FP2級の過去問
2024年1月
学科 問56

相続税の基礎控除の計算式は頻出です。

必ず覚えておきましょう。

そして法定相続人が何人になるのかが、今回の問題のポイントです。

少しややこしく考えてしまう問題になっているので、苦手な方はひっかからないように、ゆっくり数えて整理していきましょう。

相続税の基礎控除の計算式は以下の通りです。

３０００万円＋

　６００万円✕法定相続人の数

そしてここでポイントになるのが、誰が法定相続人となるのかです。

1人ずつ見ていきましょう。

〇妻B

配偶者は必ず法定相続人となります。

〇実子C

亡くなっているため、代襲相続

孫Fと孫Gが法定相続人となります。

〇実子D

実子は法定相続人となります。

〇養子E

相続放棄をしていても、相続税法上では相続放棄がなかったものとみなします。

なので法定相続人にはなります。

しかし民法上では相続放棄をしているので、相続財産を受け取ると相続税の非課税枠の適用はできません。

よって今回法定相続人となるのは、妻B・孫F・孫G・実子D・養子Eの５人となります。

この人数を計算式に当てはめると以下の通りです。

３０００万円＋６００万円✕５人

＝３０００万円＋３０００万円

＝６０００万円

また養子がいる場合の法定相続人の数え方は特殊ですが、２級では出題されることも多いので覚えておきましょう。

〇実子と養子がいる場合

養子が何人いても、法定相続人は１人で計算する

〇実子がいない場合

養子が何人いても、法定相続人は２人で計算する

〇特別養子縁組をした場合

養子は、実子として計算する

遺産に係る基礎控除額についての問題です。

基礎控除額は3,000万円+600万円×法定相続人の数で求められます。

この問題のポイントとして、

①普通養子は被相続人に実子がいる場合1人まで算入できる

②相続を放棄してもなかったものとして扱う

③相続人となる人が死亡している場合その人の子が代襲相続する。

が挙げられます。

このことを踏まえて法定相続人を考えると、

妻Bさん・実子Dさん・養子Eさん・孫F・Gさんの5人が法定相続人になります。

そのため基礎控除額は、

3,000万円×600万円×5人=6,000万円となります。