計画を策定しており、当該計画を遂行する能力が十分あると認められる方」に限ります。なお、創業計画書のご提出等をいただき、事業計画の内容を確認させていただきます。と記載されています。

空欄Bは、「担保・保証人」の項目で原則、無担保無保証人の融資制度であり、代表者個人には責任が及ばないものとなっております。と記載されています。

選択肢1. A:事業計画などの審査を通じ  B:無担保・経営者保証

Bが不適切です。

選択肢2. A:事業計画などの審査を通じ  B:無担保・無保証人

正解の選択肢となります。

選択肢3. A:商工会・商工会議所の推薦により  B:無担保・経営者保証

A・Bいずれも不適切です。

選択肢4. A:商工会・商工会議所の推薦により  B:無担保・無保証人

Aが不適切です。

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02

正解は、「A:事業計画などの審査を通じ  B:無担保・無保証人」です。

 

【基礎知識】

新創業融資制度の問題です。

 

新創業融資制度は2024年3月をもって終了しています。ですので、これから受験をされる場合は、その後継的な位置づけにある新規開業資金を学習するようにしてください。

 

〇新創業融資制度

融資元:日本政策金融公庫

融資対象:新たに事業を始める方、または事業開始後税務申告を2期終えていない方

特徴:原則無担保・無保証人

   民間金融機関よりも低利

審査:事業計画書を中心とした審査

融資額:最大3,000万円(そのうち運転資金は1,500万円)まで

自己資金割合:10分の1以上

 

【選択肢評価】

A 商工会等の推薦が必要なのは、マル経融資(小規模事業者経営改善資金)になります。新創業融資制度ですので、「事業計画などの審査を通じ」が正しいです。

B 新創業融資制度の特徴は、原則無担保・無保証人です。

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