FP2級の過去問
2020年1月
学科 問8
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問題
FP技能検定2級 2020年1月 学科 問8 (訂正依頼・報告はこちら)
Aさんが、下記〈資料〉に基づき、住宅ローンの借換えを行った場合、借換え後 10 年間の返済軽減額の計算式として、最も適切なものはどれか。なお、返済は年 1 回であるものとし、計算に当たっては下記〈係数〉を使用すること。また、記載のない条件については考慮しないものとする。
〈資料〉
[Aさんが現在返済中の住宅ローン]
・ 借入残高:1,500 万円
・ 利率 :年 2 %の固定金利
・ 残存期間:10 年
・ 返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
[Aさんが借換えを予定している住宅ローン]
・ 借入金額:1,500 万円
・ 利率 :年 1 %の固定金利
・ 返済期間:10 年
・ 返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
〈係数〉期間 10 年の各種係数
1 %:資本回収係数 0.1056 減債基金係数 0.0956
2 %:資本回収係数 0.1113 減債基金係数 0.0913
〈資料〉
[Aさんが現在返済中の住宅ローン]
・ 借入残高:1,500 万円
・ 利率 :年 2 %の固定金利
・ 残存期間:10 年
・ 返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
[Aさんが借換えを予定している住宅ローン]
・ 借入金額:1,500 万円
・ 利率 :年 1 %の固定金利
・ 返済期間:10 年
・ 返済方法:元利均等返済(ボーナス返済なし)
〈係数〉期間 10 年の各種係数
1 %:資本回収係数 0.1056 減債基金係数 0.0956
2 %:資本回収係数 0.1113 減債基金係数 0.0913
- ( 1,500 万円 × 0.1056 × 10 年)− 1,500 万円
- ( 1,500 万円 × 0.1113 × 10 年)−( 1,500 万円 × 0.0956 × 10 年)
- ( 1,500 万円 × 0.1113 × 10 年)−( 1,500 万円 × 0.1056 × 10 年)
- ( 1,500 万円 × 0.0913 × 10 年)−( 1,500 万円 × 0.0956 × 10 年)
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この過去問の解説 (3件)
01
住宅ローンの借換えを行った場合の、借換え後 10 年間の返済軽減額は、
ア)借換えを行わずに返済を続けた場合の総返済額
イ)借換えを行った場合の総返済額
の差を計算することで求められます。
現在の借入額から毎年の返済額を求めたい場合、「資本回収係数」を用いて計算を行います。
借入額×資本回収係数=毎年の返済額
借換えを行わなかった場合の総返済額は、
1,500万円×0.113(2%・10年の資本回収係数)×10年…①
借換えを行った場合の総返済額は、
1,500万円×0.1056(1%・10年の資本回収係数)×10年…②
よって、借換え後10年間の返済軽減額は、
①-②
=( 1,500 万円 × 0.1113 × 10 年)−( 1,500 万円 × 0.1056 × 10 年)
※減債基金係数は、将来の目標額から、毎年必要な積立額を求めたい場合に用いる係数です。
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02
住宅ローンの借換えに伴う借換え後の軽減額は、①借換え前の返済予定額と②借換え後の返済予定額との差になります。
住宅ローン等の毎年の返済額を求めるには、資本回収係数を使用します。また、一定の利率で複利運用しながら資産を取り崩していく場合にも資本回収係数を使います。
一方、減債基金係数は将来の目標金額に向けて、一定の利率で複利運用しながら積立するときに必要な毎年の積立額を求める場合に使用します。
借換え前の利率は2%なので、資本回収係数0.1113を使用します。
①借換え前の返済予定額=(1,500万円×0.1113×10年)
借換え後の利率は1%なので、資本回収係数0.1056を使用します。
②借換え後の返済予定額=(1,500万円×0.1056×10年)
返済軽減額は①−②となりますので、
(1,500万円×0.1113×10年)−(1,500万円×0.1056×10年)
となります。
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03
【正解 3】
住宅ローンの借換え試算についての問題です。
住宅ローンの総返済額を求めるために使う係数は「資本回収係数」です。
資本回収係数は、複利運用しながら、今ある元金をn年間で取り崩した場合に、総受取額がいくらになるかを計算するためのものです。
住宅ローンの借換えを行った場合の、借換え後 10 年間の返済軽減額は、
[ Aさんが現在返済中の住宅ローンの総返済額] − [ Aさんが借換えを予定している住宅ローンの総返済額] の計算式で求められます。
[ Aさんが現在返済中の住宅ローンの総返済額]
1,500万円 × 0.113(2%・10年の資本回収係数)× 10年
[ Aさんが借換えを予定している住宅ローンの総返済額]
1,500万円 × 0.1056(1%・10年の資本回収係数)× 10年
よって、借換え後10年間の返済軽減額は、
( 1,500 万円 × 0.1113 × 10 年) − ( 1,500 万円 × 0.1056 × 10 年) で求められますので、選択肢の 3 が適切です。
なお、問題文にある「減債基金係数」は、複利運用によりn年間で目標額を達成するためには、毎年いくらの積立が必要かを計算する場合に用いる係数です。
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