FP2級の過去問
2021年1月
実技 問85
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問題
FP技能検定2級 2021年1月 実技 問85 (訂正依頼・報告はこちら)
キャッシュフロー表を作成するうえでは、収入や支出などの変動率、金融資産の運用利回りの予測が重要である。運用利回り等の変動に影響を与える要因についての次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
- 為替が円安になると、輸入物価を押し上げる要因となり得る。
- 公的年金の老齢給付におけるマクロ経済スライドにおいて、給付水準の調整に用いられるのは物価の変動のみである。
- 消費者物価指数の算出では、消費税率が引き上げられて消費者の支払価格が増大すれば、消費者物価指数を押し上げることになる。
- 変動金利型住宅ローンの適用金利は、短期プライムレートを基準にする金融機関が主流である。
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この過去問の解説 (3件)
01
正解は 2 です。
1.適切です。為替が円安になると、外国の通貨に対して円が安くなる、つまり円の価値が下がるため、輸入物価は上がります。
2.不適切です。給付水準の調整に用いられるのは、年金の新規裁定者は「賃金上昇率-スライド調整率」、既裁定者は「物価上昇率-スライド調整率」です。
なお、スライド調整率とは、「公的年金被保険者の減少率+平均余命の伸び」を勘案した率のことです。
3.適切です。消費者物価指数は、世帯が消費する財・サービスの価格の変動を測定することを目的としていることから、財やサービスの購入と一体となって徴収される消費税分を含めた、消費者が実際に支払う価格を用いて作成されています(総務省統計局より)。
つまり、消費税率が引き上げられればその分だけ価格に上乗せされますので、消費者物価指数も同様に上昇します。
4.適切です。「プライムレート」とは優遇金利を意味しており、1年未満を「短期」、1年以上を「長期」としています。
金融機関の変動金利型住宅ローンは、短期プライムレートの動きに連動しています。
一方で、長期プライムレートは国の政策や国債の発行などに連動しており、フラット35のような長期固定型住宅ローンの金利に影響を与えます。
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02
正解は2です。
1.適切です。
為替が円安になるということは、円の価値が下がるということです。輸入物に対して多くの日本円を支払わなければいけないため、輸入物価を押し上げる要因となり得ます。
2.不適切です。
マクロ経済スライドとは、賃金や物価の改定率を調整して緩やかに公的年金の給付水準を調整する仕組みです。その調整には物価の変動と賃金の変動が用いられます。物価の変動だけでは調整できません。
3.適切です。
消費者物価指数は、消費者が商品やサービスに対して支払った価格によって左右されますが、消費税によって支払われる価格もその中に含まれています。したがって、消費税率が引き上げられ消費者の支払価格が増えることは、消費者物価指数を押し上げる要因となります。
4.適切です。
短期プライムレートとは、金融機関が優良企業向けに対して1年未満の短期で貸し出す時に適用される金利です。変動金利型住宅ローンの適用金利は、短期プライムレートに連動して決められていることが多いです。
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03
正解は、2です。
1、〇
為替が円安になるということは、1ドル=100円が1ドル=110円になるというような場合です。この場合、1ドルのものを買うのに要する円の額が大きくなります。つまり、為替が円安になると、輸入物価を押し上げるひとつの要因となり得ます。
2、×
マクロ経済スライドは、賃金や物価の改定率を調整して緩やかに公的年金の給付水準を調整する仕組みです。その調整には「物価の変動」と「賃金の変動」が用いられます。
3、〇
消費者物価指数は、全世帯で購入する財やサービスの価格の変動を数値化しているため、財やサービスの購入と共に徴収される消費税の価格も含まれます。そのため、消費税率が引き上げられ消費者の支払価格が増えることは、消費者物価指数を押し上げる要因となります。
4、〇
短期プライムレートは、銀行などの金融機関が、優良企業向けに対して1年未満の短期で貸し出す時に適用される金利です。住宅型変動金利は、短期プライムレートに連動して決められています。
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