2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級) 過去問
2024年5月
問18 (学科 問18)

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問題

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)試験 2024年5月 問18(学科 問18) (訂正依頼・報告はこちら)

損害保険の税金に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。なお、いずれも契約者(=保険料負担者)、被保険者および保険金受取人は個人であるものとする。
  • 自動車同士の衝突事故により車体に損害を被り、事故の相手方が加入する自動車保険から受け取った対物賠償保険の保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。
  • 自転車同士の衝突事故によりケガをして、事故の相手方が加入する個人賠償責任保険から受け取った保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。
  • スポーツ中にケガをして入院したことにより契約者が受け取った傷害保険の入院保険金は、非課税となる。
  • 自宅が火災で焼失したことにより契約者が受け取った火災保険の保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。

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この過去問の解説 (3件)

01

この問題は損害保険と税金の関係性に関する内容です。

損害保険も生命保険と同様に保険料の支払い時に控除できる保険や

保険金の受け取り時に非課税となる保険などがあります。

そのため、生命保険と絡めながら学習すると理解が深まります。

選択肢1. 自動車同士の衝突事故により車体に損害を被り、事故の相手方が加入する自動車保険から受け取った対物賠償保険の保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。

不適切

突発的な自動車事故による相手方の対物賠償保険から保険金が支払われた場合、

原則として非課税となります。

これは所得税法に記される非課税となる賠償金のうち

「心身に加えられた損害について支払いを受ける慰謝料」

に当たると考えられます。

選択肢2. 自転車同士の衝突事故によりケガをして、事故の相手方が加入する個人賠償責任保険から受け取った保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。

不適切

突発的な自動車事故による相手方の対人賠償保険保険金が支払われた場合、

原則として非課税となります。

これは所得税法に記される非課税となる賠償金のうち

不法行為その他突発的な事故により資産に加えられた損害について

受ける損害賠償金」に当たると考えられます。

選択肢3. スポーツ中にケガをして入院したことにより契約者が受け取った傷害保険の入院保険金は、非課税となる。

適切

入院や通院、手術等によって発生する保険金や給付金は事故などによる損失の

補填として給付されるため非課税となります。

これは、所得税法に「心身または資産に加えられた損害につき支払を受ける

相当の見舞金」に当たると考えられます。

ただし、収入金額に代わる性質のものなどは非課税から除かれます。

選択肢4. 自宅が火災で焼失したことにより契約者が受け取った火災保険の保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。

不適切

損害保険によって支払われた保険金は災害や事故での損失補填に当たる物

として扱われるため、

実質的に所得や資産を増やす物ではないため非課税として考えられます。

参考になった数7

02

リスク管理分野から、損害保険の税金に関する問題です。

損害保険とは、事故や災害といった偶発的なアクシデントが発生した際に生じた損害を補償するための保険です。例えば、火災保険や地震保険、傷害保険が該当します。

税金に関しては、「心身に加えられた損害または突発的な事故により資産に加えられた損害に基づいて取得する保険金、損害賠償金、慰謝料など」は非課税となります。(国税庁ホームページ「No.2011 課税される所得と非課税所得」を参照)

選択肢1. 自動車同士の衝突事故により車体に損害を被り、事故の相手方が加入する自動車保険から受け取った対物賠償保険の保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。

不適切

対物賠償保険の保険金は非課税になります。「突発的な事故により資産に加えられた損害」に該当します。

選択肢2. 自転車同士の衝突事故によりケガをして、事故の相手方が加入する個人賠償責任保険から受け取った保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。

不適切

衝突事故はケガをしたことは、心身に加えられた損害に該当します。よって、本選択肢の個人賠償責任保険から受け取った保険金は、非課税になります。

選択肢3. スポーツ中にケガをして入院したことにより契約者が受け取った傷害保険の入院保険金は、非課税となる。

適切

心身に加えられた損害に該当するため、スポーツ中にケガをして入院した場合の保険金は、非課税となります。

選択肢4. 自宅が火災で焼失したことにより契約者が受け取った火災保険の保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。

不適切

自宅が火災で焼失した場合の火災保険の保険金は、突発的な事故による資産の損害に基づくものであるため、原則として非課税になります。

参考になった数0

03

損害保険の税金に関する問題は、出題回数が非常に少ない問題です。
しかし内容が常識的範囲内のため、落とすととてももったいない範囲です。

覚えるというよりも、原則を理解することで、どんな状態で出題されても正解できる問題です。

しっかり原則を覚えておきましょう。

 

〇原則

個人が受け取る損害保険の保険金は非課税

※損害に対する補填という考え方を覚えておきましょう。

保険金で所得や資産が増えたりするわけではないので、課税されません。

選択肢1. 自動車同士の衝突事故により車体に損害を被り、事故の相手方が加入する自動車保険から受け取った対物賠償保険の保険金は、一時所得として所得税の課税対象となる。

不適切

相手方が加入している自動車保険から受け取った対物賠償保険の保険金は非課税です。

選択肢2. 自転車同士の衝突事故によりケガをして、事故の相手方が加入する個人賠償責任保険から受け取った保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。

不適切

相手方が加入する個人賠償責任保険から受け取った保険金は非課税です。

 

個人賠償責任保険とは、偶然の事故での損害に対して保険金が支払われる保険の1つです。

個人賠償責任保険の対象となるもの、ならないものは試験でも頻出なので、しっかり覚えておきましょう。

選択肢3. スポーツ中にケガをして入院したことにより契約者が受け取った傷害保険の入院保険金は、非課税となる。

適切

傷害保険の入院給付金・後遺障害保険金などは非課税です。

障害年金などと同じ考え方で、ケガや病気に対する給付金・保険金には所得税法上税金をかけないと定められています。

 

しかし傷害保険で気を付けるのは、死亡保険金です。

死亡保険金は生命保険と同じく、契約者・被保険者・受取人によってぞれぞれ異なる課税方法が適用されます。

 

傷害保険は、死亡保険は課税対象、入院給付金などは非課税となるので、注意しましょう。

選択肢4. 自宅が火災で焼失したことにより契約者が受け取った火災保険の保険金は、雑所得として所得税の課税対象となる。

不適切

火災保険の保険金は非課税です。

 

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