FP2級の過去問
2023年1月
学科 問45
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問題
FP技能検定2級 2023年1月 学科 問45 (訂正依頼・報告はこちら)
借地借家法に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、本問においては、同法第38条における定期建物賃貸借契約を定期借家契約といい、それ以外の建物賃貸借契約を普通借家契約という。
- 普通借家契約において、存続期間を3ヵ月と定めた場合、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされる。
- 定期借家契約において、賃借人は、その建物の賃借権の登記がなくても、引渡しを受けていれば、その後その建物について物権を取得した者に建物の賃借権を対抗することができる。
- 賃貸人は、定期借家契約締結後、速やかに、建物の賃借人に対して契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借が終了する旨を記載した書面を交付しなければならない。
- 定期借家契約は、公正証書以外の書面でも締結することができる。
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この過去問の解説 (3件)
01
借地借家法はとても難しい範囲ではありますが、出題頻度が高い範囲です。
しかも今回の設問はどれも覚えるべき要点のみが出題されています。
深入りしすぎると大変な範囲ですが、今回の設問くらいであれば、覚えておく必要があるでしょう。
基本的に出題されやすいのは、年数と契約方法です。
これらはきちんと覚えておきましょう。
適切
普通借家契約では、存続期間が1年未満であれば、期間の定めがない契約とみなされます。
そのため、3カ月の存続期間であれば、期間の定めがない建物の賃貸借とみなされます。
適切
定期借家契約では、例えば鍵を渡すなどして、引き渡しを受けていれば、その建物の賃借権を対抗することができます。
登記の有無ではなく、引き渡しの作業の有無が必要となります。
不適切
契約の更新がなく、期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨を記載した書面は、定期借家契約よりも前に、あらかじめ交付して説明をする必要があります。
適切
定期借家契約は、書面であれば公正証書以外でも締結が可能です。
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02
借地借家法は広く深い分野となり、ほぼ毎回出題されています。
今回は借家権に関する問題です。借家権には更新のある普通借家契約と、更新のない定期借家契約があります。出題傾向を見て基本的な部分はしっかりと押さえておきましょう。
適切
普通借家契約の存続期間は1年以上です。
1年未満の定めは期間の定めがない契約となります。
適切
定期借家契約では、建物の引渡しを受けていれば登記に関係なく、賃借権を対抗することができます。
不適切
契約の更新がなく期間満了により建物の賃貸借が終了する場合は、賃貸人はその旨を記載した書面を交付しなければいけません。賃借人と定期借家契約を締結する前に交付して説明する必要があります。
設問では定期借家契約締結後とあるので間違いです。
適切
定期借家契約では、公正証書以外の書面であっても有効に締結することができます。
公正証書のみに限定されるのは事業用定期借地権等です。
普通借家契約の特徴
・存続期間は1年以上であり、1年未満の場合は期間の定めのない契約となります。
・契約方法には定めはなく、口頭での契約でも可能です。
・契約期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に更新拒絶の通知をしなければ更新したものとみなされます。
定期借家契約の特徴
・賃貸人は契約の更新がなく期間満了で終了する旨を記載した書面等を、賃借人へ交付し説明しなければいけません。
・契約期間が1年以上の場合、期間満了の1年前から6ヵ月前までの間に賃借人に対して期間満了による賃貸借の終了の通知をしなけれいけません。
・床面積が200㎡未満の居住用建物の賃貸借において、賃借人のやむを得ない事情により解約の申し入れがあった場合、申し入れ日から1ヵ月経過後に終了となります。
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03
借地借家法の借家権に関する問題です。借家権の問題は出題されやすい分野です。借地権と同様、ポイントをしぼって覚えましょう。「契約期間」「契約方法」を中心に覚えましょう。
適切
普通借家契約の存続期間は、原則1年以上です。1年未満でも契約は可能ですが、期間の定めがない賃貸借契約とみなされます。
適切
定期借家契約では、賃借人(借主)は引き渡しを受けていれば、賃借権の登記をしていなくても賃借権を第三者に主張することができます。
不適切
賃貸人は定期借家権契約締結前に、契約の更新がなく期間満了により建物の賃貸借が終了することを書面または電磁的記録にて説明する必要があります。
適切
定期借家契約は、書面や電磁的記録によって締結でき、公正証書である必要はありません。
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