FP2級の過去問
2024年1月
学科 問16
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問題
FP技能検定2級 2024年1月 学科 問16 (訂正依頼・報告はこちら)
任意加入の自動車保険の一般的な商品性に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。なお、記載のない事項については考慮しないものとする。
- 自動車保険のノンフリート等級別料率制度では、人身傷害保険の保険金が支払われる場合、3等級ダウン事故となる。
- 記名被保険者が被保険自動車を運転中に、ハンドル操作を誤って散歩をしていた同居の父に接触してケガをさせた場合、対人賠償保険の補償の対象とならない。
- 台風による高潮で被保険自動車に損害が生じた場合、一般条件の車両保険の補償の対象となる。
- 記名被保険者が被保険自動車を運転中に対人事故を起こし、法律上の損害賠償責任を負担する場合、自動車損害賠償責任保険等により補償される部分を除いた額が、対人賠償保険の補償の対象となる。
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この過去問の解説 (3件)
01
自動車保険に関する問題です。
不適切な選択肢
3等級ダウン事故となるのは、対人・対物賠償、車両保険を使用した事故になります。
適切な選択肢
対人賠償保険は、自動車事故で「他人」を死傷させた場合に補償される保険です。
被保険者の父は「他人」には該当しないため補償の対象とはなりません。
その他に、被保険者、被保険者の父母・配偶者・子は「他人」に該当しないため補償されません。
適切な選択肢
一般条件の車両保険と車対車+限定A(エコノミー型)の補償範囲は以下のようになります。
適切な選択肢
対人賠償保険は損害賠償責任額のうち、自動車損害賠償責任保険等(自賠責保険)の額を超えた部分が保険金として支払われます。
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02
自動車保険は、自動車の運転中に起こる事故やトラブルに対して補償を提供する重要な保険です。
任意加入の自動車保険には様々な種類や条件があり、それぞれの保険商品性について理解することが重要です。
不適切
この選択肢が不適切な理由は、人身傷害保険の保険金が支払われる場合は、ノーカウント事故に該当し、等級には影響しないためです。
3等級ダウン事故は、対人賠償保険や車両保険を利用した場合に発生しますが、人身傷害保険に関しては等級のダウンはありません。
自動車保険のノンフリート等級別料率制度では、事故によって保険を使うと等級がダウンし、翌年の保険料が高くなることがあります。
等級ダウンには「3等級ダウン事故」「1等級ダウン事故」「ノーカウント事故」の3つの分類があります。
それぞれの違いについて詳しく解説します。
3等級ダウン事故
3等級ダウン事故とは、対人賠償保険や車両保険を利用した場合に、翌年の等級が3等級ダウンする事故を指します。
例えば、他の車に衝突して損害を与えた場合などが該当します。
1等級ダウン事故
1等級ダウン事故は、窓ガラスの破損や盗難などの偶発的な原因で車両保険金のみが支払われた場合に、翌年の等級が1等級ダウンする事故です。
ノーカウント事故
ノーカウント事故は、自動車保険を利用しても翌年の等級に影響がない事故です。
例えば、人身傷害保険金のみが支払われる場合や、故障によってロードサービスを利用する場合が該当します。
この場合、翌年の等級は通常通り1等級アップします。
適切
この選択肢が適切な理由は、対人賠償保険の補償対象外の一つに「被保険自動車を運転中の者またはその父母、配偶者、子」が含まれるためです。
したがって、記名被保険者が同居の父に接触してケガをさせた場合、その父は補償対象外となります。
対人賠償保険は、自動車事故によって他人を死傷させ、法律上の損害賠償責任を負った場合に、自賠責保険の限度額を超える損害賠償額を補償する保険です。
しかし、補償対象外となる場合もいくつかあります。
対人賠償保険の主な補償対象外の場合
故意による事故: 契約者や記名被保険者などが故意に起こした事故による損害は補償されません。
異常な事態による損害: 戦争、内乱、暴動などの異常な事態によって生じた損害は補償対象外です。
自然災害による損害: 地震・噴火またはそれらによる津波による損害は補償されません。
また、台風、洪水、高潮による損害も同様です。
競技や試験による使用: 被保険自動車を競技、曲技、試験のために使用すること、またはそのための場所で使用することによって生じた損害は補償対象外です。
特定の被害者の場合: 以下の者が被害者となった場合も補償の対象外です。
・記名被保険者
・被保険自動車を運転中の者またはその父母、配偶者、子
・被保険者の父母、配偶者、子
・被保険者の業務に従事中の使用人
・被保険者の使用者の業務に従事中の他の使用人
適切
この選択肢が適切な理由は、一般条件の車両保険では台風や高潮などの自然災害による損害も補償対象となるためです。
自然災害による損害に備えるためには、車両保険への加入が有効です。
ただし、地震や噴火、津波による損害は補償対象外である点に注意が必要です。
車両保険は、自動車が事故や自然災害などで損傷したときに補償してくれる保険です。
保険の種類によって補償される範囲が異なりますが、一般的な車両保険の場合、以下のようなケースが補償の対象となります。
補償対象となるケース
他の車との接触・衝突: 交通事故で他の車と接触したり衝突したりした場合の損害を補償します。
火災: 自動車が火災によって損傷した場合も補償されます。
台風: 台風による被害も補償の対象となります。
落書き・いたずら: 車に落書きされたり、いたずらで損傷を受けた場合も補償されます。
盗難: 車が盗まれた場合も補償の対象です。
単独事故: 自分の運転ミスによる単独事故も補償されます。
当て逃げ: 当て逃げされた場合も補償されます。
自然災害による補償
車両保険は台風や洪水などの自然災害による損害もカバーします。
しかし、自然災害の中でも、地震や噴火、津波による損害は一般的に補償対象外です。
適切
この選択肢が適切な理由は、対人賠償保険の目的が自賠責保険の補償限度額を超える損害賠償額をカバーすることにあるためです。
自賠責保険(自動車損害賠償責任保険)は、法律で加入が義務付けられている基本的な保険であり、事故によって他人を死傷させた場合に一定額までの損害賠償金を補償します。
しかし、自賠責保険の補償額には限度があります。
そのため、自賠責保険でカバーしきれない損害賠償額については、対人賠償保険がその不足分を補償する形になります。
この問題を通じて、自動車保険に関する基本的な知識について学びました。
特に等級別料率制度や補償対象の範囲についての正確な知識を持つことが重要です。
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03
自動車任意保険に関する問題です。
車を運転される方は、ぜひ理解・暗記していきたい項目です。
不適切
「人身傷害保険」のみ該当する場合は、【ノーカウント事故】となり、等級に影響ありません。
ノンフリート等級別料率制度は事故を起こすと3等級、等級がダウンして次年度の保険料が割増になる制度ですが、これは対人賠償・対物賠償・車両保険を扱った事故に限られるのです。
保険を使っても1等級下がるだけの「1等級ダウン事故」、等級に影響しない「ノーカウント事故」というカテゴリーがあります。
適切
自動車事故で被保険者の父母、配偶者、子ども、被保険自動車の運転者とその父母・配偶者、子どもなどを死傷させた場合は、保険金支払いの対象外となります。
適切
問題文のとおりです。車両保険は、他の車両との衝突の他にも、盗難・台風・火災・洪水・竜巻などで損害が生じた場合は補償対象となります。
ただし、自損事故や当て逃げなどについて補償されるにはオプション契約が必要です。
適切
問題文のとおりです。自賠責保険の補償限度を超える額が保険金の支払額となります。
自賠責保険は必ず掛ける必要があるので、それを見込んだ措置です。
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