中小企業診断士の過去問
令和5年度(2023年)
中小企業経営・中小企業政策 問35

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問題

中小企業診断士試験 第1次試験 中小企業経営・中小企業政策 令和5年度(2023年) 問35 (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

IT導入補助金は、売上や業務効率を高めるITツールを導入する中小企業や小規模事業者などを支援するものである。
この補助金には用途や対象物などに応じて、「通常枠」、「デジタル化基盤導入類型」、「複数社連携IT導入類型」などがある。
「通常枠」の補助率は、( A )である。「複数社連携IT導入類型」は、地域DXの実現や生産性の向上を図るため、( B )の複数の中小企業や小規模事業者などが連携してITツール及びハードウェアを導入する取組について補助を行う。

IT導入補助金の類型に関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 会計ソフトの導入は「通常枠」に区分されている。
  • 決済ソフトの導入は「デジタル化基盤導入類型」に区分されている。
  • サイバーセキュリティ対策をワンパッケージにまとめた「サイバーセキュリティお助け隊サービス」の導入は、「デジタル化基盤導入類型」に区分されている。
  • 受発注ソフトの導入は「通常枠」に区分されている。

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この過去問の解説 (2件)

01

IT導入補助金に関する問題です。

選択肢1. 会計ソフトの導入は「通常枠」に区分されている。

会計ソフトの導入は「デジタル化基盤導入類型」に区分されています。

選択肢2. 決済ソフトの導入は「デジタル化基盤導入類型」に区分されている。

正解の選択肢となります。

選択肢3. サイバーセキュリティ対策をワンパッケージにまとめた「サイバーセキュリティお助け隊サービス」の導入は、「デジタル化基盤導入類型」に区分されている。

サイバーセキュリティ対策をワンパッケージにまとめた「サイバーセキュリティお助け隊サービス」の導入は、「セキュリティ対策推進枠」に区分されています。

選択肢4. 受発注ソフトの導入は「通常枠」に区分されている。

受発注ソフトの導入は「デジタル化基盤導入類型」に区分されています。

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02

正解は、「決済ソフトの導入は「デジタル化基盤導入類型」に区分されている。」です。

 

【基礎知識】

IT導入補助金の問題です。年度により制度が異なりますので、最新のものを抑えましょう。デジタル化基盤導入類型は2024年度にはインボイス対応類型に変更しています。

 

IT導入補助金は様々な制度変更(働き方改革、インボイスなど)に対応し、生産性向上に資するITツールを導入するための経費を補助する制度で、以下の目的での導入をサポートします。

 

①通常枠:事業のデジタル化を目的としたソフトウェアやシステムの導入を支援

補助率:2分の1以内

補助額:1プロセス以上 5~150万円

    4プロセス以上 150~450万円以内

※プロセスとは例えば販売、人事で2プロセスといったように業務ごとにカウントする

 

②インボイス枠(インボイス対応類型):インボイス制度に対応した会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、PC・ハードウェア等を導入し労働生産性の向上をサポート

・インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト:

補助率:4分の3、5分の4以内、補助額:50万円以下

・PC・ハードウェア等

補助率:2分の1以内、補助額:10万円以下(タブレット等)、20万円以下(レジ等)

 

③インボイス枠(電子取引類型):インボイス制度に対応した受発注システムを商流単位で導入する企業を支援

インボイス制度に対応した受発注システムが対象。

補助率:3分の2以内、2分の1以内、補助額:~350万円以下

 

④セキュリティ対策推進枠:サイバー攻撃の増加に伴う潜在的なリスクに対処するため、サイバーインシデントに関する様々なリスク低減策を支援

サイバーセキュリティお助け隊サービスリスト(独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が公表)に掲載されているサービス(事前登録されているもの)の最大2年分が補助対象となる。

補助率:2分の1以内

補助額:5~100万円以内

 

⑤複数社連携IT導入枠:業務上つながりのある「サプライチェーン」や、特定の商圏で事業を営む「商業集積地」に属する複数の中小企業・小規模事業者のみなさまが連携してITツールを導入し、生産性の向上を図る取り組みを支援

※グループ構成員は10者以上でなければならない。

選択肢1. 会計ソフトの導入は「通常枠」に区分されている。

誤り。会計ソフトはインボイス枠(前のデジタル化基盤導入類型)になります。

選択肢2. 決済ソフトの導入は「デジタル化基盤導入類型」に区分されている。

正しい。記載の通りです。

選択肢3. サイバーセキュリティ対策をワンパッケージにまとめた「サイバーセキュリティお助け隊サービス」の導入は、「デジタル化基盤導入類型」に区分されている。

誤り。デジタル化基盤導入類型ではなく、セキュリティ対策推進枠です。

選択肢4. 受発注ソフトの導入は「通常枠」に区分されている。

誤り。インボイス枠(前のデジタル化基盤導入類型)になります。

参考になった数1