FP2級の過去問
2018年5月
学科 問37

正解　３

法人税を計算するうえで、交際費として算入できる金額は限られています。
①　資本金が1億円以下の法人（Ａ・Ｂどちらか選択）
　Ａ　年間交際費支出額のうち800万円以下の全額
　Ｂ　年間交際費支出額のうち飲食支出額　×　50%
②　資本金が１億円超の法人
　年間交際費支出額のうち飲食支出額　×　50％

当問題の場合、期末資本金の額が5,000万円であるので、①に該当します。
Ａ　800万円（支出金額が1,000万円で800万円を超えているため）
Ｂ　1,000万円×50％＝500万円（交際費等の支出金額はすべて接待飲食費であるため）

損金に算入する額は大きいほうが所得金額が最も少なくなり、法人税が安くなります。そのため、交際費として損金に算入する額は　800万円　となります。

正解　3

交際費等は、事業年度や期末資本金の額によって損金算入できる額が異なります。
事業年度：平成29年4月1日～平成30年3月31日、期末資本金が5000万円のX社は、

　①交際費等の年間支出金額の800万まで
　②交際費等の年間支出金額のうち、飲食等に関する費用の50%

以上のいずれかを損金算入することができます。

　①を選択した場合、損金算入できる額は800万
　②を選択した場合、損金算入できる額は500万

よって、有利なのは①の800万円です。

資料より、X社は1億円以下の法人となりますので、
ア:年間交際費支出額のうち800万円以下の金額か、
イ:年間交際費支出額のうち飲食支出×50%の金額が損金算入限度額となります。
X社にとって有利な方を選択することができます。

　アを選択すると、800万円までが損金算入金額となります。
　イを選択すると、500万円が損金算入金額となります。

∴有利なのはア:800万円です。

よって、正解は3となります。