1級電気工事施工管理技士の過去問
令和元年度(2019年)
午前 イ 問10
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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和元年度(2019年) 午前 イ 問10 (訂正依頼・報告はこちら)
変電所の変圧器の中性点接地方式において、非接地方式と比較した直接接地方式の特徴に関する記述として、不適当なものはどれか。
- 1線地絡時の保護継電器の動作が確実である。
- 1線地絡時の誘導障害が大きい。
- 1線地絡時の健全相の電圧上昇が大きい。
- 変圧器の巻線の絶縁を軽減することができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
直接接地方式の特徴として、大きな地絡電流が流れます。
よって保護継電器の動作が確実ですが、通信線への誘導障害が大きくなります。
また直接接地するので、抵抗は0になり、地絡電流が流れても中性点電圧は上昇しないので、健全相の電圧上昇もほとんどしません。
よって異常電圧による変圧器の絶縁破壊のリスクを回避でき、巻線の絶縁を軽減することができます。
問題の【1】【2】【4】の記述は直接接地方式の特徴として、正しいです。
【3】の1線地絡時の健全相の電圧上昇は非接地方式に比べ小さい(ほとんどしない)ので不適当です。
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02
変圧器の中性点接地方式には幾つかの種類があります。
このうち直接接地方式は中性点を直接接地する方式であり、他の接地方式に比べ地絡事故時の地絡電流が大きくなる特徴があります。
そのため保護継電器の動作が確実になり、健全相の電圧上昇を減らし、絶縁を軽減できます。
しかし地絡電流が大きくなることで、1線地絡時の通信線への誘導障害が大きくなります。
よって、健全相の電圧上昇が大きいと述べている3が不適当です。
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03
変電所の変圧器の中性点接地方式で、非接地方式と直接接地方式の特徴に関する問題です。
〇
保護継電器の動作は、非接地方式では困難に対して、直接接地方式では最も確実です。
〇
地絡時の誘導障害は、非接地方式では小さいに対し、直接地方式では最も大きくなります。
×
地絡事故時の健全相の電圧上昇は、非接地方式では大きく、特に長距離の電線では異常電圧を生じます。対して、直接接地方式では、ほとんど変わりがないくらい小さいです。
「電圧上昇が大きい」は誤りです。
〇
変圧器の絶縁では、非接地方式は最高の全絶縁の特性に対して、直接接地方式では絶縁性は低く、低減絶縁や段絶縁が可能のレベルです。
<参考>
中性点接地方式には、問題の2つの接地方式の他に、抵抗接地方式、消弧リアクトル接地方式があります。
2022年までの過去問には、これらの接地方式の2つを挙げて、比較する問題がたびたび出題されます。
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