FP2級の過去問 2022年9月 実技 問32

傷病手当金や出産手当金等の公的保険は頻出です。

特に傷病手当金は日数の計算させることが多いので、しっかりといつから手当金が支給されるのかを覚えておきましょう。

傷病手当金は、３日連続して休んだ時、４日目から支給されることになっています。

そのため、５日と６日と８日は休業していますが、連続して３日以上休業していないので、規定の日数にはカウントされません。

しかし１０日・１１日・１２日は３日連続して休業しているので、既定の３日以上休業となり、８月１３日より傷病手当金が支給されます。…（ア）

支給される１日当たりの傷病手当金は以下の通りです。

支給開始日の以前１２ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額÷３０日×２／３…（イ）

傷病手当金が支給される期間は、支給を開始した日から通算して、最長で１年６カ月です。

…（ウ）

この「通算」というのは２０２２年に法改正があった部分なので、直近は出題されやすくなることが予想されます。

２０２１年以前は「起算」とされており、傷病手当金が支給され休業中に出勤をした場合でも支給される期間にカウントされていました。

支給された時点から１年６カ月が経過すると、既定の期間が終了となっていました。

しかし２０２２年以降は「通算」となっており、傷病手当金が支給され休業中に出勤した場合は、その日数はカウントされません。

つまり１年６カ月分の日数の傷病手当金が支給されることになりました。

正人さんへの傷病手当金は、「ア」８月１３日　より支給が開始される。

正人さんへ支給される1日当たりの傷病手当金の額は、次の算式で計算される。

［支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額］÷30日×「イ」２/３

傷病手当金が支給される期間は、支給を開始した日から通算して、最長で「ウ」１年６ヶ月　である。

となります。

補足

「ア」傷病手当は４日目から支給となりますので、待期期間が１２日までとなります。

「イ」１日当たりの金額は、

支給開始前の継続した１２ヶ月間の標準報酬月額の平均　÷　３０　×　２/３　となります。

「ウ」２０２１年以前は１年６か月の期間でしたが、通算に改正されています。

・正人さんへの傷病手当金は、8月13日より支給が開始されます。

・正人さんへ支給される1日当たりの傷病手当金の額は、次の算式で計算されます。

　［支給開始日の以前12ヵ月間の各標準報酬月額を平均した額］÷30日×2／3　

・傷病手当金が支給される期間は、支給を開始した日から通算して、最長で1年6ヵ月です。