中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問78 (企業経営理論 問29)

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問78(企業経営理論 問29) (訂正依頼・報告はこちら)

グローバル・マーケティングに関する記述として、最も適切なものはどれか。
  • 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに委託生産がある。委託生産では、委託元が研究開発や現地での販売・サービスを担当し、委託先は現地における生産などを担当する。
  • 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにジョイントベンチャーがある。ジョイントベンチャーでは、他国の市場へ参入しようとする企業は、他の企業と協力して進出先国で企業を設立するが、その際に協力する企業は現地のことをよく知る進出先国の企業から選ばなければならない。
  • 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにフランチャイズがある。フランチャイズでは、企業の母国の本社側に該当するフランチャイジーが研究開発を担当し、参入先の現地ではフランチャイザーが生産や販売を行う。
  • 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに輸出がある。輸出には企業が商社などを介して自社製品の取引を現地で行う間接輸出と、企業が現地に100 %出資の子会社を設立し、自社の社員によって現地で製造・販売を行う直接輸出とがある。
  • 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにライセンシングがある。ライセンシングでは、参入する側であるライセンシーが本国で研究開発を担当し、参入される側であるライセンサーは現地で研究開発以外のすべてを担当する。

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この過去問の解説 (3件)

01

海外展開についての手法や知識を問う問題です。

各選択肢をそれぞれ解説します。

選択肢1. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに委託生産がある。委託生産では、委託元が研究開発や現地での販売・サービスを担当し、委託先は現地における生産などを担当する。

委託生産についての説明として適切です。

そのため本選択肢が正解です。

選択肢2. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにジョイントベンチャーがある。ジョイントベンチャーでは、他国の市場へ参入しようとする企業は、他の企業と協力して進出先国で企業を設立するが、その際に協力する企業は現地のことをよく知る進出先国の企業から選ばなければならない。

協力する企業は進出先国の中ら選ばなければならない、という制約はありません。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢3. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにフランチャイズがある。フランチャイズでは、企業の母国の本社側に該当するフランチャイジーが研究開発を担当し、参入先の現地ではフランチャイザーが生産や販売を行う。

企業の母国の本社側がフランチャイザー、参入先の現地がフランチャイジーです。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢4. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに輸出がある。輸出には企業が商社などを介して自社製品の取引を現地で行う間接輸出と、企業が現地に100 %出資の子会社を設立し、自社の社員によって現地で製造・販売を行う直接輸出とがある。

間接輸出と直接輸出の2つの方法がある点は正しいのですが、直接輸出は企業が現地で直接販売することを指しています。

そのため本選択肢は不正解です。

選択肢5. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにライセンシングがある。ライセンシングでは、参入する側であるライセンシーが本国で研究開発を担当し、参入される側であるライセンサーは現地で研究開発以外のすべてを担当する。

本国がライセンサー、現地がライセンシーです。

そのため本選択肢は不正解です。

まとめ

フランチャイズやライセシングが問われる問題で、本問のようにフランチャイザーとフランチャイジーの役割が逆に記述してあるというのはよくある出題パターンです。

混乱しないように整理しておぼえておきましょう。

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02

グローバル・マーケティングに関する問題です。各種の市場参入手段(輸出・委託生産・ライセンシング・フランチャイズ・ジョイントベンチャー)の内容が問われています。

 

日本語の記述に違和感がある選択肢と、典型的な引っ掛けパターンの選択肢があり、正誤判断はしやすいため標準的な難易度と思われます。

選択肢1. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに委託生産がある。委託生産では、委託元が研究開発や現地での販売・サービスを担当し、委託先は現地における生産などを担当する。

本選択肢は典型的なOEM型の市場参入手段であり、委託生産の記述として適切であるため正解の選択肢となります。

選択肢2. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにジョイントベンチャーがある。ジョイントベンチャーでは、他国の市場へ参入しようとする企業は、他の企業と協力して進出先国で企業を設立するが、その際に協力する企業は現地のことをよく知る進出先国の企業から選ばなければならない。

現地のことをよく知る進出先国の企業から「選ばなければならない」わけではありません

 

協力してくれる企業が第三国(進出先国の企業ではない)のこともあるため、不適切な選択肢です。

選択肢3. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにフランチャイズがある。フランチャイズでは、企業の母国の本社側に該当するフランチャイジーが研究開発を担当し、参入先の現地ではフランチャイザーが生産や販売を行う。

本選択肢は、フランチャイザー(本部)とフランチャイジー(加盟店)の用語が入れ替わっており、不適切な選択肢です。

 

※引っ掛けパターンの定番であるため、確実に正誤判断できるようにしてください。

選択肢4. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに輸出がある。輸出には企業が商社などを介して自社製品の取引を現地で行う間接輸出と、企業が現地に100 %出資の子会社を設立し、自社の社員によって現地で製造・販売を行う直接輸出とがある。

直接輸出は自社で輸出業務を担うことであり、現地製造・販売は含まないため不適切な選択肢です。

選択肢5. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにライセンシングがある。ライセンシングでは、参入する側であるライセンシーが本国で研究開発を担当し、参入される側であるライセンサーは現地で研究開発以外のすべてを担当する。

本選択肢は、ライセンサー(参入する側)とライセンシー(参入される側)の用語が入れ替わっており、不適切な選択肢です。

 

※引っ掛けパターンの定番であるため、確実に正誤判断できるようにしてください。

まとめ

【補足】

 

各選択肢で問われている市場参入手段(輸出・委託生産・ライセンシング・フランチャイズ・ジョイントベンチャー)に特段目新しいものはなく、すべて一通り過去問題で復習しておく必要があります。

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03

グローバル・マーケティングに関する問題です。

選択肢1. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに委託生産がある。委託生産では、委託元が研究開発や現地での販売・サービスを担当し、委託先は現地における生産などを担当する。

委託生産の説明となっています。

そのため、正しい選択肢です。

選択肢2. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにジョイントベンチャーがある。ジョイントベンチャーでは、他国の市場へ参入しようとする企業は、他の企業と協力して進出先国で企業を設立するが、その際に協力する企業は現地のことをよく知る進出先国の企業から選ばなければならない。

現地のことをよく知る進出先国の企業以外から選ぶこともあります。

そのため、誤った選択肢です。

選択肢3. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにフランチャイズがある。フランチャイズでは、企業の母国の本社側に該当するフランチャイジーが研究開発を担当し、参入先の現地ではフランチャイザーが生産や販売を行う。

フランチャイジーとフランチャイザーの説明が逆となっています。

そのため、誤った選択肢です。

選択肢4. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つに輸出がある。輸出には企業が商社などを介して自社製品の取引を現地で行う間接輸出と、企業が現地に100 %出資の子会社を設立し、自社の社員によって現地で製造・販売を行う直接輸出とがある。

直接輸出は、輸出したものを販売することであり、現地で製造は行いません。

そのため、誤った選択肢です。

選択肢5. 企業が他国の市場へ参入する方式の1つにライセンシングがある。ライセンシングでは、参入する側であるライセンシーが本国で研究開発を担当し、参入される側であるライセンサーは現地で研究開発以外のすべてを担当する。

ライセンシーとライセンサーの説明が逆となっています。

そのため、誤った選択肢です。

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