FP2級の過去問
2024年1月
実技 問1

FPの業務を行う上で必要な関連業法に関する問題は頻出です。

特にFP協会の試験では毎回出題されるので、しっかり得点源にできるように覚えておかなくてはなりません。

FPには独占業務がありません。

そのため、個別的・具体的な業務を行うことは基本的には出来ません。

しかし、一般的な事例などを用いた概要の説明や計算などは行うことは可能です。

この違いをしっかり認識しておきましょう。

試験において見たことない選択肢であっても、個別的・具体的なのか一般的なのかを見極めることで、正解を導くことができるので、しっかり覚えておきましょう。

（ア）

不適切　✕

弁護士・司法書士の登録を受けていないFPでは、不動産の登記をすることは有償無償関係なくできません。

今回の場合は、「相続財産である不動産の登記申請を代行」に着目しましょう。

弁護士法の関連でよく出題される「有償で公正証書遺言の証人になった」というのがあります。

これに関しては、FPがこの相続に関して利害関係がない場合は、有償無償関係なく行うことができます。

公正証書遺言の証人になるために資格は必要ないからです。

併せて覚えておきましょう。

（イ）

適切　〇

税理士の資格を持っていないFPであっても、一般的な相続税の計算方法の説明や仮定の事例に基づく相続税の計算手順を解説することは可能です。

一般的な解説や説明であれば、有償無償関係なく行うことができます。

今回の場合は「一般的な相続税の計算方法の説明と仮定の事例に基づく相続税の計算手順を解説」に着目しましょう。

しかしFPは個別に税務相談にのったり、税務署類の作成はできません。

これらの業務は税理士の独占業務だからです。

（ウ）

適切　〇

社会保険労務士の資格を持っていないFPであっても、一般的な社会保険制度についての説明や年金の相談を受けることは有償無償関わらず可能です。

しかし必要書類の作成や手続き、またはその代行など、社会保険労務士の独占業務に関しては、有償無償問わず行うことはできません。

今回は「一般的な社会保障制度に関する説明と年金相談」に着目しましょう。

（エ）

不適切　✕

金融サービス仲介業または生命保険募集人、保険仲立人の登録を受けていないFPでは、個別の保険の説明や勧誘・販売を行うことは有償無償関係なくできません。

保険の説明・勧誘・販売は金融サービス仲介業・生命保険募集人・保険仲立人などの保険募集を行うことができる登録を受けたものの独占業務です。

今回は「保険募集を目的として生命保険商品の説明を行い、具体的な保険設計書を用いて顧客に保険の加入を促した」に着目しましょう。

しかし保険募集人の登録を受けていないFPでも、保険の一般的な説明はできます。

（ア）×

不動産の登記申請は司法書士または弁護士でなければ行うことはできません。

（イ）○

一般的な相続税などの計算方法の説明や解説などは、

誰でも有償・無償関係なく行うことができます。

（ウ）○

一般的な社会保険制度の説明と年金相談は誰でも行うことができます。

（エ）×

生命保険募集人、保険仲立人の登録を受けていないと、

保険契約の勧誘や勧誘目的の商品の説明を行うことはできません。