FP2級の過去問
2021年1月
実技 問76

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問題

FP技能検定2級 2021年1月 実技 問76 (訂正依頼・報告はこちら)

会社員の安藤さんの2020年分の所得等が下記<資料>のとおりである場合、安藤さんが2020年分の所得税の確定申告をする際に、給与所得と損益通算できる損失に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、▲が付された所得の金額は、その所得に損失が発生していることを意味するものとする。
問題文の画像
  • 不動産所得▲100万円と損益通算できる。
  • 不動産所得▲150万円と損益通算できる。
  • 不動産所得▲100万円および雑所得▲15万円と損益通算できる。
  • 不動産所得▲150万円および譲渡所得▲90万円と損益通算できる。

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この過去問の解説 (3件)

01

正解は 1 ​です。

各所得の損失の扱いは下記の通りです。

・不動産所得:損益通算は可能ですが、土地等の取得に要した借入金の利子については損益通算の対象外です。
そのため、
 所得金額400万円 − (必要経費550万円 − 借入金利子50万円) = 100万円
が損益通算可能な金額になります。

・譲渡所得:上場株式の譲渡所得・配当所得は分離課税のため、総合課税の所得とは損益通算できません。
骨董品やゴルフ会員権のような総合課税の譲渡所得は、ほかの総合課税の所得と損益通算可能です。

・雑所得:損益通算の対象となりません。
他に一時所得、配当所得、給与所得も損益通算の対象外です。

損益通算の対象となる損失は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得(総合課税)の4つです。
覚え方は、それぞれの最初の文字を取った「ふ じ さん じょう」です。

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02

正解は1です。

不動産所得では、土地取得に要した必要経費のうち利子以外の部分(本設問では 550万円 − 50万円 = 500万円)を損益換算することができます。

400万円 − 500万円 = −100万円 となり、100万円の損失が給与所得と損益換算できます。

なお、譲渡所得も損益換算できますが、上場株式に関わる譲渡所得は損益換算の対象外です。雑所得は損益換算の対象外であるため、たとえ損失が出たとしても相殺することはできません。

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03

正解は、1です。

まず、損益通算の対象となる損失は、不動産所得・事業所得・山林所得・譲渡所得(総合課税)の4つです。

1、〇
不動産所得で生じた損失は、損益通算することができます。しかし、土地の取得に要した借入金の利子は対象となりません。
したがって、150万円 − 50万円 = 100万円 が損益通算の対象となります。

2、×
1の結果より、不適切です。

3、×
雑所得は損益通算の対象ではありません。

4、×
譲渡所得は損益通算の対象となりますが、上場株式に係る譲渡所得は「分離課税」のため、総合課税と損益通算することはできません。

参考になった数1