1級電気工事施工管理技士の過去問
令和2年度(2020年)
午前 イ 問2

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問題

1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和2年度(2020年) 午前 イ 問2 (訂正依頼・報告はこちら)

図に示す強磁性体のヒステリシス曲線に関する記述として、誤っているものはどれか。
ただし、H:磁界の強さ〔A/m〕、B:磁束密度〔T〕
問題文の画像
  • 磁化されていない強磁性体に磁界を加え、その磁界を徐々に増加させたときの磁束密度は、0からaに至る曲線に沿って増加する。
  • 磁界の強さを+Hmから−Hmに変化させたときの磁束密度は、aからb、cを通りdに至る曲線に沿って変化する。
  • ヒステリシス損は、ヒステリシス曲線内の面積に反比例する。
  • Brを残留磁気といい、HCを保磁力という。

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この過去問の解説 (3件)

01

ヒステリシス損とは、変圧器の鉄心が磁界の向きを変える時の損失のことで、磁性体の特性を表したヒステリシス曲線で囲まれた部分の面積に比例します。

よって、正解は 3 です。

他の、1・2・4 は正しく述べています。

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02

正解は【3】です。

正しくは、「ヒステリシス損は、ヒステリシス曲線内の面積に比例する。」です

磁性体に磁界を加えていくと、磁化曲線は問題図中の

0→a→b→c→d→e→f→a→b・・・の順に曲線を描きます。

この曲線をヒステリシス曲線といい、

磁性体がヒステリシス曲線を描くと損失が発生し、この損失をヒステリシス損といいます。

ヒステリシス損はヒステリシス曲線が囲む面積に比例します。

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03

強磁性体のヒステリシス曲線図に関する問題です。

選択肢1. 磁化されていない強磁性体に磁界を加え、その磁界を徐々に増加させたときの磁束密度は、0からaに至る曲線に沿って増加する。

磁化されていない強磁性体に、吊用鎖Hの磁界を徐々に増加していくと、磁束密度は、0 点からa 点に向かう曲線に沿って増加していき、a 点で飽和します。

選択肢2. 磁界の強さを+Hmから−Hmに変化させたときの磁束密度は、aからb、cを通りdに至る曲線に沿って変化する。

a点から、磁界の強さ+Hmから-Hmまで磁界を減少させていくと、磁束密度は、0~aに至った曲線を戻ることなく、a-b-c-d の曲線のように変化します。

d 点から再び磁界を増加すると、d-e-f-a の曲線を描いて磁束密度が増加します。

なお、この曲線をヒステリシスループあるいはヒステリシス曲線と言います。

選択肢3. ヒステリシス損は、ヒステリシス曲線内の面積に反比例する。

×

強磁性体に磁界を交番で加えると、ヒステリシス現象が生じます。このとき強磁性体を磁化する電気エネルギーの一部が熱に変化し、このエネルギー損をヒステリシス損と言い、熱に変わった電気エネルギーの損失ということです。

ヒステリシス損は、ヒステリシス曲線に沿った大きさであるため、ヒステリシス曲線の面積に比例した大きさになります。

したがって、「ヒステリシス曲線内の面積に反比例する」は誤りです

選択肢4. Brを残留磁気といい、HCを保磁力という。

磁界を +Hm から減少させゼロとしたときの磁束密度 +Bm が、残留磁気と言い、磁束密度がゼロのときの磁界の大きさ Hc保持力です。

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