1級電気工事施工管理技士 過去問
令和6年度(2024年)
問28 (午前 ハ 問16)
問題文

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問題
1級 電気工事施工管理技術検定試験 令和6年度(2024年) 問28(午前 ハ 問16) (訂正依頼・報告はこちら)

- 分岐幹線の長さ:4m 分岐幹線の許容電流:20A
- 分岐幹線の長さ:6m 分岐幹線の許容電流:30A
- 分岐幹線の長さ:10m 分岐幹線の許容電流:50A
- 分岐幹線の長さ:12m 分岐幹線の許容電流:60A
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この過去問の解説 (1件)
01
電気設備の安全性を確保するため、過電流に対する保護は非常に重要です。特に、幹線から分岐する回路では、過電流遮断器の適切な設置が求められます。しかし、「電気設備技術基準とその解釈」では、一定の条件を満たす場合に、分岐幹線における過電流遮断器の省略が認められています。今回は、図示された配線図に基づき、どのような場合に省略が可能か、詳しく解説します。
分岐幹線の長さ:4m、分岐幹線の許容電流:20A
分岐幹線の長さは4mであり、3mを超え8m以下の条件に該当します。
この条件では、分岐幹線の許容電流は35A以上である必要があります。
しかし、選択肢の許容電流は20Aであり、35Aに満たないため、この組み合わせでは分岐幹線保護用過電流遮断器を省略することはできません。
分岐幹線の長さ:6m、分岐幹線の許容電流:30A
分岐幹線の長さは6mであり、3mを超え8m以下の条件に該当します。
この条件では、分岐幹線の許容電流は35A以上である必要があります。
選択肢の許容電流は30Aであり、35Aに満たないため、この組み合わせでも分岐幹線保護用過電流遮断器を省略することはできません。
分岐幹線の長さ:10m、分岐幹線の許容電流:50A
分岐幹線の長さは10mであり、8mを超える条件に該当します。
この条件では、分岐幹線の許容電流は55A以上である必要があります。
選択肢の許容電流は50Aであり、55Aに満たないため、この組み合わせでも分岐幹線保護用過電流遮断器を省略することはできません。
分岐幹線の長さ:12m、分岐幹線の許容電流:60A
分岐幹線の長さは12mであり、8mを超える条件に該当します。
この条件では、分岐幹線の許容電流は55A以上である必要があります。
選択肢の許容電流は60Aであり、55A以上を満たしているため、この組み合わせでは分岐幹線保護用過電流遮断器を省略することができます。
問題の要点
図示された回路において、幹線保護用過電流遮断器の定格電流は100Aです。
対象は電動機を接続しない分岐幹線です。
分岐幹線保護用過電流遮断器を省略できる条件を問われています。
分岐幹線保護用過電流遮断器の省略条件
以下の3つの条件のいずれかを満たす場合、分岐幹線保護用過電流遮断器を省略できます。
3m以内: 分岐点から3m以内に過電流遮断器が設置されている場合、分岐幹線の許容電流に関わらず省略可能です。
3mを超え8m以下: 分岐幹線の長さが3mを超え8m以下の場合、分岐幹線の許容電流が、幹線保護用過電流遮断器の定格電流の35%以上である必要があります。今回の場合は、100A × 0.35 = 35A以上です。
8mを超える場合: 分岐幹線の長さが8mを超える場合、分岐幹線の許容電流が、幹線保護用過電流遮断器の定格電流の55%以上である必要があります。今回の場合は、100A × 0.55 = 55A以上です。
選択肢の検討結果
各選択肢を上記の条件に照らし合わせて検討した結果、以下のようになりました。
① 分岐幹線の長さ:4m、分岐幹線の許容電流:20A → 省略不可 (35A以上必要)
② 分岐幹線の長さ:6m、分岐幹線の許容電流:30A → 省略不可 (35A以上必要)
③ 分岐幹線の長さ:10m、分岐幹線の許容電流:50A → 省略不可 (55A以上必要)
④ 分岐幹線の長さ:12m、分岐幹線の許容電流:60A → 省略可能 (55A以上を満たしている)
結論
したがって、分岐幹線保護用過電流遮断器を省略できるのは、④ 分岐幹線の長さ:12m、分岐幹線の許容電流:60A の組み合わせのみです。
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