FP2級の過去問
2024年1月
学科 問24

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問題

FP技能検定2級 2024年1月 学科 問24 (訂正依頼・報告はこちら)

東京証券取引所の市場区分等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。
  • プライム市場の上場維持基準では、新規上場から一定期間経過後の株主数および流通株式数について、新規上場基準よりも高い数値基準が設定されている。
  • プライム市場の新規上場基準では、上場申請会社の直近事業年度におけるROEの数値基準について、8%以上と定められている。
  • スタンダード市場の上場会社がプライム市場へ市場区分の変更を申請することはできるが、プライム市場の上場会社がスタンダード市場へ市場区分の変更を申請することはできない。
  • JPX日経インデックス400は、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場を主市場とする普通株式の中から、ROEや営業利益等の指標等により選定された400銘柄を対象として算出される。

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この過去問の解説 (3件)

01

2022年4月より、東京証券取引所の市場区分が変更されました。

現在はプライム・スタンダード・グロースという区分けになっており、それぞれに上場するため求められる基準が変わります。

投資に関する常識問題ですが、かなりハイレベルと言えるでしょう。

選択肢1. プライム市場の上場維持基準では、新規上場から一定期間経過後の株主数および流通株式数について、新規上場基準よりも高い数値基準が設定されている。

不適切

各市場の上場維持基準は市場種類ごとに異なりますが、新規上場基準は、上場維持基準と変わりません。

選択肢2. プライム市場の新規上場基準では、上場申請会社の直近事業年度におけるROEの数値基準について、8%以上と定められている。

不適切

ROEとは「Return On Equity」の略で、「自己資本利益率」のことです。この数値が高いほうが効率よくお金を稼ぐ企業と評価されますが、これは上場基準には関係ない数値です。

上場基準は、株主数、流通株式数、時価総額、株式売買高、利益額、純資産額などです。

選択肢3. スタンダード市場の上場会社がプライム市場へ市場区分の変更を申請することはできるが、プライム市場の上場会社がスタンダード市場へ市場区分の変更を申請することはできない。

不適切

各市場に上場している会社は、変更後の上場維持基準を達成したうえで所定の審査を受ければ、市場区分を変更することが可能です。これはいわゆる「格下げ」の変更でも同様です。

選択肢4. JPX日経インデックス400は、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場を主市場とする普通株式の中から、ROEや営業利益等の指標等により選定された400銘柄を対象として算出される。

適切

問題文のとおりです。JPX日経インデックス400とは、グローバルな投資基準に求められる要件(過去3期以内に営業赤字がないなど)を満たす400社から構成され、市場の区分によらず選定されています。

参考になった数5

02

東京証券取引所の市場区分等に関する問題です。

選択肢1. プライム市場の上場維持基準では、新規上場から一定期間経過後の株主数および流通株式数について、新規上場基準よりも高い数値基準が設定されている。

不適切な選択肢

プライム市場に限らず各市場に上場を維持する条件は、新規にその市場に上場する基準と同じ条件です

選択肢2. プライム市場の新規上場基準では、上場申請会社の直近事業年度におけるROEの数値基準について、8%以上と定められている。

不適切な選択肢

プライム市場上場基準は、収益基盤(利益額・売上高・時価総額)、財政状態(純資産額、株主数、流通株式数)、流通株式時価総額、売買代金、流通株式比率があります。

選択肢3. スタンダード市場の上場会社がプライム市場へ市場区分の変更を申請することはできるが、プライム市場の上場会社がスタンダード市場へ市場区分の変更を申請することはできない。

不適切な選択肢

変更する市場の上場基準を満たして審査を受ければ、市場の変更は可能です。

選択肢4. JPX日経インデックス400は、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場を主市場とする普通株式の中から、ROEや営業利益等の指標等により選定された400銘柄を対象として算出される。

適切な選択肢

JPX日経400はプライム・スタンダード・グロース市場から、投資家にとって魅力の高い会社400社から構成されている指数です。


債務超過や営業赤字がない事やROEなどの基準を元に選定されています。
 

参考になった数0

03

この問題では、東京証券取引所の市場区分に関する知識が問われています。

選択肢の内容に基づいて、正しい市場区分の情報を理解することが重要です。

それでは、各選択肢について詳しく見ていきましょう。

選択肢1. プライム市場の上場維持基準では、新規上場から一定期間経過後の株主数および流通株式数について、新規上場基準よりも高い数値基準が設定されている。

不適切

プライム市場とは、2022年4月4日に東京証券取引所の市場再編で導入された3つの市場区分の1つです。

プライム市場は、東京証券取引所の中でも最上位の市場区分です。

 

この市場には、新規上場のための基準と、上場を維持するための基準が設けられています。

これらの基準は他の市場よりも厳しく設定されています。

 

新規上場基準は、まだプライム市場に上場していない企業が上場するための基準です。

一方、上場維持基準は、既にプライム市場に上場している企業が上場を維持するための基準です。

 

プライム市場への新規上場および上場維持を希望する企業には、株主数と流通株式数に同じ基準が求められます。

具体的には、株主数は800人以上、流通株式数は20,000単位以上です。

選択肢2. プライム市場の新規上場基準では、上場申請会社の直近事業年度におけるROEの数値基準について、8%以上と定められている。

不適切

ROEとは、「Return On Equity(自己資本利益率)」の略で、株主が出資した資金を元に企業がどれだけの利益を上げたかを示す指標です。

企業の収益性や効率性を評価するために使用されます。

 

プライム市場の新規上場基準にはROEの数値基準は含まれていません。

 

プライム市場の上場基準には、株主数や流通株式数、流通株式時価総額、売買代金、流通株式比率、収益基盤、財政状態などが含まれていますが、ROEに関する基準は設定されていません。

選択肢3. スタンダード市場の上場会社がプライム市場へ市場区分の変更を申請することはできるが、プライム市場の上場会社がスタンダード市場へ市場区分の変更を申請することはできない。

不適切

東京証券取引所では、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場の間で市場区分の変更が可能です。

したがって、プライム市場の上場会社もスタンダード市場へ市場区分の変更を申請することができます。

 

市場区分の変更を申請するには、新規上場審査と同様の手続きが必要です。

具体的には、基準事業年度にかかる定時株主総会が終了した後、市場区分の変更申請に伴う必要書類を東京証券取引所に提出します。

選択肢4. JPX日経インデックス400は、プライム市場、スタンダード市場、グロース市場を主市場とする普通株式の中から、ROEや営業利益等の指標等により選定された400銘柄を対象として算出される。

適切

JPX日経インデックス400は、資本の効率的活用や投資者を意識した経営を重視し、グローバルな投資基準を満たす企業で構成される株価指数です。

これにより、日本企業の魅力を内外にアピールし、企業価値の向上と株式市場の活性化を図ることを目的としています。

 

対象銘柄

東証のプライム市場、スタンダード市場、グロース市場に上場する普通株式

 

選定基準

・ROE(自己資本利益率)

・営業利益

など

 

これらを含む様々な基準に基づいて400銘柄が選定されます。

まとめ

本問では、東京証券取引所の市場区分に関する正しい知識を理解することが求められました。

プライム市場の上場基準や維持基準、市場区分の変更の可否、そしてJPX日経インデックス400の選定基準について正しく理解することで、適切な選択肢を選び出すことができます。

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