FP2級の過去問
2024年1月
学科 問26

このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。

問題

FP技能検定2級 2024年1月 学科 問26 (訂正依頼・報告はこちら)

オプション取引の一般的な特徴に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。
  • オプション取引において、コール・オプションは「権利行使価格で買う権利」であり、プット・オプションは「権利行使価格で売る権利」である。
  • オプション取引のうち、満期日だけに権利行使ができるものはヨーロピアンタイプと呼ばれ、満期日までの権利行使期間中であればいつでも権利行使ができるものはアメリカンタイプと呼ばれる。
  • コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)が高くなる。
  • プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。

次の問題へ

正解!素晴らしいです

残念...

この過去問の解説 (3件)

01

オプション取引の特徴についての理解を問う問題です。

特にオプションの売り手と買い手の利益やリスクについての知識が求められています。

選択肢1. オプション取引において、コール・オプションは「権利行使価格で買う権利」であり、プット・オプションは「権利行使価格で売る権利」である。

適切

オプション取引では、以下のような基本的な特徴があります。

 

コール・オプション: 特定の価格(権利行使価格)で商品を買う権利
プット・オプション: 特定の価格(権利行使価格)で商品を売る権利

これらの権利は、あらかじめ定められた期日または期間に行使できます。

オプションを買うための代金は「オプション・プレミアム」と呼ばれます。

 

オプション取引の特徴として、次の点が挙げられます。

買い手の権利と義務: オプションの買い手は、権利を行使するかどうかを選べますが、行使する義務はありません。

売り手の権利と義務: オプションの売り手は、買い手が権利を行使した場合、特定の条件で売買する義務があります。

 

損益の特徴

買い手: オプションの買い手は、理論上、利益が無限に増える可能性がありますが、損失はプレミアムの支払いに限定されます。

売り手: 逆に、オプションの売り手の利益はプレミアムに限定され、損失は無限に増える可能性があります。

 

このように、オプション取引は買い手と売り手で利益と損失の構造が逆転する点が特徴です。

選択肢2. オプション取引のうち、満期日だけに権利行使ができるものはヨーロピアンタイプと呼ばれ、満期日までの権利行使期間中であればいつでも権利行使ができるものはアメリカンタイプと呼ばれる。

適切
ヨーロピアンタイプとアメリカンタイプのオプションの権利行使に関する説明です。

ヨーロピアンタイプは満期日にのみ権利行使ができ、アメリカンタイプは満期日までの期間中いつでも権利行使ができるため、この記述は適切です。

選択肢3. コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)が高くなる。

適切
コール・オプションとプット・オプションのプレミアム(オプション料)は、他の条件が同じであれば、満期までの期間が長いほど高くなります。

 

これは、オプションの権利が満期日までに行使される可能性が高まるからです。

満期までの時間が長いと、その間に市場価格が大きく変動する可能性が高くなり、その結果、オプションを行使する機会も増えるため、プレミアムが高く設定されるのです。

 

つまり、満期までの時間が長いほど、オプションの権利行使のチャンスが多くなるため、プレミアムも高くなるということです。

選択肢4. プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。

不適切
プット・オプションの売り手の最大利益は、受け取ったプレミアム(オプション料)に限定されます。

無限定ではありません。

 

コール・オプションの売り手の最大利益
コール・オプションの売り手の最大利益も同様に、受け取ったプレミアム(オプション料)に限定されます。

オプション取引において、買い手と売り手の損益関係は以下の通りです。

 

買い手の損益

・買い手は自分に不利な場合、権利を放棄することができるため、損失は支払ったプレミアム(オプション料)に限定されます。

・コール・オプションの買い手が見込める利益は理論上無限大です。

これは、原資産の価格が上昇する限り利益が増えるからです。

・プット・オプションの買い手が見込める利益は、理論上、原資産の価値がゼロになるまで増大します。

 

売り手の損益

・売り手の利益は、受け取ったプレミアム(オプション料)に限定されます。

・コール・オプションの売り手の損失は、原資産の価格が無限に上昇する可能性があるため、理論上無限大です。

・プット・オプションの売り手の損失は、原資産の価値がゼロになるまで増大します。

以上のことから、プット・オプションの売り手の最大利益が無限定であるという記述は誤りです。

 

プット・オプションの売り手もコール・オプションの売り手も、最大利益はプレミアム(オプション料)に限定されます。

まとめ

この問題では、オプション取引に関する基本的な知識が問われました。

特に、コール・オプションとプット・オプションの基本的な定義や、それぞれのプレミアム、権利行使、売り手と買い手の損益構造についての理解が重要でした。

オプション取引では、売り手と買い手の損益構造が逆転しているため、それぞれのリスクとリターンを理解することが大切です。

参考になった数3

02

オプション取引の一般的な特徴に関する問題です。

選択肢1. オプション取引において、コール・オプションは「権利行使価格で買う権利」であり、プット・オプションは「権利行使価格で売る権利」である。

適切な選択肢

オプション取引において、コール・オプションは「買う権利」、プットオプションは「売る権利」です。

選択肢2. オプション取引のうち、満期日だけに権利行使ができるものはヨーロピアンタイプと呼ばれ、満期日までの権利行使期間中であればいつでも権利行使ができるものはアメリカンタイプと呼ばれる。

適切な選択肢

オプション取引にはアメリカンタイプ(いつでも権利行使可能)とヨーロピアンタイプ(権利行使日のみ権利行使可能)があります。

選択肢3. コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)が高くなる。

適切な選択肢

他の条件が同一であれば満期までの残存期間が長いほどオプションのプレミアムは高くなります。

選択肢4. プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。

不適切な選択肢

コール・オプションもプット・オプションも売り手の利益はプレミアムに限定されます。

参考になった数2

03

株式などの売買に関して「オプション取引」という手法があります。

投資初心者向けではないですが、試験には頻出です。コール・プットなどの用語を覚えていきましょう。

選択肢1. オプション取引において、コール・オプションは「権利行使価格で買う権利」であり、プット・オプションは「権利行使価格で売る権利」である。

適切

問題文のとおりです。コール(call)は相手を呼び止めて「買う」、プット(put)は相手に押し付けて「売る」というイメージで覚えてみましょう。

選択肢2. オプション取引のうち、満期日だけに権利行使ができるものはヨーロピアンタイプと呼ばれ、満期日までの権利行使期間中であればいつでも権利行使ができるものはアメリカンタイプと呼ばれる。

適切

問題文のとおりです。権利行使のおこない方で、問題文のとおりに分類されています。

選択肢3. コール・オプションおよびプット・オプションは、他の条件が同一であれば、いずれも満期までの期間が長いほど、プレミアム(オプション料)が高くなる。

適切

満期までの期間が長いということは、それだけ商品の相場が上下する可能性が高いということなので、その分だけオプション料金も高くなります。

大きく儲ける(損する)可能性があるため、高くなると覚えておきましょう。

選択肢4. プット・オプションの売り手の最大利益は無限定であるが、コール・オプションの売り手の最大利益はプレミアム(オプション料)に限定される。

不適切

売り手の利益はコール・プットにかかわらず「オプション料金」に限定されるものです。後半の記述はあたっています。

また、オプションの買い手としては、損失はオプション料金に限定されますが、利益は購入した商品価格の変動により無限大となります。

参考になった数0