中小企業診断士 過去問
令和5年度 再試験(2023年)
問184 (中小企業経営・中小企業政策 問12(2))

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問題

中小企業診断士試験 令和5年度 再試験(2023年) 問184(中小企業経営・中小企業政策 問12(2)) (訂正依頼・報告はこちら)

次の文章を読んで、下記の設問に答えよ。

特許庁「行政年次報告書2021年版」に基づき、中小企業における知的財産権の活用状況を、中小企業の出願件数比率(2020年)で見ると、知的財産権の種類によってその比率が異なる。
また、中小企業の出願件数比率を、2016年と2020年で比較すると、商標登録出願では( A )、マドリッド協定議定書(マドプロ)に基づく商標の国際登録出願では( B )、意匠登録出願では( C )となっている。
なお、ここで中小企業の出願件数比率とは、内国人出願における中小企業の出願件数の比率である。

文中の空欄A~Cに入る語句の組み合わせとして、最も適切なものはどれか。
  • A:上昇  B:上昇  C:上昇
  • A:上昇  B:上昇  C:低下
  • A:上昇  B:低下  C:上昇
  • A:低下  B:上昇  C:上昇
  • A:低下  B:低下  C:低下

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この過去問の解説 (3件)

01

​特許庁の「特許行政年次報告書2021年版」に基づき、

2016年と2020年の中小企業の出願件数比率は、​

 

商標登録出願(A)

2016年:​60.7%​

2020年:​61.3%​

変化:​上昇

 

マドリッド協定議定書(マドプロ)に基づく商標の国際登録出願(B)

2016年:​47.8%​

2020年:​51.9%​

変化:​上昇

意匠登録出願(C)

2016年:​36.6%​

2020年:​40.9%​

変化:​上昇

 

これらの数値から、各項目の変化は以下のようになります。​

A:上昇

B:上昇

C:上昇

選択肢1. A:上昇  B:上昇  C:上昇

【正】

選択肢2. A:上昇  B:上昇  C:低下

【誤】

選択肢3. A:上昇  B:低下  C:上昇

【誤】

選択肢4. A:低下  B:上昇  C:上昇

【誤】

選択肢5. A:低下  B:低下  C:低下

【誤】

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02

特許庁「行政年次報告書2021年版」より、中小企業における知的財産権の活用状況を問う問題です。商標権、マドプロ、意匠権の出願件数比率の比較が問われています。

 

本問は、2022年度版中小企業白書 コラム2-2-2「中小企業における商標権の活用」内の2-2-2①図「中小企業の出願件数比率の推移」(Ⅱ-84ページ)からの出題です。

 

以下の2-2-2①図内では、商標権(空欄A)は赤、マドプロ(空欄B)は緑、意匠権(空欄C)は青の折れ線グラフでそれぞれ示されています。

以上から、中小企業の出願件数比率を2016年と2020年で比較すると、商標登録出願では上昇、マドリッド協定議定書(マドプロ)に基づく商標の国際登録出願では上昇、意匠登録出願では上昇となっています。

選択肢1. A:上昇  B:上昇  C:上昇

冒頭の解説より、「A:上昇、B:上昇、C:上昇」の組み合わせであるため正解の選択肢となります。

選択肢2. A:上昇  B:上昇  C:低下

冒頭の解説より、「A:上昇、B:上昇、C:上昇」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢3. A:上昇  B:低下  C:上昇

冒頭の解説より、「A:上昇、B:上昇、C:上昇」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢4. A:低下  B:上昇  C:上昇

冒頭の解説より、「A:上昇、B:上昇、C:上昇」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

選択肢5. A:低下  B:低下  C:低下

冒頭の解説より、「A:上昇、B:上昇、C:上昇」の組み合わせであるため不適切な選択肢です。

まとめ

【補足】

 

本問の選択肢には「横ばい」がなく正誤判断しやすい設定になっていますが、上昇・低下・横ばいの判断が難しい場合はグラフに与えられている数値で判断します。

 

本問では「出願件数比率を2016年と2020年で比較(※筆者注:2016年と2020年の数値のみで単純比較する)と要求されており、商標、マドプロ、意匠をそれぞれ比較すると以下のようになります。

 

・商標:59.2%(2016年)<61.3%(2020年)

・マドプロ:47.8%(2016年)<51.9%(2020年)

・意匠:36.6%(2016年)<41.0%(2020年)

 

「最も適切な選択肢を選べ」となっているのに適切な選択肢が複数存在したり、複数の解釈ができるような問題設定になっている場合は「受験者全員を正答」のような対応をせざるを得なくなり、試験問題の質が低いのではないかと疑念を持たれてしまいます。(残念ながら、本試験において時折そのようなことが起きています)

 

与件文やグラフ、図表などに与えられている情報は何らかの意味があるはずだと考え、すべての情報を駆使して正誤判断するようにしましょう。

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03

特許庁「行政年次報告書2021年版」によると、中小企業の出願件数比率を、2016年と2020年で比較すると

 

商標登録出願:59.2→61.3

国際登録出願:47.8→51.9

意匠登録出願:36.6→40.9

 

となります。

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