中小企業診断士 過去問
令和6年度(2024年)
問58 (企業経営理論 問8)
問題文
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問題
中小企業診断士試験 第1次試験 企業経営理論 令和6年度(2024年) 問58(企業経営理論 問8) (訂正依頼・報告はこちら)
- 買い手が価格に敏感でなく、かつ買い手の交渉力が小さいほど、業界の売上が縮小しても、残存者は利益を得やすい。
- 企業が業界内で強力なポジションを占めているほど、企業による業界の衰退予想はより悲観的になりやすい。
- 急激かつ無軌道な衰退プロセスが予想されるほど、その業界の競争の激しさは減少する。
- 業界衰退期の戦略の1つである刈り取り戦略とは、高い利益率を生み出す特定のセグメントを見い出し、その防衛を目指す戦略である。
- 業界衰退の速度は、技術進歩や人口変化などの環境要因によって決まるもので、個々の企業の撤退戦略とは関係ない。
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この過去問の解説 (1件)
01
M.ポーターの衰退業界の競争戦略に関する問題です。
本問の選択肢の記述から、ポーターの5フォース分析、プロダクトライフサイクル、コトラーの競争地位戦略などの知識が問われた複合的な問題となっています。
買い手が価格に敏感でなく、かつ買い手の交渉力が小さいほど、業界の売上が縮小しても残存者は利益を得やすくなります。
本選択肢での「買い手」とは、消費者をイメージしてください。商品・サービスに選択肢が少ない場合は消費者はその商品・サービスを購買せざるを得ないため、買い手の交渉力が小さくなります。
「買い手が価格に敏感でない」というのは、消費者がその商品・サービスの市場価格に詳しくない、あるいは支出を控える金額ではないと判断しているなどが考えられます。
したがって、正解の選択肢となります。
企業が業界内で強力なポジションを占めているほど、企業による業界の衰退予想はより悲観的になりにくいです。
業界内で強力なポジションを占めている企業は、その業界内において価格をコントロールしたり、影響力を及ぼすことができるためです。
したがって、不適切な選択肢です。
急激かつ無軌道な衰退プロセスが予想されるほど、その業界の競争の激しさは増大します。
急激かつ無軌道な衰退プロセスが予想されるということは、撤退を選択する企業が増加することが考えられるため、撤退企業の商品・サービスを選択していた消費者を業界にとどまる企業が奪い合うことになります。
そのため、業界の競争の激しさは増すと考えられるため、不適切な選択肢です。
業界衰退期の戦略の1つである刈り取り戦略とは、その名前の通り、刈り取れるだけ刈り取り(売上を取れるだけ取り)、市場から撤退する戦略です。
高い利益率を生み出す特定のセグメントを見い出し、その防衛を目指す戦略はニッチ戦略であり、不適切な選択肢です。
※ニッチ戦略については、解答のまとめを参照してください。
業界衰退の速度は、技術進歩や人口変化などの環境要因や、個々の企業の撤退戦略と関係があります。
【補足】
冒頭で述べた、「ポーターの5フォース分析」「プロダクトライフサイクル」「コトラーの競争地位戦略」の説明は以下のとおりです。
・ポーターの5フォース分析
業界内部の脅威と業界を取り巻く4つの脅威(新規参入、買い手、売り手、代替品)から、その業界構造を分析するフレームワーク
・プロダクトライフサイクル
商品・サービスは、市場に投入された「導入期」、市場で消費者から購買されて売上が伸びている「成長期」、商品・サービスが市場に浸透して成長が鈍化する「成熟期」、市場が縮小して成長が期待できない「衰退期」という流れを辿るという理論
・コトラーの競争地位戦略
企業は、その業界において主体的に行動して規模の拡大を図ろうとする「リーダー」、リーダーにできない商品・サービスの差別化を図ろうとする「チャレンジャー」、商品・サービスの差別化ができずリーダーに追従して市場の恩恵にあずかろうとする「フォロワー」、狭いながらも高い利益率を生み出す特定のセグメントでのみ活動する「ニッチャー」の4類型に分類されるという理論
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